散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

祝日の夜

2018年03月21日 19時34分25秒 | 飲み歩き・琴似界隈
祝日なので、ちょっと立ち寄って行こうかなと、琴似の居酒屋「D」へ。まずは大七純米生酛(きもと)の燗酒と厚揚げ、かまぼこなどの煮物でスタート。大七は酸味が強くて、切れがある。



いつもの通り、刺身盛り合わせを注文。手前右からタコ頭、締めにしん、締めさば、いわし、さくらますルイベ、ブリと嬉しい品ぞろえ。光りものが嬉しいのだが、ブリの脂の具合も絶妙である。



たまらず、あたごのまつ彗星の燗酒を追加。これが珍しいヤマザキマリラベルであった。



するとここで、店主から「鴨鍋もできるんですが、一人には多いかな。鴨ねぎでも出しますか」ということで、ねぎを鴨の脂で焼いて、鴨のスープで軽く煮たものが出てきた。うーむ、これは美味い。手が止まらないぞ。



続いて、ちょっと珍しいマグロコロッケ。中を割ってみると、黒っぽい色をしており、聞くと「マグロの中落だけにじゃが芋を足して作った」とのこと。そのまま食べてもいいし、醤油もソースも合う。



酒はグラッパとマールの共演に移行。つまみはミモレットの生胡椒添えである。生胡椒は初めて食べたが、新鮮な風味にビックリ。知らずに食べたら「この木の実、胡椒の味がしますね!」と言ってしまいそうだ。

 

そして蒸留酒に合わせるのが、年期の入った古酒ならぬ古ワイン。ブドウの味が膨らむ。



最後は私も食べたことのない鯨汁でフィニッシュだ。年が明けてかなりたつと、鯨の値段も3分の1くらいになるということで出てきたもの。鯨の皮もたっぷり、野菜たっぷりで、腹いっぱいになってしまった。



今日もこの店の味を堪能。いつ来ても素晴らしい店だ。


20180321ギャラリー巡り

2018年03月21日 16時07分13秒 | ART
本日は近美→三岸→HUG→芸森→三越→さいとう→ivory→らいらっく→大通の9か所。

■北海道立近代美術館「棟方志功典」。作品バリエーションが豊富なので、お勧め。
「初冬風景図」:今回は棟方の油彩を見ることができたのも収穫の一つ。なかなか上手いじゃない。
「雑園習作」:小川原脩のシュール植物画にも煮た雰囲気。
「少女」:かなりの大作で、本気で画家になりたかったのだろうという感じが伝わってくる。

「大和し美し」:文字を彫ってしまうのがスゴい。独特の書き文字を使ったマンガに近いものがある。
「流離抄」:歌もなかなかいい。
「賜顔の柵」:民族的な力や抽象画にも思える表現、現代アートのような表現もありジャンルを忘れさせる作品だ。

「ニューヨーク近代美術館図」:書き文字にミロ、ピカソ、モダン、ニューヨ(ーク)と言ったあたりが見える。
「大世界の柵・乾」:万博公園の日本民芸館にあるものらしい。岡本太郎とも近い、日本美術の原流を感じる。
「飛神の柵」:濃いピンクに、青、オレンジ、黒と色彩画家、いや色彩版画家の本領発揮。

「八甲田山連山図(C)」:”山だ~!”という迫力を感じる。
「歓喜自板像の柵」:何とも棟方個人に迫るような作品。つながれている先の白い手は奥さんのものらしいとか。
「北海道大学構内並木図A、B」:縦に色の線をぐいと引いた図である。

「厚岸港図」:紫、オレンジなど、かなり変わった色彩を使っている。
「大鰤図」:1mを超える魚の図。これはめでたい!
「禰舞多運行連々絵巻」(禰は「⺭」しめす辺を使っている):カラフルな祭りの図。祭りが終わって帰る人が乗る列車が描かれているのがいい。

これまで見たことのない超巨大作品もあり、ぜひ見てほしい展覧会だと思う。朝早めに行ったのでスッと入れたが、でるころには20~30人くらいの入場待ちの行列ができていた。展示室も最初の方はかなりの混雑だ。

 

■三岸好太郎美術館「夢魔とポエジイ」。開館50周年記念&リニューアル記念。
三岸好太郎「旅愁」:窓から見える海と、手前に配置した貝殻を描いたシンプルながら大作。窓枠の黒が効果的だと思う。
三岸好太郎「海洋を渡る蝶」:何もない海の上を9匹(頭)の蝶が飛ぶ。「旅愁」と同じく国際興業株式会社蔵の作品。3月20日から出品された作品らしく、見ることができて良かった。

佐藤綾香「遠雷」:同じような構図の「鏡の中の果樹園」では白い肌の女性が挑戦的にこちらを見ているが、この作品は落ち着いた肌の女性が伏し目がちの表情を見せている。
佐藤綾香「船燈」:バックに謎の渦巻図形がありつつも、落ち着いた作品。
佐藤菜摘「よだれかけのサーカス」:原色から微妙に離れた色彩と、いびつな形。目を引く作品だ。

鈴木隆文「氷」:加藤直之調のメカニックとアニメ風美少女。ファンタジーっぽいのだが、この作品にリアリティを与えているのは、冬の風景なのだろう。
舩岳紘行「秘密の桃」:男女が知恵の実に手を出すシーンなのだが、なぜかその足元で猿が沢山の桃を持っているのだ。女性頭部は魚の姿をしており、奇妙な作品。
舩岳紘行「食べられた記憶」:「秘密の桃」と対になった作品。人と魚は輪廻を繰り返し、巨大鳥に食べられるのか。

「北海道の若い作家たち」として紹介されていた作品は、それぞれかなり魅力がある。三岸の代表作もほぼ1階に出品されているので、ぜひ見てほしいリニューアル記念展だ。



■札幌芸術の森美術館「芸森の名品II」。見たことのない作品がそれなりに出品されており、わざわざ行く甲斐はあった。
マルタ・パン「浮かぶ彫刻・札幌(小)」:雪の季節以外は芸森の中央の池に浮かんでいる作品を持って来たもの。予想外の大きさと水につかった部分が傷んでいるのを鑑賞する。
能勢眞実「今上陛下拓北農場御巡覧之図」:小さな横顔ながら、まさに昭和天皇のお姿だ。
安田侃「【馬と女】」:走る馬に足だけでまたがる女性。「A氏寄贈」の作品がこれを含めて多数あり、荒巻氏からの寄贈品だろう。

国松登「氷人」:このシリーズは割とくすんだ色をしているものばかりだと思っていたが、明るい色彩の残った大作。札幌市秘書課から管理換えになったのだとか。
阿部国利「崩壊するマスク」:メカを内包した地平線の上に浮かぶ謎の物体とマスク。謎めいた雰囲気のある作品だ。
矢崎勝美「COSMOS-Y2K」:6色に色を変えつつ壁一面を占拠する巨大な作品。

東郷青児「【女性像】」:芸森で東郷青児を収蔵するとは、少々意外だ。
大月源二「エリモの浜-十月」:浜に猟師がぽつりぽつり。青い海と空がスコーンと抜けて見える作品。
岸本裕躬「夢宵闇菖蒲園」:虫の目で見た植物はちょっと怖い。

浜西勝則「接合”○□△”」:金属の帯を○、□、△に曲げたものを、さらに横から見た図という分かりにくい作品。そこが面白いのだが。
森ヒロコ「落書きIII」:5人の子どもたちがそれぞれバラバラの方向を向いて地面に落書きをしている。夏の日、という感じか。
宮川美樹「刻」:3作品が並んでいるが、いつものごとく同じタイトルである。しかし、サイズも大きく、すがすがしさを感じる良い作品だと思う。

 

地下鉄に乗り、真駒内駅から札幌の中心部へと戻る。


迷走した結果、今一つ

2018年03月21日 12時34分26秒 | 食べ歩き
祝日の食事は難しい。案の定、行ってみたかった店は開いていなく、次は出かける人たちが多いせいか満席。その後も、どこに行こうか狙いが定まらないままに、地下鉄2駅分くらい歩いてしまった。

結果的に某ビルにある、居酒屋のランチへ。祝日とあって飲んでいる人もいるが、今日は何となくその気になっていない私である。結局、ぶつ切り刺身賄い丼というのを注文。さほど待たずに、やってきた。



丼とかきたま汁、キュウリ漬けのセットである。手前の空き皿は、醤油を入れるものだろう。さらに丼の方をよく見てみる。



載っているのは鯛、しらす、マグロ、タコ、サーモン、しめ鯖、鰹節、生姜。マグロはパッとせず、しめ鯖はかなり締めすぎだ。鯛とタコはまずまずだったが、しらすと鰹節ってのはどうだろうね。

まあこんなものかとは思いつつ、やや貶し気味のため、店名は秘す。写真をよく見ると分かってしまいそうだが…