ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.2.16 ハーセプチン81回目

2010-02-16 20:49:17 | 治療日記
 今日は朝から霙。なんとなく鼻かぜをひいたようで葛根湯を飲み、寒さにめげないようにしっかり着込んでレインブーツで出かけた。病院の最寄駅では降っていなかった。内科受付からほどなくして中待合へ入り、殆ど待たずに診察室から先生がお顔を出された。「今週は土日とも出かけて少し疲れていますが、あの後ズキンとする痛みはなく、圧痛、鈍痛以外特に変わりはありません。」とご報告。来週は皮膚科の後、ゾメタも含め点滴、金曜日にはCT撮影があることを確認する。
 ホルモン剤のアロマシンがあと6日分になったので処方して頂くが、来週末のCTの結果により薬の変更もありうる、ということで10日分だけ出して頂いた。
 処置室も空いており、奥の点滴椅子に落ち着き30分ほど待ったところで薬も到着。今までになく早いスタートで、新しい針も3回目、でずいぶん慣れてきた。
 終了後、薬局に寄って帰宅した。結局傘を差したのは行きの最寄り駅までだけだった。

 今日は1冊だけ読んだ。米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」(文春文庫)。帯には「絶筆となった壮絶な闘病記(「私の読書日記」週刊文春)を収録する著者唯一の書評集」とあるとおり、彼女は2006年に卵巣がんで亡くなっている。600頁弱の本であり、中味もかなり濃いので、以前「癌治療法をわが身を持って検証」の部分のみ抜き読みしていたが、今日はようやく通読できた。
 本当にすごい方だ。エッセイ集も読んだけれど、本当に無類の読書好きと丸谷才一さんがおっしゃるとおり、その興味の広さと知識と教養の深さにこちらが打ちのめされる。自分はこんなにも本を読んでいないのだ、ということと、自分がこんなにもいろいろなことを知らないのだ、ということに。
 帰り道、書評にあった本を一冊買ってきた。

 読めば読むほど読みたい本と出合える、なんと幸せなことだろう。そして読まなければその素晴らしさを知ることができずに終わってしまう、とはなんともったいないことだろう。
 
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