ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.10.26 あけぼの会創立35周年記念大会参加

2013-10-26 22:29:53 | あけぼの会
 心配した台風の進路が少しずれてくれて、息子は臨時休校にならず、ちょっと不機嫌な様子で登校した。
 そして、私が出かける時はかなりの降りだった雨も、2時間近くかかって会場に到着したときには大分小降りになっていた。

 今日は3年ぶり3回目、患者会の全国大会に参加した。昨年はEC投与後の体調不良、一昨年は大学の校友会音楽祭の合唱とバッティングして、それぞれ出席が叶わなかった。4年前の6月―ちょうどタキソテール治療が終了して職場復帰した1か月後―に入会し、その年の31回目、翌年の32回目に参加したことになる。
 会場の1階のエレベーター乗り場で、なんと3月に京都でお世話になったMさんとばったり。今日上京されているとは全く知らず本当に驚き、手を取り合って再会を喜びつつ会場入り口に向かった。

 ピンクの入場券ハガキをお渡しすると、3年前、作成にあたって少しお手伝いした「乳がんディクショナリー」の最新第6版を手にすることが出来た。
 プチ虹のサロンのKさん、Sさんと会場で合流する約束をしていたので素早く席を3つ確保。3か月ぶりに、お元気そうなKさんと再会することが出来て本当にほっとする。
 ショッキング・ピンクの衣装に身を包んだ会長さんが「会の35年を振り返って」と題して、会の誕生からこれまでの歩み、苦労された裏話などを大きなスクリーン一杯の写真とともにお話しされた。私が参加したのは2009年、2010年の2回だけだが、その時に舞台の上で笑顔を振りまいていたNさんやTさんはもういらっしゃらないことを改めて思い、偲んだ。

 続いて県立静岡がんセンター総長の山口建先生が「乳がんの患者さんから学んだこと」と題して基調講演をされた。がん生存者支援の取り組み、3人の進行再発乳がんの患者さんとのエピソードから、QOL(Quality of Life)だけでなくQOD(Quality of Death)の話題、治癒だけでなく看取りの話題等、再発患者にも寄り添った30分という短い時間ではあったが、とても中身の濃い内容だった。
 恒例のDoctor of the Year 2013発表の後、後半に登場予定の永六輔さんが早くも到着されたということで、そのまま車椅子で舞台へ登壇。パーキンソン病とがんを患いながらもユーモアたっぷりの永さんワールドを20分堪能させて頂いた。

 休憩を挟んで後半はピアノトリオコンサート。小一時間、ラフマニノフやサンサーンス、ドビュッシーといった聴き慣れたクラシック曲の生演奏を贅沢に愉しむことが出来た。
 圧巻だったのは、北は北海道、南は鹿児島から駆け付けた全国の支部長さん28名が、県名のカードをもって舞台で横一線に並ばれたこと。壮観だ。どの支部も後継者不足でいろいろ運営に苦労されているという。ボランティアでのお仕事に本当に頭が下がる。そして、お揃いのピンクのTシャツで登場した事務局の方々が、お一人ずつ自己紹介。この3年の間に、お顔を存じ上げている方が2人しかいらっしゃらなくなっており、ちょっと淋しかった。誰よりも長く事務局をやっているのはもちろん・・・ということで、会長さんに副会長さんから花束のプレゼント。さらにはサプライズということで、会長さんのお二人のお子さんからスクリーン一杯にビデオメッセージ。

 ラストは、会員でもありシャンソン歌手でもある方がリードされて全員で「千の風になって」を合唱し、12時から4時までという長丁場の大会が無事終了した。
 35年間と一口に言っても本当に長い時間だ。そもそも私が35年続けられていることなど何もない。一番長くて勤続28年半、くらいである。どれだけ沢山のご苦労があったかは想像に難くない。けれど、年々会員は減り、こうした大会を開催しても、会場が埋まらなくなっているという悩みは深い、という。
 会長さんが、いつものようにエスカレーターでお見送りをされ、ご挨拶して会場を後にした。

 その後、お茶をして帰宅した。帰路はすっかり真っ暗だったけれど、雨も止んでいた。
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2013.8.23 「乳がん・再発を生きる!」講演会参加

2013-08-23 21:49:33 | あけぼの会
 今日はあけぼの会創立35周年記念講演会「乳がん・再発を生きる!」に参加した。
 会長さんのHPでのご案内には「再発の可能性は誰にでもありうるので、患者は不安を抱えて生きる時期があり、またいつまで経っても不安から抜け出せない人もいる。しかし、実際に再発したら、不安だけでは済まない。治療が始まるのです。それも辛い苦しい治療が。それに耐えて、治療を続けている患者の果敢さを真心で讃えたい。再発という事実から逃げたりはせず、正面から受け止めて、対応する勇気には感服なのです。あけぼの会が35年間ぶれることなく通してきたモットー、患者会は今一番困っている人のためにある、その人たちのためではなくて何の意味があるのか、という原点を見つめ直すのです。」とあった。
 案内を見た時、これは是非とも行かなくては・・・と思った。とはいえ平日の開催であり、申込みした段階では治療を変更しているかどうかも定かでなく、果たして体調がどうか、都心までの往復3時間に不安がないわけではなかった。が、会場は奇しくも仕事で何回か行ったことがある場所。これもご縁だと思い切って夏休みを取り、無事参加することが出来、満足な一日になった。

 あけぼの会の行事に参加するのは2年3か月ぶりのこと。お送り頂くニュースレターやHPはいつも拝見しているものの、こうした講演会等のイベントにはすっかりご無沙汰していた。
 誰とも待ち合わせをせず独りで参加したが、会長さんを初め、ピンクのTシャツに身を包んだ懐しい事務局の方たちのお顔を拝見し、ご挨拶をして受付を通ると、何となくほっとする。
 10分前に到着したが既に会場はほぼ満員。一人席がぽっかり空いていた前から3列目の真ん中あたりに入れて頂く。

 冒頭、ショッキングピンクのスーツを身に纏った会長さんのご挨拶の後、エスティ・ローダー社の担当者からのピンクリボン活動のお話に続き、第1部の基調講演。がん研有明病院・乳腺センター長の岩瀬拓士先生が、がん細胞と遺伝子、遺伝性乳がん、新しい分子標的薬(ペルツズマブ、T-DM1)について小一時間、わかりやすくコンパクトにまとめられた。
 休憩後の第2部は、愛媛、福井、三重、愛知、静岡、埼玉、東京から合計8名の再発闘病中の会員さんたちが舞台横一線に座り、会長さんと副会長さんのお二人の司会進行のもと、体験発表をされた。存知あげている方も檀上にいらしたが、少しお痩せになっていたのが気にかかる。お一人ずつ、お名前と簡単な病状が紹介された後、現況や最も訴えたいことをお話しされる。岩瀬先生も司会の隣にお座りになり、各々に対するコメントをされた。発症時、30代半ばの方から60代前半の方まで、再発までの期間は最短で2か月、最長で15年という方まで、現在は40代から70代まで。再発転移の状況も治療の状況も本当に様々だ。何より、各人が淡々と話される中に厳しい現実や苦しい治療が透けて見えてきて、少しだけ苦しくなってくる。

 今日はすっかり聴衆のつもりでリラックスして参加したのだが、途中、会長さんから「ロッキングチェアさん、東京の○○さんは、どこにいるかしら?」とご指名があり、その場で立ってマイクを持つことになってしまった。このブログのことにも触れてご紹介頂いたのだが、突然のことで慌てふためき、何を喋ったものやら、という感じ。発症から5年7か月の再発治療についてざっとお話ししたつもりだが、しどろもどろで我ながら情けないことこの上ない。
 それにしても会長さんのパワーはさすがだ。ロンドン帰国から1週間経つけれど時差ボケで・・・とおっしゃっていたが、とんでもない。いつものワット節全開!で圧倒される。

 最後に恒例の、北は北海道から南は九州まで遠方から参加されている方たちの紹介があり、10月の大会でまたお目にかかりましょう、とお開きになった。あっという間の3時間。ちょうど講演会中、外は大変な土砂降りだったそうだ。時間通り終了したが、嘘のようなタイミングで雨が止んだとのこと。実にラッキーなことだ。

 さて、席を立とうとすると、後ろから前から、驚くほど沢山の方たちから「いつもブログを読んでいます。」「勇気を頂いています。」などとお声をかけて頂いた。もうびっくりして恐縮して、これまたしどろもどろ・・・。
(きちんとご挨拶も出来ず、失礼なことを申し上げてしまった方がいらしたのではないかと反省しています。本当に申し訳ありません。大変失礼いたしました。)

 ブログで知り合った方が参加されていてびっくりしたり、東京支部時代にご一緒したEさん、Mさん、Oさんとも久しぶりに少しだけだったけれどお話しすることが出来たり、嬉しいひと時だった。
 けれど、出席されていてご挨拶したいと思っていた方とは、行き違いでお目にかかることが出来ずじまいだったことは何とも残念だったし、帰りにお茶に誘って頂いたのに「塾帰りの息子に夕食を作らないと・・・」と家路を急いだのも、これまた後ろ髪引かれる思いだった。

 そして、HPで会長さんが、“私は個人的に「抗がん剤はどの時点まで使い続けるのか、どこかで使用をやめるべきではないか」という積年の疑問をぶっつけたい。抗がん剤の効用と副作用、過激な副作用にどこまで耐える価値があるのか、副作用で全体力消耗して、結果的に、抗がん剤で殺されるようなことは絶対ないのかという点を。”―と書いておられたので、とても気になって、岩瀬先生の答えを聞いてみたかったのだが、時間が足りなかった。けれど本当のところは、聞いてしまうのは怖い・・・そんな疑問であることは間違いない。

 それにしても少し動くだけでじっとり汗ばむほどの蒸し暑い1日、重いテーマの講演会で疲れなかったといえば嘘になるが、このブログがとても沢山の方たちから読んで頂けているということを改めて教えられたことで、疲れも吹き飛んだ気分だ。この気持ちを大切にしてこれからも綴っていきたい、と改めて思う。

 会長さん初め、事務局の皆様、暑い中、ご準備からお片付けまで本当にお疲れ様でした。大変お世話になりました。
 今日お声をかけてくださった皆様、本当にどうもありがとうございます。これからも細く長くしぶとく書き続けていきたいという思いを新たにしました。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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2011.5.23 第32回あけぼのハウス 講演会参加

2011-05-23 21:06:45 | あけぼの会
 昨日のこと。朝はまるで夏のような暑さでとても良いお天気だった。すっかり気を良くして朝から3回も洗濯機を回し、大物を干す。そして、毎月恒例のあけぼのハウス講演会に向かった。夫と息子は、都庁舎でパスポート受領の後、東京ドームで野球観戦の予定だったので、家族そろって出かけた。

 途中、乗り換え駅で別れ、私は講演会開始前にSさんとランチタイム。1ケ月ぶりのお喋りに花を咲かせた。
 これまでは開始時間が午後1時だったが、今日は1時半から講演会ということで、1時過ぎまで話しこみ、15分ほど前に到着したが、既に会場は満席で、一番後ろの席に2人でなんとか滑り込んだ。今回は申し込み者多数で、締切間際に申し込んだ多くの方が聴講出来なかったそうだ。

 会場では、既に会長さんの治験のお話が終わったところのようだった。ほどなくして講師の中村清吾先生(昭和大医学部教授・乳腺外科診療科科長)のご紹介があり、お話が始まった。

 中村先生ご本人からのお話をナマで聴くのは初めて。いつかも書いたけれど、2年ほど前に放映されたNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、「乳がんになる年齢の女性は公私ともに働き盛り、そうした中での発病と闘病のストレスは、それは本当に大変なものなのです。まず、それを認めてあげないと・・・」という台詞を聴いたときに、テレビの前でしばし呆けてしまい、本当に癒された記憶がある。それまでの数年にわたる闘病の間に、そうしたことを真正面から言葉にしてくださったドクターはいなかったのだ。
 そして、昨年の今頃、あけぼの会のニュースレターとともに送付されてきた小冊子に掲載されていた先生のエッセイで、再発治療は富士山でなく桜島を目指す、というものがあり、その内容にもとても共感したこともこのブログで書いた。
 そんなわけで、今回、テーマ自体は「知っておきたい6つの基礎ポイント-予防と治療―」ということだったから、既に学習済みの内容ではあったが、是非直接先生の謦咳に触れたい、ということで参加申し込みをした。

 前半の30分強は「世界統計でみる乳がんについて」から始まって、日米の食生活の変化や、緑茶の効用、ホルモン補充療法の変遷などのお話、休憩を挟んで後半は乳がんの成り立ち、発症過程から手術、デジタルマンモの進歩、無再発生存期間、ハーセプチンやタイケルブの作用、オンコタイプDX等による個別化治療に至るお話まで、スクリーン上の豊富な画像とともに多岐にわたった。

 最後の「転移性乳がん治療における新しいパラダイムの出現」で、再発の心構えに関するお話の後、富士山と桜島の写真が出て、桜島のふもとにも普通の生活がある、5年、10年経てば頂上にも昇ることが出来るようになる、というお話をされた。さらに「絆」という一文字がスクリーンに大きく映し出された。先生がおっしゃるには癌になったり、再発したりすることは大変なことだけれど、とても大きなことは「支援してくれる人が周りにどれだけいるかということであること。そしてそのことはこれまでの人生の鏡のようなことである。」とのお話に、本当にそうだ、と感じた。
 そして今、私には幸せなことに支援してくれる人が周りに沢山いてくださるのだ、と改めて有難く思った。

 その後、数人からの質疑応答を終えた後、先生は拍手の中で退場(・・・されずその場でお立ちになっていた。)。
 会長さんから、先生への御礼と副会長Tさんのご報告があった。Tさんは1ヶ月間の入院の後、ご本人の強い希望でいったん退院されたが、先週また緊急再入院されたこと、会いたい人は今のうちに行ってほしい、とのお話だった。福島の支部長さんからは今日お見舞いに行ってこられたお話もあった。
 Tさんには、このブログでも何度も書いた通り、私も大変お世話になり、また、励まされたことは数知れない。会長さんや福島の支部長さんのお話を聞くと、決して良い状況ではなさそうで、とても気になる。

 そしてお開き。外はいきなりの土砂降り。あんなに良いお天気だったのに、まさに天気予報どおりだった。いきなり10度くらい温度が下がったのではないか、と思うほど冷えこんでいた。帰り道はいつものようにプチ虹のメンバーとお茶をすることができた。

 延長戦となった野球観戦が終わった、とメール連絡の入った夫と息子とターミナル駅で無事合流でき、自宅の最寄駅に戻ったのは7時過ぎになってしまった。そのまま夕食をとり、買い物をして帰宅した。

 今日は朝からどんよりとした曇り空、予報通り昼過ぎから雨模様になった。気圧の関係かやはり頭が痛い。梅雨の時期に生まれたくせに、滅法雨に弱い。ロキソニンを飲もうかどうか、迷っている。
 九州は梅雨入り、だそうだ。

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2011.4.24 第31回あけぼのハウス講演会参加

2011-04-24 21:50:29 | あけぼの会
 今日もお天気が悪いと思っていたが、起きてみればとてもいいお天気。それでは・・・と、さっさと最低限の家事を済ませ、朝一番に夫とスーパーに出かけて買い出しをし、荷物運びはお願いして、その足で講演会に向かった。

 今日はがん研有明病院・乳腺科部長の岩瀬拓士先生が講師で、テーマは「乳がん・病状について知っておくべき6つのチェックポイント」というものだった。
 いつものようにプチ虹のサロンのメンバーと早めにランチをしてから会場に向かった。今日は50名以上の参加者ということで、到着すると会場は早くもほぼ満席。いつになく後ろの方の座席になった。

 冒頭、会長さんから今日の講演会のテーマについての説明と震災お見舞い、会として義援金を出したことのご挨拶があった。被災地福島県いわき市にお住まいの支部長さんからも義援金のお礼の言葉があった。
 また、皆さんもご存知のとおり・・・と前置きがあった後、事務局Tさんが大変な状況であるとのお話があった。ちょうどひと月前の前回にはここで司会を務めていてくれたが、今回は入院中。できれば今日はタクシーで送迎して顔を見せてもらいたかったが、ドクターからノーと言われてしまったこと、今後おそらくハウスにも事務所にも来られないだろうし、退院できるかどうかも不明であることを話された。
 言葉が出ないほどショックだった。
 そして、先日は急きょ支部長やあけぼのハウスのメンバー、企業の方たちに声をかけて病院で「励ます会」を開催し、レストランが一杯になったこと、その時は2時間座っておられたが、翌日は1日寝込まれたこと、急に病状が進行されたのは本当に突然のことで、ご本人はどれだけ悔しく哀しい思いであろうこと、そんな体調なのに、昨夜もメールが来て、「夕食は半分食べて吐かなかった、オキシコンチンを飲んで寝ます。明日はよろしくお願いします。」と、いまだハウスのことを心配されていること、会のHPも病室でアップされていること。
 こうした状況なので、会長さんご自身はイギリス行きを5月まで伸ばしたことをお話しされた。最後に大震災のこと、Tさんのことなどいろいろ問題はあるが、自分の人生をきちんと握りしめて生きてほしい、と閉められた。

 それから先生が到着され、講演開始。
 まず乳房のしくみを図解されたのち、病状を引き起こす6つの病態として、1)乳管内でがんが増える、2)乳管を破って乳房内でがんが増える、3)リンパ管の中でがんが増える、4)リンパ節の中でがんが増える、5)遠隔転移でがんが増える、6)臓器を包む膜の表面でがんが増える をあげられ、それぞれの病状について図解や画像を示しながら詳しく説明された。
 特に5)以下については肝転移、肺転移、骨転移、脳転移、胸膜、心膜、髄膜に分けて各々小さな転移のケースから大きくなったときについての症状を具体的に話された。

 その後、本の紹介と休憩を挟んで、4名の方からの質問があった。家族性乳がんやトリプルネガティブの再発のこと、術後検査のタイミングのこと、食事のことなど、講演の本編が再発患者の私たちにとってもかなり重たい話だったので、初発の人たちはかなり不安になったのではないだろうかと思った。
 内容はとてもわかりやすかったが、それだけに病状等の説明にはちょっと救いがなかったことはメンバーが皆感じていたことだった。
 終了後、事務局Tさんに寄せ書きを、ということで色紙に一言お書きして会場を後にした。

 いつもブログを読んでくださっているOさんがそばに来られて「ブログやめちゃったの?楽しみにしていたんだけれど。」と聞かれた。「会のリンクは外れていますが、題名で検索してくだされば大丈夫です。まだ続けていますよ。」とお答えした。もうお一人の方も「リンクが外れていたので、一生懸命検索して見つけました。毎日読んでいますよ。」と声をかけてくださった。
 また、「境遇が同じなので、読んでいます。コメントしようと思っているのですが・・・」と言ってくださった方もいらして、「きちんと返信しますので、よろしくお願いします。」とお答えした。

 開始から3時間近く、Tさんのこと、岩瀬先生の講演された内容の重さに疲れ果て、とてもそのまま帰宅の途につけず、どうも脳が甘いものを欲している感じがして、皆でお茶を飲んで帰った。

 すっかり日が長くなり、まだ早い時間かと思ったが、あっという間に1時間半近く経ってしまった。Tさんはご主人がお迎えにみえ、Sさんは買い物をして帰るとのこと、残り3人でターミナル駅までご一緒してお別れした。予定していたよりかなり遅い時間になってしまった。
  
 帰宅したら市議会議員の選挙に行く予定だったのだが、すっかり遅くなり、夫が準備していてくれた夕食をとったら8時を回ってしまった。貴重な一票を無駄にしてしまい、反省しきりだ。
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2011.4.12 三たび、Tさん、ファイトです!

2011-04-12 19:45:24 | あけぼの会
 先月末にあけぼのハウス講演会に出席したおり、司会をされていた事務局Tさんがかなりお痩せになっており、とても心配だ・・・と書いた。
 その数日後の診察で血液中のカルシウム値が高いことがわかり、その治療のために月末から月初めに緊急入院されていた、と会のHPの治療日記で知った。このことについてはプチ虹のサロンのSさんからもメールを頂き、「Tさんは私たちの前では笑顔でいてくれてますが、本当は押しつぶされるくらい辛いんだと思います。お世話になるばかりで、何もできなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。なんか凹んでしまいます・・・」とあった。全く同じ気持ちだ。いつもいつも私たちはハウスに出かけて沢山の元気を頂いている、Tさんは私たち再発患者にとっての希望の星なのだから。
 同じHPで無事治療が済み、予定通り月曜日に退院されたことがわかり、本当に良かった・・・・、と思っていたところ、昨日、退院後3日目の治療日記が掲載されており、とてもショッキングなCT検査結果を知った。

 以下転載させて頂く。

※ ※ ※ ※(転載開始)

診断は『多発肺転移、多発肝転移。病変はそれぞれ拡大している。腹水が出現しており、腹膜播腫の可能性もある。
所見では『両肺および両側胸膜に10mm程度までの大小の結節が多数認められる。肺転移および胸膜播腫の所見である。それぞれ前回(2011.1.6)より増大している。胸水貯留はない。
肝臓内には多発肝転移と考える大小の低吸収が癒合性に増大し、肝実質は著明に腫大している。両側横隔膜下、骨盤内に腹水貯留を認める。その他腹膜がびまん性に軽度肥厚して見えており、少量の腹水を反映していると思われる。播腫の可能性がある。』

 うーむ、何ともいえぬ結果である。高カルシウム血症も原因のがんの急速な増大を抑えなければならない。そのためにはナベルビンは効果なし、と判断し今日からジェムザール2投1休を始めることとなった。ゾメタの4週に1回は継続。痛み止めに先週から処方のコデイン、ロキソニン、吐き気止めにノバミン、便秘予防にミルマグ、下剤にラキソべロン等を処方される。白血球は2900、好中球1322、血小板155、カルシウム値は12.7、γGTP 561(上限値68)とカルシウムと肝臓の数値は高い。前投薬に吐き気止めのデカドロン30分、ジェムザール1000ml(少なめに投与)30分、終わった後に生理食塩水を少々流して終了。ジェムザールを投与し始めたころ腕が少し痛くなったが、だいたいの人に現れるそうだ。熱が出たら連絡するように、とのことだった。

(転載終了) ※ ※ ※ ※

 何もできない自分が本当にふがいない。とにかく祈ることしかできない。どうか、どうかジェムザールが奏功して悪い細胞が勢いをなくして休眠してくれますように。

 三たび、Tさん、ファイトです!

 こちらではまだ桜が楽しめる。今日は、お天気は良いけれどまた冷え込んだ。昨日の雨や一昨日の風にもめげない桜たち。青空の下、限りある命を力いっぱい輝かせて咲き誇るその姿に胸が熱くなる。

 そしてあいかわらず東日本中で余震が頻繁に続いている。福島原発事故もとうとう「レベル7」になった。
 どうか、どうか大地が落ち着いてくれますように。

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