自立とは単純に自律することです。
自己マネジメントとも言って良いと思います。
よくある錯覚は
親元を離れて一人暮らしをしている、していない。
結婚している、していない。
子供がいる、いない・・・などは
本質的には自立とは関係ありません。
自己マネジメント能力の違いが
自立力の違いです。
多少の個人差はありますが
基本的には
5歳で自分の事の8割はできて
10歳で自分の事の10割できるそうです。
ある意味
子供時代と言うのは
小学校3、4年生ぐらいまでですね。
昔は15歳で元服でした。
「今と昔は違う」「今の子は違う」と言われますが
違うと思っているのは大人であり
戦後世代ではないでしょうか。
戦後でも団塊の世代ぐらいまでは
中学を出て就職する人も、まだまだ多い時代でした。
戦前は
松下幸之助さん(パナソニック創業者)は9歳から丁稚奉公でしたし
ドラマの「おしん」のような家庭環境の子供は沢山いました。
自転車に乗ることや、逆上がりなどもそうですが
できれば子供の頃に訓練していると楽にできるようになります。
それと同じように
自立力も子供の頃から訓練していると
楽にできるようになるのですが
学生時代と言うか
青年期に何でも親掛かりに成れば成るほど
社会人に成ることが難しくなります。
楽あれば苦ありですね。
加えて本来は子供の教育は
地域社会で取り組むことでしたが
核家族や個人主義・自由主義が進む程に
母親(父親)だけに押し付けるようになってきました。
社会性を身に付けるためには
地域社会で揉まれると成長しますが
現状は手を出せない状況になっています。
1970年代に
作家の司馬遼太郎さんがエッセーで
母親が自分の子宮にぶら下げるように私物化して
子供の大学や会社について来る
グロテスクな現象に憂いていましたが
現代はもっとひどくなりましたね(笑)
10年ぐらい前からは
子供の就職セミナーのために
何故だか親が出るという奇現象になっています(笑)
高齢化社会による
古くて頭の固い人達の既得権益を守るために
実社会から外れた
浮世離れした教育制度も
その要因の一つかも知れません。
それでも近年、ようやく「アラフォー・クライシス」とか
「7040問題」「8050問題」が話題になってきました。
なかなか長年身に付いた行動や思考を変えることは
年を取れば取る程に大変かも知れませんが
それでも
自立力を高めることの大切さに気づき
そこから相互扶助力を高めることで
他人同士でも助け合える地域社会を築く方向に
進んで行くことが今後の方向性ではないでしょうか。
もともと昔はそうだったので
日本人ならきっとできると思います。