本日はコンチネンタル→紀伊国屋→富士フィルムフォトサロン→たぴお→時計台→北海道文学館→市民ギャラリー→札幌市写真ライブラリー→NHK→丸井→さいとう→三越→テンポラリーの13箇所。
■ギャラリーたぴお「たぴお所蔵版画展」。一原有徳、S.エイドリゲヴィチウス、和田裕子あたりの小品はぜひとも欲しくなるくらいだが、これを買いだしてはまた違う地獄に落ちてしまうのだろうと思う。やめておこう。
■時計台ギャラリー「立体展 ―作業着の女の子―」。吉成翔子「ぱっぱぱぱぱ」「しーん」はいずれも音を表現した作品。「ぱっぱぱぱぱ」の方は、アニメで花が咲いた瞬間の擬音が聞こえるよう。「しーん」の方は雪の結晶が静かに落ちた瞬間。実際は鉄の塊なので凄い音がしそうだ。
町嶋真寿「正方形のかたちをしてシャーレに採りだされた肉片みっつ」。ほぼ正6面体の作品が三つ。その三つを眺めるも良し、展示場全体の中心としてみるも良し。
「絵画・版画作品展」の方。小川千帆「黄色い灰色」。感情を押さえた表現が妙に気になる。武田章「かちくちゃん」。可愛らしいが「家畜は食べても良い」という欧米的概念への皮肉か? 村山聡「儚さの観念」。色彩感覚でコンチネンタルで出品していた作品を思い出した。これもなかなか良い。
干場清順「森・這いずる谺と音楽」。あふれ出るイメージを片っぱしから捕まえて、交錯する次元をものともせずに描いてしまった作品。スピード感が非常に感じられるのだが、どのくらいの速さで描いているのだろうか。
■北海道立文学館「THE LAND OF SNOW AND WIND」。いつもの通り中島公園を通って行こうとしたら、大変なことに(冒頭写真)。入場料が500円なのだが、文学館の入場料400円+100円だと思って諦めれば良いのかな。コンセプチュアルであることは分かるのだが。
さて文学館の400円にも辛いものがあるが、米坂ヒデノリの木彫2点と梁川剛一画の紙芝居があったのは収穫。梁川作品の「ウィリアム・テル」は洋風で良いが、「フランダースの犬」は泣けそうにない。
■市民ギャラリー「札幌大谷大学短期大学部美術科 第43回卒業制作展・第41回終了制作展・専攻科1年展・美術科1年展」(長い)。
・後藤志姫「F」。うつぶせになっているのは男性だろうか。考えさせられる作品。
・藪真菜美「比較」。このタイトルで豚と女性を描いている。妙にクールでうまい。
・渡邉ゆかり「通過点」。煙を上げる工場群の中、石造りのような女性が立ち、その胴体を赤い列車が通過している。なにやら象徴的。
・小林愛美「早起きの子くじら」。いかにも海中シーンに出てきそうな図柄であるが、色彩が落ち着いているし美しい。
・岡田まみ「化石」。卒業展頃の女性の工芸品・デザインは大体可愛らしくてむず痒くなるのだが、刃物や道具を恐竜に見立てて彩色した作品。これは面白いし、デザイン的にも良いものを感じる。
・中川夕樹「行進」。ほぼ似た二枚だが、上の作品は動物達が行進。下では奇怪な怪物に変貌した者たちが行進。
・高橋静香「虚像」。ほぼモノクロの廃墟画。雰囲気ある。
・折目桃子「garden」。私は過去、時計台ギャラリーの3人展、道展で折目作品に目をつけているようだ。やはり好みというものはあるのだな。
■丸井「三岸節子展」。水彩・グワッシュ等のあっさりしたもので1~200万。厚くガキッと描いたものは1千万以上。売れていたりするから怖い。
■三越「リアリズム絵画展」。デパートの展覧会を見ていると「売り画だしな」と理屈にならない理由であまり感興がわかない。しかしこれはなかなか良かったなあ。伊藤龍彦「冬の日」は窓外のしばれる樹木が良い。小木曽誠「時を刻む刻」は女性の目が印象的。権藤信隆「慕」はギリシャからヨーロッパアート調で面白い。
「児島新太郎油絵展」。女性が横向きか伏目がちでオリエンタル調。そこのワンパターンさが気になるのだが、間違いなくうまい。大したものだ。
※美術関係余話。
・近代美術館で片岡球子の回顧展をやるという話があるらしい。
・1/27の「新日曜美術館」で「松林図屏風」を取り上げていたが、これは実物を見ると間違いなく凄い。想像していたものをはるかに上回る(想像が貧困だという話も)。機会がある人はぜひ。
■ギャラリーたぴお「たぴお所蔵版画展」。一原有徳、S.エイドリゲヴィチウス、和田裕子あたりの小品はぜひとも欲しくなるくらいだが、これを買いだしてはまた違う地獄に落ちてしまうのだろうと思う。やめておこう。
■時計台ギャラリー「立体展 ―作業着の女の子―」。吉成翔子「ぱっぱぱぱぱ」「しーん」はいずれも音を表現した作品。「ぱっぱぱぱぱ」の方は、アニメで花が咲いた瞬間の擬音が聞こえるよう。「しーん」の方は雪の結晶が静かに落ちた瞬間。実際は鉄の塊なので凄い音がしそうだ。
町嶋真寿「正方形のかたちをしてシャーレに採りだされた肉片みっつ」。ほぼ正6面体の作品が三つ。その三つを眺めるも良し、展示場全体の中心としてみるも良し。
「絵画・版画作品展」の方。小川千帆「黄色い灰色」。感情を押さえた表現が妙に気になる。武田章「かちくちゃん」。可愛らしいが「家畜は食べても良い」という欧米的概念への皮肉か? 村山聡「儚さの観念」。色彩感覚でコンチネンタルで出品していた作品を思い出した。これもなかなか良い。
干場清順「森・這いずる谺と音楽」。あふれ出るイメージを片っぱしから捕まえて、交錯する次元をものともせずに描いてしまった作品。スピード感が非常に感じられるのだが、どのくらいの速さで描いているのだろうか。
■北海道立文学館「THE LAND OF SNOW AND WIND」。いつもの通り中島公園を通って行こうとしたら、大変なことに(冒頭写真)。入場料が500円なのだが、文学館の入場料400円+100円だと思って諦めれば良いのかな。コンセプチュアルであることは分かるのだが。
さて文学館の400円にも辛いものがあるが、米坂ヒデノリの木彫2点と梁川剛一画の紙芝居があったのは収穫。梁川作品の「ウィリアム・テル」は洋風で良いが、「フランダースの犬」は泣けそうにない。
■市民ギャラリー「札幌大谷大学短期大学部美術科 第43回卒業制作展・第41回終了制作展・専攻科1年展・美術科1年展」(長い)。
・後藤志姫「F」。うつぶせになっているのは男性だろうか。考えさせられる作品。
・藪真菜美「比較」。このタイトルで豚と女性を描いている。妙にクールでうまい。
・渡邉ゆかり「通過点」。煙を上げる工場群の中、石造りのような女性が立ち、その胴体を赤い列車が通過している。なにやら象徴的。
・小林愛美「早起きの子くじら」。いかにも海中シーンに出てきそうな図柄であるが、色彩が落ち着いているし美しい。
・岡田まみ「化石」。卒業展頃の女性の工芸品・デザインは大体可愛らしくてむず痒くなるのだが、刃物や道具を恐竜に見立てて彩色した作品。これは面白いし、デザイン的にも良いものを感じる。
・中川夕樹「行進」。ほぼ似た二枚だが、上の作品は動物達が行進。下では奇怪な怪物に変貌した者たちが行進。
・高橋静香「虚像」。ほぼモノクロの廃墟画。雰囲気ある。
・折目桃子「garden」。私は過去、時計台ギャラリーの3人展、道展で折目作品に目をつけているようだ。やはり好みというものはあるのだな。
■丸井「三岸節子展」。水彩・グワッシュ等のあっさりしたもので1~200万。厚くガキッと描いたものは1千万以上。売れていたりするから怖い。
■三越「リアリズム絵画展」。デパートの展覧会を見ていると「売り画だしな」と理屈にならない理由であまり感興がわかない。しかしこれはなかなか良かったなあ。伊藤龍彦「冬の日」は窓外のしばれる樹木が良い。小木曽誠「時を刻む刻」は女性の目が印象的。権藤信隆「慕」はギリシャからヨーロッパアート調で面白い。
「児島新太郎油絵展」。女性が横向きか伏目がちでオリエンタル調。そこのワンパターンさが気になるのだが、間違いなくうまい。大したものだ。
※美術関係余話。
・近代美術館で片岡球子の回顧展をやるという話があるらしい。
・1/27の「新日曜美術館」で「松林図屏風」を取り上げていたが、これは実物を見ると間違いなく凄い。想像していたものをはるかに上回る(想像が貧困だという話も)。機会がある人はぜひ。
わたしは池田緑さん(出品者)から知らせていただくまでまったく知りませんでした。
ギャラリーなどではまったく告知を見た記憶がないので、文学館はPRをさぼりすぎなのでは、と思います。
大谷の卒展は、行くのをやめようかと思っていましたが、ここを見て、ふんばって出かけました。
折目さんの絵に注目する気持ちはわかります。
大谷の学生で、名前と絵柄がすぐに一致する数少ない人だと思います。
文学館のイベントはもう少しPRが欲しいですね。
私は年間事業案内が載っているパンフレットでチェックしています。
池田さんの展示は帯広で偶然見たので、記憶にありましたが、正直「9.11は遠い」のが今の私の実感です。
大谷の卒展は行っておいて良かったのではないでしょうか。私の気になっていた小樽市総合博物館の特別展の感想を楽しみにしています。