よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

希望という名のあなた

2007年07月14日 | よもやま話、雑談
「この国にはなんでもある。ないのは希望だけだ」希望の国のエクソダスで村上龍は、反乱を起こした中学生に言わせた。ギョットするような台詞だった。たしかに、街にはモノが溢れ、欲しいモノはなんでも手に入る。欲しい情報もネットを駆使すれば、即座に手に入る。

でも希望がない。

小中高校生の国際比較調査を見ても、日本の青少年の希望度は他の国々とくらべて低い。「希望格差」なんていう造語も受け入れられ、家庭の所得レベル、学歴と持ちうる希望の度合いなどもしきりに議論されつつある。

かつて日本は希望の国だった。

37年前の1970年、「希望」が日本に溢れていたのだ。岸洋子が歌った「希望」だ。時代は高度成長期の只中、多くの日本人にはありったけの希望とたぶんそれ以上の挫折もあった。希望と挫折によって、人のこころにはひだが生まれてくる。希望と挫折とによって生まれるひだのような心情・感性の陰影を国全体がしっくりと受け入れていた。

「希望という名の あなたをたずねて 
 遠い国へと また汽車にのる
 あなたは昔の あたしの思い出
 ふるさとの夢 はじめての恋
 けれどあたしが大人になった日に
 黙ってどこかへ 立ち去ったあなた
 いつかあなたに また逢うまでは
 あたしの旅は 終わりのない旅」

「希望という名の あなたをたずねて
 今日もあてなく また汽車にのる
 あれからあたしは ただ一人きり
 明日はどんな町につくやら
 あなたのうわさも 時折り聞くけど
 見知らぬ誰かに すれちがうだけ
 いつもあなたの 名を呼びながら
 あたしの旅は 返事のない旅」

「希望という名の あなたをたずねて
 寒い夜更けに また汽車にのる
 悲しみだけが あたしの道連れ
 となりの席に あなたがいれば
 涙ぐむとき そのとき聞こえる
 希望という名の あなたのあの唄
 そうよあなたに また逢うために
 あたしの旅は いままた始まる」
 (『希望』作詞:藤田俊雄 作曲:いずみたく)

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