本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

三蔵法師展

2016-11-19 18:45:50 | 住職の活動日記

「三蔵法師展」

ー薬師寺の寺宝とともにー

 

気がつけばもう終了間近!

お昼ご飯の後、急遽 …

守山の「佐川美術館」へ

高速を走っていて気がつくのは

ここのところよく見かけるのは

美しい姿の「近江富士」三上山です。

小一時間で到着、

 

 

いつ来ても美しい姿の美術館です

 

特別展のコーナーへ

玄奘三蔵の訳した経典に

接していることもあってか

何かしら身近に感じます。

特に、玄奘三蔵が一番求めていた

『唯識三十頌』(ゆいしきさんじゅうじゅ)

それから、『般若心経』もそうです。

 

求法の旅のご苦労を感じながら

その道中の長き距離に驚きます。

展示では、

三蔵法師をモデルとした

「西遊記」をからめながら

話しは進行していきます。

圧巻は、

 

 

玄奘三蔵のお姿です。

しばらくの間、静かに黙礼

その場所を立ち去りがたく…

人も増えてきたので

仕方なく足を進めました。

 

◎長安を出て天竺から戻るまでの

期間は17年間

◎その歩まれた距離は

30,000キロ以上

(ほぼ地球一周の距離)

◎そのたびで通過した国は

130各国以上

◎持ち帰った経典は

1,335巻

◎その経典を翻訳した期間は

20年

 

 

生涯を経典翻訳に捧げられた

ご自分の著書は一つもありません

「大唐西域記」は

時の皇帝の資金援助を受けるために

弟子に書かせたものです。

 

望むらくは

玄奘三蔵の求法の旅の

バックボーンも表現してあれば

もっと面白かったのではないかと

思っていました。

国禁を犯し

ただひとり旅だったのではなく

用意周到綿密な計画のもと

周りの王様からの資金援助を

受けながら

それ相当の人夫や人馬を使い

旅を続けられたということのようです。

 

ただ単なる求道者にとどまらず

天皇も手玉に取り、資金を得て

翻訳プロジェクトチームを作り

1335巻もの経典を

翻訳されたということは

大変なエネルギーと企画力を持った

やはり超人的な方だったのでしょう

 

その断片に触れただけでも

すごく心が熱くなりました。

 

 

美術館から眺める

その景色はほっと心安らぐ

一コマでした。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする