ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.4.28 採血後診察、ランマーク8回目、カドサイラ(T-DM1) 4回目

2015-04-28 20:27:39 | 治療日記
 ゴールデンウィークに突入の週だ。明日が祝日ということで今日火曜日が変則で通院日である。昨日に続き、今日も夏日の予報。本当についこの間まで寒くてタイツが脱げず、コートが仕舞えなかったのに(現に前回20日前の治療日は霙と雪に見舞われ、ダウンコートと長靴で出かけている)、この気温差はどうしたものだろう。

 最寄駅でも乗換駅でも電車は順調で、予定通り。
 今日のお伴は、長谷川洋子さんの「サザエさんの東京物語」(文春文庫)。帯には「町子姉は悪ガキで、甘えん坊でした 実妹がつづる長谷川真知子と昭和の家族の物語」とあり、江國香織さんが解説を書いておられる。26のエッセイからなっており、その文章の巧みさにあっという間に惹き込まれ、次々に頁をめくり続けて病院最寄駅に到着。
 
 病院最寄駅に到着すると既に陽射しがかなり強くなっている。病院前の緑は随分濃くなっているが、橋が工事中で幌を被っていて、見晴しが残念だ。
 自動再来受付機前では待たずにIDカードを通す。今日は診察前採血のみ。採血では8分待ちとあったが、お手洗を済ませて態勢を整えると、すぐに自分の番号が表示された。初めての男性技師さんに当たる。準備の様子を見ながら、うーん、どうかな、と思っていると、案の定イマイチの腕前でラッキーなスタートとはいえない。いつものように3本採血。止血しながら腫瘍内科へ移動する。前回は新しい保険証が間に合わず、資格証明書を提出して受付したが、無事届いたので、提出の上コピーを取ってもらう。

 読書に相応しい照明の明るい角の定位置を確保し、1冊目を読み終わる。2冊目は2012年本屋大賞第一位、映画も観たし(このブログでも記事にした)、文庫化を待ちわびていた三浦しをんさんの「舟を編む」(光文社文庫)。文庫特典の、主人公馬締クンの恋文全文(?)収録には笑ってしまった。こうして原作を読むと、映画がいかに忠実に丁寧に作られていたのか改めて思う。そしてキャストも実にハマっていたな、と当時の映像を思い浮かべながら順調に読み進む。実に面白い。
 連休ということで混雑を覚悟していたが、思いの外早く1時間半も経たずに「中待合へどうぞ」の番号が点滅した。自動血圧測定機の計測結果は、108-64、脈拍は78。最近上が100を割ることがなく、私としては高めに安定している。中待合に入ってからは僅か20分ほどで、いつもの向いの診察室から先生がお顔を出された。そう、先生は、火曜日は外来日ではないのだが、明日(休日)の患者さんを木曜日一日ではさばけない、ということで今日も外来に出ておられる。

 ご挨拶の後、「さて、3週間どうでしたか。」と問われ、「おかげさまであの後、胸痛が大分治まってきて以前のように朝1度のロキソニンに戻せています。」と応じる。診察室での検温は6度6分。
 まだ10日前に行った人間ドックの正式な結果は未だ届いていないが、当日頂いた血液検査の結果等をお見せする。タイケルブからカドサイラに変更して2か月、1年3か月内服を続けてきた小建中湯とラックビーは止めても良いかご相談。とりあえず予備として10日分持ってお休みしてみましょうということになった。涙目と鼻水で相変わらず瞼と鼻の周りの爛れがあることもお話しするも、「ブタクサの花粉症ですかね~」と言われておしまい。
 採血結果は特に異常なしとのこと。10日前にはどれもこれも*が付いていた肝臓の数値も戻っているようだ。腫瘍マーカーは前回に比べ2割減で、正常範囲内に。「下がってますね~」と言われ、「本当に単純ですね」と応えると、「いや、薬に対しては単純な方がいいですよ」とフォローしてくださる。ぶつけた覚えのない手の甲に内出血跡がいくつか出来ていたことをお話しすると(色々な抗がん剤を使っているので)どうしても血管が脆くなっているとのこと。また、抗がん剤投与時にどうしてもステロイドを使うので、血糖系への影響もあるとのことだった。
「(効果測定の)CTは夏頃ですか」と問うと、レントゲンを見ながら必要なタイミングで十分とのこと。来週にはTIAの経過観察の為、神経内科の予約も入っているが、今日は、カドサイラ(T-DM1)4回目と、前回胸痛が酷くなければ6週間に1度で良いと言われたランマークの注射となる。

 念のため予備に10日分の漢方、整腸剤、ロキソニン、3週間分のバイアスピリン、デノタスチュアブルを処方後、次回3週間後には採血・レントゲンを予約して頂き、化学療法室へ移動する。その待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメール。

 15分程待って、窓側で一つだけ空いていたリクライニングの椅子に案内される。お手洗を済ませ、体勢を整えてポートの針刺しを待つ。Okさんが刺してくださったが、今日は痛みが酷くてちょっとガッカリ。さらに30分程待って薬が届く。これまで病棟にいらして育休明けで4月に異動されてきたという初めましてのTさんが点滴を開始してくださった。そして、痛いランマーク注射。「時間がかかっても良いので、ゆっくりお願いします。」と言ったのだがやはり痛いものは痛い。今日は針刺しアンラッキーデーである。
 点滴パックは2本。1時間10分ほどでカドサイラ(T-DM1)を投与した後、15分の生食で終了。終了後の血圧は117-79、脈拍は63で私としては若干高めだ。
 カーテンの向こうで聞き覚えのある声がするなと思うと、やはり以前こちらにいらしたHさん。今日は患者さんが多いのでヘルプに来ていらっしゃるとのこと。カーテンの隙間から私の顔を見たら、思わず入ってきてしまったとおっしゃって抜針してくださる。ちょっと衝撃があって響いたが、懐かしくご挨拶して、お喋りする。

 会計が出来るまで待ち、採血、点滴、注射の3割負担16万円弱のお支払い。
 外は初夏の陽射し。薄いジャケットを羽織ってきたが、汗ばむほどで不要である。薬局へ移動するとかなり混雑しており、空腹の身には堪える。小一時間待ち、薬が減っているので2,000円に達せず、持参したエコバックも今日は十分余裕がある感じ。

 本日の病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間弱。何とか3時のランチタイムに滑り込み、読みかけの本を読み終わる。昼食前後の薬は中止してみた。
 今日も仕事に行く時と殆ど変わらない時間の帰宅。帰りの電車では既に読む本がなく、途中まで席も確保できなかった。最寄駅でちょっと買い物をし、またも軟弱にタクシーに乗って帰ってきた。
 今回も熱っぽくもないし、頭痛もなし。胸痛も今のところ落ち着いている。胃の痛みもない。普通に夕食の支度も出来たし、明日は祝日、さて何をして過ごそうか。
コメント
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