ライバルに対する心理と行動

　カヌー競技で、他人のボトルに禁止薬物を入れたという件、関係者でも「まさか…」というコメントがあるようですが、競技者の心理というのをもっと解析するというのか、過去を考えるというのか、ありそうなことと考えておくべき事柄のようにも思います。

　増田明美さんが成田高校時代、一緒に下宿していた樋口葉子選手に対して、意地悪とも言えるし、ライバルを蹴落とすためとも言える行動、増田明美さん自身が、テレビ等で話していたのを覚えています。

　体重増加がパフォーマンス低下につながるから、樋口選手のお茶碗にぎゅうぎゅう詰めに盛ったとか、朝練に出られないように目覚ましを止めておいたとかもあったような。

　笑い話的な要素で話している面もありますが、ひどいことをしたという反省を込めていたかと思います。

　また直接的な追い落としではないけれど、バルセロナオリンピックの代表争いで、「私を選んでください合戦」をした、有森裕子選手と松野明美選手。

　なんとしても代表になりたいという心理は、多くの選手が持っているかもしれません。

　個別の事例と考えず、スポーツのあり方、オリンピックの位置づけ等、考えるべきことはたくさんあると思いました。