1979年に書籍が出版され
ベストセラーになった
「母原病」をご存知でしょうか?
母親の過保護や無関心な育児によって
心身共に子供が弱くなると指摘された病です。
もうすでに1970年代ぐらいから
戦後の高度経済成長のひずみと
核家族の増加により
母親の育児ノイローゼも問題になっていたようですね。
夫原病や妻原病は
2013年ぐらいに書籍が出版されて話題となった
比較的に新しい病のようですが
実はこれも核家族が増えた頃から
起こっていたようです。
ご主人が定年退職後から
ずっと在宅となり
夫婦関係のバランスが崩れ
ストレスから起こる様々な病を
夫・妻原病というようです。
若いご夫婦の家庭でも
今回のコロナ騒動により
在宅勤務となり
子供たちも含め
家族間のバランスが崩れて
ストレスが溜まるようですね。
酷(ひど)いと
DVや虐待にも波及するようです。
これは世界的な傾向のようですね。
やはり
個人主義・自由主義・資本主義の広がりや
テクノロジーの発達による負の側面が
家庭の在り方にも
影響を与えているのかも知れませんね。
現在は赤ちゃんや幼児の頃から
スマホやタブレットなどがある環境ですが
あまり小さいうちから
好き勝手にやらせていると
精神的におかしくなってくる子も
出て来るかも知れません。
まだ農業社会の頃は
村ぐるみで子育てをしていました。
工業社会、ましてや情報化社会では
地域コミュニティも薄れ
家庭ですら個人化が進んでいます。
新しい家族の在り方や
新しい地域コミュニティの在り方も
模索が始まっているようです。
そのためにSNSを利用することは
有効な手段だとは思いますが
赤ちゃんや幼児の脳の発達のためには
アナログ的なコミュニケーションが
健全なのではないでしょうか。
家族の人間関係が原因の病を
克服するためには
やはり自立力と相互扶助力を養って
行くことが大切だと思います。
「親しき中にも礼儀あり」や
「君子の交わりは淡きこと水のごとし」
などの言葉もありますものね。
ただ、引きこもりやニートの問題や
精神的な病の問題は
家族だけで何とかするよりも
早い段階で他人様の協力を仰ぐ方が
良いのではないでしょうか。
テクノロジーや個人化が進んだ現代社会は
昭和時代の社会環境とは
別世界と言ってもいい程に
良くも悪くも変化しています。
加えて、世界最速で
高齢化が進んでいる日本ですが
待ったなしで
新しい家族やコミュニテの在り方を
問われているのかも知れません。
まずは何と言っても
たくましさと
しなやかな心と身体を養って
行きたいものですね。
そして自立力と相互扶助力を高めると
運も良くなります。