hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

西加奈子『夜が明ける』を読む

2021年12月16日 | 読書2

 

西加奈子著『夜が明ける』(2021年10月20日発行)を読んだ。

 

新潮社の特設サイトでの宣伝

どれだけ傷ついても、夜が深くても、はならず明日はやってくる。

勝つことが目的なんじゃなくて、そう、続けることが目的なんだから。

 

自分が「助けてもらう」側であることが悔しかった。

15歳の時、高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。 普通の家庭で育った「俺」と、母親にネグレクトされていた吃音のアキは、 共有できることなんて何一つないのに、互いにかけがえのない存在になっていった。

大学卒業後、「俺」はテレビ制作会社に就職し、アキは劇団に所属する。しかし、焦がれて飛び込んだ世界は理不尽に満ちていて、少しずつ、俺たちの心と身体は壊れていった……。

思春期から33歳になるまでの二人の友情と成長を描きながら、 人間の哀しさや弱さ、そして生きていくことの奇跡を描く、感動作!

 

フィンランドの俳優・アキ・マケライネンが主演する映画『男達の朝』の本当のタイトルは「夜が明ける」だ。

アキは日記の中で言う。

「夜が明ける。素敵な言葉だと思う。夜が明ける。みんなの夜が明けるんだよ。君にも教えてあげたい。」

 

初出:「小説新潮」2019年9月号~2021年1月号

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?  最大は五つ星)

 

アキが虐待されたり、悲惨な生活を送る記述が続き、読んでいていやになる。吃音にもあるのだが、周囲とのコミュニケーションのひどさにもうんざりする。物真似バーでの登場人物も訳が分からない。

「俺」が働くTV制作現場の過重労働、パワハラもただただ悲惨で、人が壊れていくの描く。

気持が乗っていかない二人について、最後に、付け足すように「夜が明ける」といわれても、延々大部の話を読んだ私はいやな話を読んだとしか考えられないで終った。

 

 

西加奈子の略歴と既読本リスト

 

 

アキ:深沢暁(あきら)、191㎝。吃音。映画『男達の朝』に出演するフィンランドの俳優・アキ・マケライネンに似ている。貧困の中、シングルマザーの母親に虐待された。劇団「プラウの世田谷」に入る。後、ウズがオーナーの物真似バー「FAKE」に勤める。

俺:高校生のとき、アキに出会い、「お前はアキ・マケライネンだよ!」と言った。小さなTV制作会社のADで、過重労働に悩む。

遠峰:高校で学年が一緒。俺が惹かれていた。イラストが上手。

中島:弁護士。俺の父親と親交があり、生活を助けてくれる。

東国伸子:劇団「プラウの世田谷」を主宰。。

林:チーフディレクター。人使いが荒い。

田沢:女性。〇の教育係。チーフディレクターになる。

押見:50代の女優。今はトーク番組でタレント。俺にストーカーまがいに過剰に連絡する。

森:女性。田沢の下のAD。タフで、平然と正論を吐く。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする