よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

ヤドカリ型副業起業@週刊SPA!

2009年06月16日 | ニューパラダイム人間学


ヤワラカめの話題。以前このブログに書いた「ヤドカリ型副業起業」をお読み頂いた扶桑社の記者の方から取材を受けた。扶桑社といっても「新しい歴史教科書をつくる会」ではなく「週刊SPA!」からの取材だったのだが笑)

今週号の52ページに、へんなイラストとともに顔写真つきの取材記事が載っている。

田町西口の立ち飲み屋にて。なぜか卒業しても授業に出てくるY川曰く、カミさんには恩師が「週刊SPA!」に載っているとは、恥ずかしくて見せられないという。O村は、ニヤニヤしてマジメな記事ならべつにいいんじゃないですか、と。

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特集を一読してみてあらためて溜息をつきながらも思った。

人は労働の選択においてその人がもつhuman capitalを最も効果的に活用できるように合理的に判断する。ようは、human capitalのナカミが分かれ目だ。これは本業の選択でも副業の選択でもあてはまる。

本業に格差があるのならば、必然的に副業にも格差が生じる。いや、本業の格差は副業においてさらに増幅される。そんな実態がこの特集で浮き彫りになっている。たぶん、この雑誌の購読者層はミドルローやローアークラスが中心なのだろう。

ゆえに、この特集は、本業の格差が副業の格差に繋がり、消耗度の激しい被搾取型の副業のやるせなさ、きびしさにスポットライトを当てることで安直な雇われ型の低付加価値副業の選択に警鐘を発したいのだろう。幸せでないサラリーマン生態のリアルな描写をおりまぜつつ、そこそこ報われているサラリーマンの優越意識をくすぐるというこの雑誌の自虐的に暗く屈折したトーンを下敷きにして・・・。

「ヤドカリ型副業起業」は以上に対する尖鋭なアンチ・テーゼというわけだ。

自分のアイディアを試したい、やる気にあふれるアントレプレナーやhuman capitalの構築に熱心な者にとってみれば、営利追求型起業、社会起業、両方にとって一大チャンスが到来している。秋(とき)はまさに創造的破壊の時代である。しかも、副業から始めるのならばとことんリスクをヘッジできる。

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今度京都大学のシンポジウムでいっしょに話をするサイボウズ創業者、LUNARR米国CEOの高須賀宣さんは、米国では学生が一人でサービスを立ち上げている、個人が世界と仕事できる基盤が整った、クラウドが世界を相手にできる、と最近のITProのインタビュー記事の中で力説している。

どうせやるのなら、こういう世界認識をもって「ヤドカリ型副業起業」に取り組むべきだ。