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世界選手権2016女子フリー

2016年04月03日 15時07分49秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・世界選手権2016女子フリージャッジスコア)。

<G1>
1 ヴィヴェカ・リンドフォース(フィンランド) SP:50.18(23) FS:102.75(16) 合計:152.93(20)
 「エビータ」より「Don't cry for me Argentina」♪ 紫。しっかりしたスケーティングで、冒頭のトウ・トウ3-3、ルッツ・トウ(片手上げ)3-2を決める。ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウも入り、ルッツが1本2回転になった以外は予定通り跳べた。
 ステップはもう少しスピードがあるといいかな 


2 趙子荃(Ziquan ZHAO)(中国) SP:52.80(21) FS:86.87(23) 合計:139.67(23)
 「The Impossible Dream」♪ 紫系。すらっとした長身を伸び伸び使って、まず3回転ルッツ。ダブルアクセル+3回転トウループは片手をついてしまった。後半トウ・トウ3-2、ループ・トウ・ループ3-2-1など。決まると見栄えがするジャンプ。
 ビールマンスピンで、片手はエッジ、片手は足首に添えてホールド、なかなかきれい。あまり得点が伸びなかったのは、回転不足か。


3 パク・ソヨン(韓国) SP:52.27(22) FS:101.97(18) 合計:154.24(18)
 「ロミオとジュリエット」♪ パステルピンク。しっかりエッジにのって、3回転ルッツ、ダブルアクセル+3回転トウループと決めていく。後半にサルコウ・トウ・ループ3-2-2、ダブルアクセル+3回転トウループをもう一度。軽くステップアウトしたフリップとサルコウ以外ミスはなかった。
 滑らかに動くステップ、基本に忠実できれいな姿勢のスピン、最後は柔軟性を生かしたI字スピン。

4 ニキ・ヴォリーズ(オランダ) SP:49.86(24) FS:91.01(21) 合計:140.87(22)
 「レ・ミゼラブル」♪ 赤。3-3ジャンプはないが、フリップ・トウ3-2、ルッツ・トウ3-2、1回転ループをはさむ3連続など頑張る。1つ転倒。
 「オン・マイ・オウン」のボーカルでステップからコレオシークエンス、スパイラルで盛り上げた。ベスト更新で笑顔。

5 アナスタシア・ガルスティアン(アルメニア) SP:53.24(20) FS:82.83(24) 合計:136.07(24)
 「Two Guitars」♪ 黒のフリンジスカート。冒頭のルッツで転倒したが、フリップ・トウ3-3を決める。ループが1回転にパンク だんだん速くなるパートのステップや、またゆっくりになるパートの緩急など、上手に見せている。後半のルッツを慎重に決め、フリップ・トウ・ループ3-2-2が入った。脚を前に高く上げたスパイラル、回転の速いパールスピンで盛り上げた。

6 アンナ・クニチェンコワ(ウクライナ) SP:53.86(19) FS:100.16(20) 合計:154.02(19)
 「エクソジェネシス交響曲第3部」♪ ピンクベージュ。3回転ループ、フリップ・トウ3-2を決め、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転アクセルはステップアウト。衣装の飾りが取れたのをフェンスの外に放って演技を続け、ルッツ・トウ3-2を決めて拍手。
 スパイラルをつなげたコレオ、後半にルッツやループを決め、ヘアカッターのレイバックスピン。今ある力は出し切れた。
 取れた飾りが氷の上に落ちることはなかったが、やはり減点はされてしまった

<G2>
7 アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:55.67(17) FS:102.15(17) 合計:157.82(17)
 「風と共に去りぬ」♪ ワインカラー。物語の始まりらしく豪快に滑り出し、ルッツ・トウ3-3、3回転フリップと下りる。ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウで手をつき、単独ルッツで転倒。丁寧に音を拾うステップ、ヘアカッタースピンなどで魅せた。

8 ニコル・ライチョヴァ(スロバキア) SP:56.56(15) FS:116.49(13) 合計:173.05(13)
 「ドクトル・ジバゴ」♪ 水色。最初のルッツが2回転になってしまったが、その後は3回転フリップ、ループ・トウ・ループ3-2-2、後半のルッツ・ループ3-2、ループ・トウ3-2とどのジャンプもクリーン。ドラマのクライマックスを演じるコレオシークエンスから、ダブルアクセルが決まって喝采。終わった瞬間、頬を押さえて喜んだ。
 どの瞬間もきれいな姿勢を保とうとする意識がいいと思う。ベスト更新に笑顔はじける。

9 エイミー・リン(台湾) SP:57.50(14) FS:89.05(22) 合計:146.55(21)
 「ブエノスアイレルのマリア」より「私はマリア」♪ 黒、髪に赤い花。きりっと振り向いた姿勢で位置につく。3回転ルッツで転倒、起き上がるのに時間がかかってしまった。しかし次のルッツ・トウ3-2を決めて拍手、ダブルアクセル+3回転トウループも頑張る。後半アクセルがシングルになったり、サルコウで転倒。
 情熱的なボーカルにのって緩急をつけたステップはとても音楽的でカッコいい。自己最高だった四大陸の再現とはいかず、泣きそうな顔だったが、これも経験

10 チェ・ダビン(韓国) SP:56.02(16) FS:103.90(15) 合計:159.92(14)
 「レ・ミゼラブル」♪ 黒系。端正なスケーティング。最初の3回転ルッツは着氷で体重が後ろにかかったがこらえる。ダブルアクセル+3回転トウループ、ルッツ・トウ・トウ3-3-2など、終わってみればジャンプにミスなし。
 ジュニアにはないコレオシークエンスはスパイラルを組み合わせた。ノーミスと思ったが、回転不足があったか。

11 アンゲリーナ・クフヴァルスカ(ラトビア) SP:54.78(18) FS:104.21(14) 合計:158.99(15)
 「ロクサーヌのタンゴ」「(「ロミオとジュリエット」より)愛のテーマ」♪ 黒の透ける生地で。妖艶な仕草から滑り出し、3回転ループ、サルコウ・トウ3-3と決める。後半にダブルアクセル+3回転トウループも入ったが、今日はルッツに苦心していて、2本ともミスになった。
 タンゴらしいきびきびしたステップ。ジャンプの出来だけが口惜しい涙。

12 ロベルタ・ロデギエロ(イタリア) SP:57.90(13) FS:100.51(19) 合計:158.41(16)
 「エビータ」♪ ワインカラーにストーン。冒頭のルッツはステップアウトしたが、3回転フリップ、3回転サルコウからダブルアクセルのシークエンスと決める。後半ループがパンク。
 コンビネーションが2つになってしまったので、ちょっと得点は厳しい。きちんとしたスピンの姿勢などはよかった。

<G3>
13 長洲未来(アメリカ) SP:65.74(10) FS:120.91(11) 合計:186.65(10)
 「華麗なるギャツビー」♪ シャンパンベージュの20年代風。大声援の中、にっこり笑顔でポーズ。フリップ・トウ・トウ3-3-2を下りた! ルッツは両足着氷? 長い美しいスパイラルに拍手、ダブルアクセル+3回転トウループも決まる。
 チャールストンで手拍子をもらいながらのステップ。深いレイバック姿勢のスピンにも拍手。
 ポリーナ・エドマンズの怪我で急遽出場となった大会、よく頑張った

14 浅田真央 SP:65.87(9) FS:134.43(7) 合計:200.30(7)
 「蝶々夫人」プッチーニ♪ 藤色の袖が揺れる。トリプルアクセル、跳んだ!(ちょっと両足かも^^;) フリップ・ループ3-3 フリップ・ループ・ループ(片手上げ)3-2-2も決まる。
 ストローク一蹴り、腕や肩や視線の動き一つ一つが、アリアと呼応して息をしている。スパイラルの美しさ、クライマックスのステップの洗練されていること・・・この滑りを見せるために戻ってきてくれた・・・
 「とにかく滑れてよかった」と呟くキス&クライ。回転不足などで技術点は下がったけど、得点も順位も関係なく、この演技は誇り。

15 エリザベト・トゥルシンバエワ(カザフスタン) SP:61.63(12) FS:121.99(10) 合計:183.62(12)
 「愛のイエントル」より「Papa Can You Hear Me?」♪ ラベンダー色。ルッツ・トウ・ループ(片手上げ)3-2-2、3回転ルッツ、後半サルコウ・トウ3-3、最後のジャンプにダブルアクセル+3回転トウループ
 ボーカルでしっとりと滑り、しなやかによく体を動かしてステップ。フリップの転倒以外ミスなく、自己ベスト更新。


16 本郷理華 SP:69.89(7) FS:129.26(8) 合計:199.15(8)
 「リバーダンス」♪ 深緑の胸元にストーンが光る。大きく一歩を踏み出し、フリップ・トウ3-3、3回転サルコウ、3回転ルッツと下りるたびに歓声。手拍子といっしょに踏んでいくステップは、リバーダンスそのもの。ダブルアクセル+3回転トウループ+片手上げ2回転トウループ、さらにループとフリップ。会場全体を巻き込んでいくコレオシークエンス
 ずっと笑顔を振りまきながら滑っていた。活力いっぱいの演技ができてよかった

17 李子君(Zijun LI)(中国) SP:65.39(11) FS:119.13(12) 合計:184.52(11)
 「アーティスト」♪ 黒スカートにストーンと羽で飾る。愛らしい仕草から始まり、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウ、ダブルアクセル+3回転トウループと決める。後半のフリップ・トウ3-2など、ジャンプはほぼミスなし。
 細い手足のスパイラル、アップテンポのステップは楽しげにコミカルな味も。もうちょっと会場が盛り上ってもよかったかな~

18 ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:67.38(8) FS:128.30(9) 合計:195.68(9)
 「ブエノスアイレルのマリア」より「マリアのテーマ」「私はマリア」♪ ブルー。トウ・トウ3-3を鮮やかに下り、ルッツやフリップでちょっと手をついたが着氷。後半ルッツ・トウ3-2やサルコウ・トウ・ループ3-2-2も入る。
 大きなスパイラルやイーグルのコレオ、速いタンゴのリズムで激しさと勢いのあるステップ。最後は大きなスプリットジャンプで締めくくった。
 ショートプログラムに続いて素晴らしい演技、顔を覆って喜ぶ。自己ベスト大幅更新に感激

<G4>
19 エレーナ・ラジオノワ(ロシア) SP:71.70(5) FS:138.11(5) 合計:209.81(6)
 「タイタニック」♪ 緑とピンクにリボン。いつものように勢いよくスピードにのって、ルッツ・トウ3-3から次々ジャンプを決める。ループ・ループ・サルコウ3-1-3も入り、ジャンプはどれもきちんと。
 映画のセリフを使いながら、ドラマチックに演じる。いつもこの選手は力いっぱい

20 エフゲニア・メドヴェージェワ(ロシア) SP:73.76(3) FS:150.10(1) 合計:223.86(1)
 「ウォリスとエドワード~英国王冠をかけた恋~」♪ ブルーグレー。声援が止まらない中、耳をふさぐ最初のポーズ。今日もよく伸びるスケートで、フリップ(片手上げ)・トウ3-3、ルッツ、ダブルアクセル+2回転トウループ+2回転ループ(全部片手上げ)など、完璧
 長い手足を活かしながら、一蹴りをよく伸ばして、スピード感のあるスケート。今日もよくできました ちなみに、合計7回片手を上げて跳んだ。
 キム・ヨナの記録を0.04上回って、女子フリーの歴代最高得点 圧倒的な得点でトップに立つ。

21 宮原知子 SP:70.72(6) FS:139.89(3) 合計:210.61(5)
 「ため息」リスト♪ 乙女心のピンク。何度も肩を上下させて、緊張をほぐして位置につく。ルッツ・トウ・ループ(両手上げ)決まった フリップ、ルッツ、後半2つのダブルアクセル+3回転トウループ、全てのジャンプをなめらかに決めていく。
 恋しい想いに揺れる気持ちを表すようなステップ、遠くに送る口づけ、美しいスパイラル。自己ベスト更新はならなかったが、今季を締めくくるに相応しい演技

 宮原がこの時点でラジオノワを上回って2位につけ、5位以内を確定。浅田真央の7位以内と合わせて、日本の3枠確保が決まった。

22 アンナ・ポゴリラヤ(ロシア) SP:73.98(2) FS:139.71(4) 合計:213.69(3)
 「シェヘラザード」リムスキー=コルサコフ♪ ターコイズブルー。ルッツ・トウ3-3、ループ・ループ・サルコウ3-1-3、後半ループ・トウ(片手上げ)3-2、ジャンプは全て下りた 着氷後の流れとスケーティングが見事に溶け合って、雄大なシェヘラザードになっている。
 会心の出来に頭を抱えて喜ぶ。自己ベスト更新とトップには届かず。

23 グレイシー・ゴールド(アメリカ) SP:76.43(1) FS:134.86(6) 合計:211.29(4)
 「火の鳥」♪ 燃える赤。地元アメリカの最後の期待を担う一人。ルッツ・トウ3-3はほぼ下りてたのに、仰向けになって両手で支える形になってしまった 鳥がちょんちょんと歩いているような、可愛らしい仕草が織り込まれたステップ。後半ダブルアクセル+3回転トウループ+2回転トウループ! ルッツが2回転になったが、再生する命のエネルギーに溢れたコレオシークエンスで沸き返る。
 この時点で3位。メダル獲得なるか

24 アシュリー・ワグナー(アメリカ) SP:73.16(4) FS:142.23(2) 合計:215.39(2)
 「ムーラン・ルージュ」♪ 白にゴールド。大会最後を飾る滑走を、地元の選手が期待を背負って。ダブルアクセルがまず決まって会場に火がつく。フリップ・トウ3-3、ループ・ループ・サルコウ3-1-3、ジャンプを決めるたびに興奮する会場。
 最後のルッツを下り、怒涛のコレオシークエンス。最高の演技をここで、やってのけた。
 自己ベストを大幅に更新して、ついに世界選手権のメダルに輝く

 結果、優勝はシニア1年目ながら歴史的高得点を出したメドヴェージェワ、2位は世界選手権5回目の出場で初メダルのワグナー、3位にポゴリラヤ。ゴールドが4位、宮原知子が5位、ラジオノワ6位。
 7位浅田真央、8位本郷理華、ここまで全てアメリカ・ロシア・日本が占めた。9位ガブリエル・デールマン、10位長洲未来。
 3位ポゴリラヤから6位ラジオノワまでは3.88。メダル争いは僅差の戦いだった。
 来季枠は、ロシア、アメリカ、日本が3枠。カナダ、中国は2枠変わらず。韓国とフランスが1枠に減った。

 見ごたえある大会だった。選手の皆さん、お疲れ様 


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