フィギュアスケート・ジャパンオープン2021、ゲストの鈴木明子、荒川静香に続いて、後半は女子の6人。
樋口新葉(B) 136.27
「ライオン・キング」♪ オレンジに金。振付はシェイ=リーン・ボーン。跪いた姿勢から、スピードにのって3アクセル、鮮やか 3ルッツ+3トウ、終盤3フリップ+2トウ+2ループなども決まった。1本ルッツが2回転になったのが惜しい。
ラストの勢いのあるステップは祝祭! スパイラルやベスティスクワット、スライディングなど表現も豊かになった。
河辺愛菜(R) 134.91
「Miracle」♪ 紫のグラデーション。振付はローリー・ニコル。冒頭の3アクセルをややこらえて立つと、3ルッツ+3トウ、後半2アクセル+3トウ+2トウなど、全てのジャンプをしっかり決めてきた。終わって笑顔でガッツポーズ
体が絞れているのか、全体に動きが軽やか。終盤のイナバウアーからイーグル、盛り上がる。スピン、ステップ全部レベル4とのこと。
三原舞依(B) 124.24
「Fairy of the forest」「Galaxy」♪ パステルグリーン。3ルッツ+3トウ、2アクセル、3フリップ、さらにステップから3サルコウと次々決まったが、後半2アクセル+3トウで乱れ、3ルッツで転倒。直後の3ループに2トウ+2ループをつけた。
「上を狙うにはジャンプの前の工夫がほしい」「両手上げジャンプも練習している」と解説。美しいスパイラル2連続のコレオは町田氏絶賛
松生理乃(R) 135.12
「月光」♪ ブルーグレー。振付は樋口美穂子。ボーカル入りのバージョンで、3アクセルはなんとか立つ。3ルッツ、2アクセル、3ループ、着氷姿勢も美しい。後半3ルッツ+3トウ+2トウ、3サルコウ+3トウ、3フリップ+2トウ片手上げと3つのコンビネーションも決める。
まだトランジションは多くないが、滑走姿勢そのものが見ていて気持ちいい。スピンのキャメル姿勢が、まっすぐもキャッチフットもきれい
宮原知子(B) 119.69
「トスカ」♪ 赤のワンショルダー。振付はローリー・ニコル。冒頭のジャンプは3ルッツ+2トウ、3アクセルに挑んで転倒したが、跳べるジャンプに問題はない。ステップは彼女の体が歌っているかのよう。後半ルッツが1回転になったが、2アクセル+3トウ頑張った。
ドラマチックに曲が変わったところでのステップ、「バレエジャンプが音と合っている」「いろいろな動きがある」と町田氏。これも彼女の動きが音を奏でているかのよう。
解説「スピンで音楽を表現できる選手」に大きく賛同したい レイバックからサイドウェイズ、ヘアカッターから一気にビールマン、見事なラスト。
坂本花織(R) 133.26
「No More Fight Left In Me」♪ 紫系。振付はブノワ・リショー。冒頭や途中にリショー氏が後からセリフを入れているとか。相変わらずスピード感と力強さで、2アクセル、3ルッツ、3フリップ+2トウは耐える。ランジからの3サルコウ、フライングシットスピンから手をついての表現。2アクセル+3トウ、3ループと入る。
大きなスパイラルやベスティスクワットのコレオ、イリュージョンから入るスピンの最後は片手ビールマン。ラストのポーズのところで尻もちをついてしまった 「これはディダクション」「こういうテーマなんだから、テヘではなく、処理を考えよう」と町田氏。
「ステップをもう少し丁寧に」と細かいダメ出しが入るのだった。
結果、チームブルーが896.86、チームレッドが841.12で、チームブルーの優勝となった。
インタビューが続いているが、関東ブロックの鍵山優真を見に行こう
フィギュアスケート・ジャパンオープン2021、今年も海外から選手を招くことはなく、日本人選手のチーム対抗戦となった。フリー演技の合計点で競う。
なんとテレビ放送がなく 会場での観戦か、有料の配信のみ。配信も巻き戻し・アーカイブがない、純粋なライブ配信 解説は町田樹さん。
<チームレッド>
坂本花織 松生理乃 河辺愛菜 田中刑事 友野一希 三宅星南
<チームブルー>
宮原知子 三原舞依 樋口新葉 宇野昌磨 佐藤駿 山本草太
三宅星南(R) 126.46
「白鳥の湖」♪ 青系羽根つきジャケット。振付は宮本賢二。安定した3ルッツから入り、4サルコウ+2トウ頑張った。3アクセルでは両手をついてしまった。
王子様らしい雰囲気を元々持っているので、プログラム全体をまとめたらカッコよくなる。「音楽に負けないように」と解説・町田樹さん。
山本草太(B) 156.13
「イオ・チ・サロ」♪ ベージュのVネック。振付は樋口美穂子。冒頭に4サルコウ、4トウループ、3アクセル+2トウと滑らかに決めてきた。2本目の3アクセルは転倒したが、後半も3フリップ+オイラー+3サルコウと好調。
情感のこもるステップ、リンクの端から端まで届く雄大なイーグル、魅せてくれた 大人っぽい表現が似合う年齢になった。
友野一希(R) 147.44
「ラ・ラ・ランド」♪ ブルーの開襟シャツ。振付はミーシャ・ジー。4トウ、ターン入ったが2トウつける。4サルコウは抜けてしまったが、単独4トウはこらえた。後半3アクセル+オイラー+2サルコウ、単独のきれいな3アクセルが入る。もったいないのは最後の3ルッツの転倒
曲の雰囲気はしっかり表現出来ていて、最後の疾走するコレオはカメラがついていくのが大変 ただ「スピンとステップでレベル4がない」と解説・町田氏の指摘。
佐藤駿(B) 179.32
「オペラ座の怪人」♪ 黒に赤で刺繍のジャケット。振付は宮本賢二。4ルッツ、決まった 4フリップ、ちょっとだけオーバーターン。4トウ+3トウ、スピンを挟んで4トウ、切れがいい 3アクセル+オイラー+3サルコウとジャンプほぼノーミス。
ステップも丁寧にこなしていた。スケーティングに安定感とスピード感が出てきた。「これがまぐれでなくなれば」と町田さん。
田中刑事(R) 163.93
映画「セッション」より「WHIPLASH」/「キャラバン」♪ 茶と黒のシャツ、薄茶のパンツ。振付はマッシモ・スカリ。冒頭のサルコウはパンクしたが、2本目でしっかり4回転。3アクセルも単独、後半の+2Tときれい。終盤3フリップ+オイラー+2サルコウまで入った。
腕や指先のしなやかな動き、肩や視線、足さばき。ジャズ系の表現がはまっていて、若手には出せない味
宇野昌磨(B) 181.21
ラヴェル「ボレロ」♪ 振付はステファン・ランビエール。黒に金のストーン。冒頭の4ループは転倒、サルコウは2回転になったが、4トウで頑張り、3アクセルで元通り。後半4フリップ、4トウ+2トウ、3アクセル+オイラー+3フリップと盛り返した。
コレオは中盤でイーグルの連続、最後に激しく踊るステップ。まだちょっと物足りないので、これから勢いを増してほしい。でもレベル4は取れていて、町田氏には褒められていた。
ここまでの得点、チームブルーが516.66、チームレッドが437.83。
月が変わったらすぐやってくる
フィギュアスケートファン仲間とチャットで思い出させてもらった。BSフジ「フィギュアスケートTV!」10月は明日3日の放送。
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今回は、先月アメリカで初戦に臨んだ村元哉中/髙橋大輔組の注目のリズムダンスとインタビューをお届け。そして12月の全日本選手権を目指すブロック大会から、田中刑事選手・三宅咲綺選手などが出場した中四国九州選手権、山本草太選手・横井ゆは菜選手・新田谷凜選手・松生理乃選手などが出場した中部選手権の模様をお伝えする。さらに、三原舞依選手、友野一希選手、そしてオリンピック2大会連続出場を目指す坂本花織選手に今シーズンへの思いを聞いた。
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村元哉中/髙橋大輔組の注目のリズムダンス、フリーは昨季からの持ち越しだから、新プログラムのRDがメインということかな。確かに、ここまで国際大会で目にした今季のRDの中で、一際個性的なプログラムになっている。
先週のブロック大会は見ていないので、山本草太選手や松生理乃選手の演技は見てみたい。
録画予約の前に、HDDの容量を空けないと