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自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

資本主義はどうなる? ノート

2010年01月25日 | 技術経営MOT
第15講:どうした? 勤勉の倫理と日本的資本主義の精神

つづき、「資本主義の未来~個人益、会社益、公益~」、「三益主本主義」みたいな感じ。。

<以下貼付け>

健全な資本主義の進化に必要な抑制的・禁欲的な対抗倫理

 正三と梅岩の思想はユダヤ・キリスト教の系譜にあるプロテスタンティズムとは異質。しかし、西洋と東洋の一角に発生した近代資本主義の背骨としての働きには共通項がある。

 それは、自己膨張する欲求によってもたらされる、とめどもない拡大再生産、富の追求を抑止するマインドセットとしての働きである。このマインドセットが近代資本主義には必要なのだ。近代資本主義は、抑制的・禁欲的な対抗倫理が機能してはじめて萌芽、発展の途につく。

「お天道様が見ている」「働くことは当たり前あたりまえ」「みんな一緒にがんばる」、「みんなで分けあう」「ご先祖さまのおかげ」「神様、仏様を畏れ敬う」「世間さまに恥ずかしくないように」「足るを知る」ことが空気のように浸透し、その空気を日本人は吸って働いてきた。

無論、高度経済成長、平成バブル経済とその崩壊の過程で、このような心象が蹂躙され複雑骨折したかのようにも見えるが、それはそれとして別講で詳細を検討することとする。

 かつて先人が築いた日本的勤勉の倫理と日本資本主義の精神を再点検することが重要だろう。そこには資本主義再構築のヒント、新しい働き方についての示唆が隠れている。

<以上貼付け>

          ***

J.C.アベグレンは第二次世界大戦が終わった直後から日本の経済と企業経営を研究し、「日本の経営」、「カイシャ」、「新・日本の経営」などの著書を世に問うてきた。と同時にこれらの研究成果を英語社会にも普及させ、世界の「日本的経営」理解にも大いに貢献。

ちょい個人的なことだがJ.C.アベグレンさんとの対話

以下、J.C.アベグレンの系譜に立つDavid James Brunnerブログより抜粋。

1970年代から台頭してきた市場万能主義・株主至上主義は、社会を犠牲にしてまで儲かろうとする不健全な経営を促した。

例えば経済の「金融化」。金融業界は実業industryを支えるものだが、アメリカの金融業界は大きく膨らんでしまって、むしろ実業をテコにして儲ける仕組みとなった。2008年のリーマン・ショックはその帰結。

そして社会にとって価値を作る実業より金融業の方が儲かるようになった。優秀な人々も金融業に引寄された。実業にとって価値を生み出さないが、投機で儲かるヘッジファンドは代表的な例。2007年ではヘッジファンド・マネジャーの上位10人の個人報酬の合計はトヨタ自動車の利益を超えた。

<以下貼付け>

団塊世代Aの暇つぶしブログさんから

公益資本主義とは、極めて普通の資本主義的考え方であると思う。
18世紀イギリスの近代経済学の祖とも言われるアダムスミスが、主著の「諸国民の富」という本の中で使った市場経済における「神の見えざる手」、これこそが資本主義の根本の考え方であるが、アダムスミスはこの「見えざる手」が機能する前提として、市場に参加する個々の人々が、自分の利益を最大化するために最も合理的な行動をとることを前提としていた。アダムスミスは、一方では、道徳哲学者であり、「道徳感情論」という著作もあり、個々人の行動の前提として、道徳、つまり、相手を思いやる同情の感情があって始めて市場が成り立つと考えていたようです。(参考ブログ:アダムスミス) かのアダムスミスでさえも、グローバル市場原理主義的な考え方ではなかったのである。…

いずれにしても、最近の株主至上主義的な資本主義が、大いに間違った考え方であることが、ここ直近の経済危機の中でようやく認知されて来たことは大いに歓迎すべきである。その意味で、この公益資本主義の考え方は、言わば、従来の日本的な経営理念を体現した考え方ではないかと思う。まだまだ、理論的に確立された、具体的なものではないのかも知れない。また、この資本主義の形態を実現するための社会的制度や法人税や株式関係の税制と言った政策面での検討が必要であろう。

役員サロンさんから

経営のあり方について、我社の歴史を見るとき、「企業は人なり」、「企業は公器なり」ということが根底に流れている。社員を最重要資源として育成し、その力を存分に発揮してもらうことが「企業は人なり」であり、事業を進めるに当たり、その仕事を通じて社会に貢献するという仕事への取り組み方(心がまえ)こそが、「企業は公器なり」という考え方なのである。

辻井の目線さんから

この考え方は、決して原氏の独創ではなく古くからこれを唱える学者などは大勢いたのだが、今、氏の主張はまさに時を得ているし、原氏の場合、何よりも行動を伴っているのが素晴らしい。…

利益至上の資本の原理は結局どこかで行き詰まることが、今次々に証明されようとしている。…

全ての市場のプレーヤーに、社会を思う「公益」の自覚がなくては共倒れが待っている。

NightWalker’s Investment Blogさん

公益資本主義の5つのポイント

会社は株主のもの → 従業員、取引先、経営陣、株主のバランスが重要
経営陣のストックオプション → 株価を気にして短期志向になるので排除すべき
高すぎるCEOの給与 → 一般従業員の300倍以上は極端。公平な利益分配を。
投資ファンドの放任 → 短期利益を追求し、企業活動を妨害するファンドを規制
内部留保より配当重視 → 長期的な研究開発への投資を優先し、剰余分を配当に
要は今の資本主義は、短期利益ばかりを追求する結果になりがちで、企業は長期投資しずらくなっている、というわけなんです。

ガレリア・レイノ社長ブログさんから

当社のクレドも、「職業を通して、社会に貢献していくことが私たちの使命です。」というもので
すので、この人の主張する、「公益資本主義」の経営へという考え方には共感を持ちました。

<以上貼付け>

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