奇跡への絆

図師ひろき

雑感682

2014年03月25日 23時55分30秒 | Weblog

 小学校4年生からスポーツ少年団で野球を始めました。


 中学校まではボールは軟球でしたが、高校野球に憧れていたので、仲間とは密やかに硬球で練習をしていました。


 高校に進学して、古豪野球部に入部することに胸躍らせながら、入学早々から球場見学に行っていました。


 同じクラスにも他の中学校で野球部だった仲間がいて


 「一緒に甲子園を目指そう!」


 と声をかけられてもいました。


 そんなある日、下校しようと自転車小屋に行くと、たまたま同じ中学校から進学していた女の子と顔を合わせました。


 「もう新しい友達はできた?」


 「担任の先生はどんな人?」


 など他愛もない会話が流れて


 「図師くんはもう部活は決まったの?」


 と聞かれたので


 「小学校から野球をやってるし、練習見学にも行ってきたよ。」


 と気持ちは野球部にあることを伝えました。


 すると・・・


 「図師くんは中学の体育の時間で、バレーボールが上手かったからバレー部に入ればいいのに」


 私はその日のうちに職員室に行き、バレー部の顧問に


 「バレー部に入れてください!」


 と入部をお願いしていました。


 中学時代は背が高いほうで、体育のバレーボールの時間では、我流でありましたがスパイクを打ち込むことができていました。


 バレーボールは、得意でも好きでもなかったのですが、“バレーが上手かったね”と言ってくれた女の子は、片思いの人でした。


 一日も早く


 「バレー部に入ったよ!」


 と伝えたくて、下校時に自転車小屋で再開できることを心待ちにしていました・・・


 そしてある日とうとうその子が、自転車を出して、押して歩き始めた後姿と遭遇しました!


 私は駆け寄り、声をかけようとしたその時、その子に手を振りながら近づいてくる男子学生が見えてました・・・


 二人はそのまま寄り添って歩き出し、正門から出て右に曲がったところで姿が見えなくなりました・・・


 片思いは言葉にもできないまま、もろくも消え去ってしまいました・・・


 ほろ苦い思い出です・・・


 “一度、入部を決めた以上、なにがなんでもやり通してやる!”


 バレー部の練習は、野球部に負けず劣らず厳しかったのですが、途中で辞めることなく3年間続けることができたのは、あの時二人の後ろ姿を呆然と見送った悔しさがあったからこそであることは間違いありません(笑)


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