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散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

東京研修4(2)

2005年11月20日 22時08分31秒 | 飲み歩き・東京
さて、2日目。
今日は美術方面のメイン、東京国立博物館の「北斎展」を見に行か
なければならない。
9時半開場の約40分前に着き、券買場では前から3番目に並んだ。
前売り券さえあれば、入口の方に並べるのだが、如何ともしがたく、
何とか券を購入してから、あわてて門から入り、列を作って平成館に向かう。
その時点では、ざっと前から100番目位であったろうか。
あまり見苦しくない範囲で、歩くのが遅い人たちを抜きつつ、入場。





事前にインターネット等で混み具合を調べており、一か八かの作戦で
一番最後、北斎の晩年の肉筆画を集めた第六室から入室した。
結果的にはこの作戦が大正解であった。
第六室では約15分、誰一人いない状況で肉筆画を満喫することが出来た。
さらに第五室へ。ここは富嶽三十六景がメインである。
ここでもまだ人はまばらで、邪魔をされることなく画を見る事ができる。
第四室、第三室と行くうちに、さすがに並ばなければ見れなくなってきた。
それでも第二室までは、ほぼ見切った。
約1時間半、自分の中では完全燃焼出来たと言える。

しかし、総展示が500点、後期は300点しか出ていないので、前期
だけの展示で終わったものが200点近くあるのだ。
東京在住なら、前期2回・後期2回は最低行きたい位のボリューム感であった。
印象に残るものはもの凄く沢山ある。
周りの人から聞こえる言葉には「カッコいい! 北斎」と言うのが多かった。
画を見て「美しい」「凄い」より「カッコいい」というのがまず感じられる。
デザイン的なセンスと色使いが、もう誰にも思いつかないくらいの
素晴らしさなのである。

話題の「凱風快晴」は、図版では一番きれいに見える東京国立博物館蔵の
ものより、ギメ美術館、ケルン東洋美術館蔵のもののほうが山の中腹から
大地にかけての中間色の移り変わりが美しい。
メトロポリタン美術館の「神奈川県沖浪裏」は前期のみで残念。
スイカの切り口が印象的な「西瓜図」も前期のみ。この画は相当以上に
見たかった。
図録購入、3000円。高い、厚い、重いの3拍子だが、これは買った方が良い
と思う。



午前中でかなり疲労し、谷中方面を散歩しつつ昼食場所を探す。
前日の蕎麦屋がヒットしたため、本日も蕎麦屋「K」へ。
ま、残念ながらここは普通の街の蕎麦屋であった。
その後、谷中・根津・千駄木を散策。全然知らなかったのだが、偶然「朝倉彫塑館」
を発見し入館。



ここにはもちろん朝倉文夫の彫刻もあるのだが、洋風建築で、
二階、中二階、三階、屋上もあるという建物がすばらしい。
意外な新発見であった。
そのまま、散策を継続。どこに向かうとも考えていなかったが、谷中ぎんざに至る。
商店街には旨そうなメンチカツがあったのだが、空腹感のなさで、
ちょっと食べるわけには行かないような状態である。

しばしの散策を経て、また国立博物館に戻り、表慶館へ。
「伊万里・京焼展」を見る。



北斎展に比べて遥かに少ない人出なのだが、こちらも興味深かった。
まず、表慶館の天井の素晴らしさが印象に残る。



展示そのものでは、やはり仁清が素晴らしい気がする。
派手な色付けでやりすぎになるぎりぎりの見極めがついているような気がした。
約1時間ほど見物。
「色絵法螺貝香炉」は貝の螺旋と縞模様にそって色づけがしてあり、
悪趣味寸前の紙一重作品と言う感じだが、一番印象に残った。
その後、東洋館のインド仏像などを写真撮影。

午前、午後、国立博物館を巡り続けるのには辛いものがある。
荷物を取りに上野に向かい、そのままバー「S」へ。
店は洋風めいた渋い作りで、この雰囲気で日中からやっていると言うことが
たまらない。



最初にデカハイ、続いて珍しいのでサントリーローヤルのロックを頼んだ。
つまみは黒板のお勧めに引かれて「タンスモーク」。
タンに辛子やレモンをつけて味を変えつつ、堪能。
どこにいるのか分からないような浮遊感に包まれる、気持ち良い。



その後、ホテルへ。
日曜日の銀座では開いている店がかなり少ない。
結局、ある程度食べ物もあり、無休のバー「R」へ。
最初にウィスキーソーダとレバーフライを注文。レバーフライはかすかに
レバーの香りがしつつ、くせが無く食べやすい。

ウィスキーソーダばっかりではつまらないので、マンハッタン、そして甘い
カクテルを注文すると、ジン+マラスキーノ酒+グレープフルーツのが
登場した。



レシピだけを聞くと、きわめて単純な味がしそうなのだが、その予想を遥かに上回る
不思議な味だ。
ウィスキーソーダが有名な店だが、カクテルも中々のものであった。

前日、Nさんに「今は飲んだ後ラーメンなんて食べられませんよ」と言ったものの
本日はあまりに食べた量が少ない。ホテルの近くのラーメン「F」へ。
醤油トンコツ味を注文し、カウンターに載っている明太辛子菜あえ、辛味ニラ
を入れつつ食べる。悪くない。



3日目。
講習終了後、地下鉄駅直近の「F」へ。
前回来た時は時間が無く、滞在時間20分位で慌しく帰ったりしたのだが、
本日は1時間ほどの余裕がある。
北海道産の洋ナシを使ったフルーツマティーニを注文。北海道でこんな梨が
どこにあるのだか見たことがないが、香りが強く、ザラッとした舌触りも印象を強める。
通しも北海道産のモッツァレラチーズとトマト。
北海道出身のFさんがいるからだが、「何だか北海道のものばかりで」と
みなさん恐縮気味。
次に大好きカクテル、シャンゼリゼを注文。
最後にリキュールの効いたものをとお願いし「シャンハイ」が登場。
Marie Brizard(アニス系リキュール)、ダークラム、レモン、グレナディン
のカクテルは可愛いピンク色ながら、飲むと相当なインパクトがある。
何とか今回の出張も無事に終わった。

以上


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