よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

社会起業は2008年7月30日をもって社会現象となった!

2008年08月01日 | ビジネス&社会起業


社会での出来事は社会を構成する個人の集合によって認知されることによって社会現象となる。社会起業は欧米の知識コミュニティーでは注目度が高いが、日本では相対的に低いといわれている。

ところが、社会起業支援サミット2008に出かけていって変化の兆しを感じた。新自由主義ドクトリンで操作される市場原理、市場競争、株主利益主義だけでは解決できないような問題、そしてそれらが作った問題に対して「問題解決」を図りつつある老若男女が早稲田の大隈講堂に集結し、300人もの聴衆が熱く集まっているいる様は、社会起業がたんなる出来事から社会現象へ静かに転移しつつあることを示している。

そしてその示唆が早稲田大学という大衆志向の場から発せられたことは今後、この運動のエッポックとして意味深いものとなるだろう。当時はそのような言葉はなかったのだが、大隈重信は稀有の社会起業家だったことを参照すればなおのことだろう。

なるほど近年ハーバード、コーネル、MIT、スタンフォードなどで盛んに社会起業のイベントが開催されている。そして社会起業というテーマが、日本の大学でも平日300人の市民を動員して盛大に開かれたという一事をもって、社会現象となる端緒に果敢な第一歩を踏み出したわけだ。かくして2008年7月30日は永劫に記憶されるだろう。

社会に対する問題解決を、自分への問題解決と同一視するコヘレント感覚の社会事象化こそが今、必要なのだ。そしてその必要性がどこからやってくるのかという再吟味も。

出来事を現象化する技術、その技術を共有化するコツ、ちょっとしたアイディアやヒントを共有して分かち合ったり、助け合ってゆく場としてのコミュニティ・オブ・プラクティス(Community of Practice)を拡げ深めてゆくことが課題だろう。

社会起業スキル、社会企業経営スキルをオープンソース化してゆくことがこの国の「場」力を高めてゆくことにいささかながらも寄与できるだろう。もちろん、当事者としてその動きを進めてゆきたい。


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