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表記

2005年08月24日 02時36分22秒 | Weblog

 AERAで「華流・韓流」の特集があったり、昨今のアジアエンタテインメントのブームはすごい。(台湾ブームは台流と呼ばれたり華流と呼ばれたりするが、中国や香港がからむときは華流でまとめるらしい。)あちこちの雑誌でしょっちゅう取上げられるので、漢字で見慣れていた台湾・中国の俳優や歌手の名前の、カタカナ表記に目が慣れてきた。初めのうちは誰が誰だかわからなかった^^; 香港の芸能人は英語名を持っていることが多いので、「ジェイソン・チャン」のように英語名+姓をカタカナ表記されても違和感がないのだが、英語名がない人を姓+名でカタカナで書かれても、漢字が思い浮かばなかったのだ。
 それでも、記事のどこかに漢字が出ていればいいのだが(AERAの記事はちゃんと出てた)、映画(特に中国)の紹介記事などに全く漢字が出ていないと、頭の中が???になってしまう。監督も主演も、誰?・・・タイトルは日本語になってるけどオリジナルは何?・・・これは一体、どの映画のこと? 結局、ストーリーを読んで「ああ、あれ!」と合点。見ていない映画でも、製作段階で香港あたりの芸能ニュースで話題になると、漢字のタイトル・監督・主演でぼんやり記憶に残る。その記憶の中のどれかと一致するまでが大変^^;
 なんでこうなるの?と考えると、、、韓国人の名前を漢字の日本語読みから韓国語読みのカタカナに変えたのが発端じゃないかと思う。私が小さい頃、韓国の大統領は「ぼくせいき(朴正熙)」さんで、「金大中」氏は「きんだいちゅう」氏だった。変わったのがいつ頃か正確に覚えてないが、大統領は「ノ・テウ(盧泰愚)」さんの時代だったか。元々、日本では「外国人の名前はその国の発音にできるだけ近い音をカタカナで」という原則があって、マスコミはその原則に従って表記・発音していたのだが、漢字の名前に関しては漢字の日本語読みだった。それを韓国・北朝鮮に関しては現地発音主義に改めたわけだ。これが定着するうちに、漢字名前の人も現地発音で表記するようになってきたんじゃないだろうか。(中国人の場合、簡体字が日本語のどの漢字に相当するか調べるのが面倒だったり、日本の漢字に書き換えてしまっていいのかわからなかったりして、全部カタカナにするほうが楽なのかも)
 でも、韓国人の名前と中国系の人の名前では、カタカナ表記する意味が違うと思う。韓国人の名前を現地発音に改めたのは、日本語も韓国語も、互いに表音文字を持っていて、やろうと思えばそれなりに本来の発音に近い音で表記できるからだ。やっぱり、自分の名前がかけ離れた発音で呼ばれるのは、気分のいいものじゃないし。(韓国では、漢字使用が少なく漢字教育も短縮された時代に、自分の名前を漢字で書かない人が多くなっていたこともあるかも。また、名前?!に書いたように、命名の時漢字を決めないことも多くなっているのも理由かも)
 一方、中国系の人々は、「漢字でどう書くか」を重要視しているように思う。中国各地の地方言語によって、ひとつの漢字の発音も違ってしまうわけで、行く先々でその地域の発音で呼ばれてしまうのは織り込み済み、みたいな感じだ。たとえば、香港にやってきてプロモーションする台湾や大陸の芸能人は、広東語の司会の中で自分の名前が広東語読みされても、当然のように受け入れている。また、台湾語と北京語を使い分けて生活している台湾人は、台湾語の日常会話の中では家族や友人の名前も台湾語発音で呼びあうが、改まった場面(学校や兵役)では北京語で呼ばれているらしい。だから、日本で日本語読みされても、いっこうにかまわない(と考える人が多い、らしい)。(NHKのニュースでは相変わらず漢字の日本語読みで通している)
 もちろん、中国系でも発音のほうが大事と考える人もいて、シンガポールのアーティスト、Dick Leeは、香港でプロモーションする時、初めは「李迪文(李炳文だったかも)」と漢字を出していた。でも、広東語で「れいでぃっまん」とかなんとか呼ばれるのが嫌だったのか、すぐ「Dick Lee」の英語表記に戻してしまった。(彼は広東語を少し話すが、父方は広東系ではないようで、中文名もLee Peng Boonと広東語発音とはかなり違う。この発音からすると、漢字はやはり李炳文かな? 正確なところをご存知の方、教えてくださいませ)
 なんだか混乱してきたが(汗)、いくらカタカナで表記しても、中国語の発音を完全に表せるわけじゃないので、どこかに漢字も書いておいてくれないと、何かと困る!ということが言いたかったのです。(簡体字を日本の漢字に直しても、たぶん中国人は文句言わないと思うけど・・・)日本のマスコミの皆さん、よろしく~。

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