宮崎維新塾での研修会を実施しました。
宮崎維新塾とは、県内の若手議員で構成する勉強会で年に4回県内各地での研修会や首長・国会議員などを招いての意見交換会を行い、議員活動の幅と見識を広げる取り組みをしています。
ちなみに、維新の党との関係を尋ねられることがありますが、全く関係はなく、宮崎維新塾は結成15年が過ぎており、維新の党より先に活動を始めています。
今回の研修会は、都農町内の地域産業の実態を勉強させていただきました。
まず最初は、『グリーンバイオマスファクトリー宮崎都農発電所』を視察しました。
ここは、山林未利用材を原料とした木質チップを発電燃料としており、送電出力5000キロワット級のバイオマス発電所としては、全国で3例目と国内の再生可能エネルギー拠点としては先駆け的存在です。
使用する原料は、年間約7万2千トンの材を燃焼させ、年間約40000メガワットの発電がされる予定で、これは一般家庭約1万世帯の1年分の電気使用量に相当します。
発電までの流れを簡単に説明しますと・・・
まず、森林で利用されない材などを発電所に隣接する工場まで搬送してきてもらい、それを破砕機にかけチップ状にします。
それをある程度まで乾燥させ、ボイラーの中で燃焼させます。
そこで発生した高圧高温蒸気を蒸気タービンにあて回転させることにより発電をするという仕組みです。
また、チップを燃焼させた後に発生する灰も、良質な有機肥料として利用できることから、資源循環型社会の形成にも貢献することが期待できます。
新規雇用80名を創出することや林業従事者の安定経営にも寄与し、放置林の再造林も促進されることに加え、二酸化炭素を年間17000トンも削減できることにより地球温暖化の防止にも大きな役割を果たすことになります。
これが燃焼させる木材チップです。
ここが工場全体を制御する管理室です。
まだ今月稼働したばかりということもあり、独特の緊張感に包まれていました。
1時間8トン、1日200トンのチップが・・・
このボイラーの中で燃やし続けられます。
現在、山は木材価格の低迷により、伐期が来ていても放置されたままのところが多く、たとえ伐採されていてもきりっぱしの林地残材は増える一方です・・・
この木質バイオマス発電所は、間伐を促進し、林地残材の解消し、木材の運搬など地域の新たな雇用をうむ事業としても注目されています。
そのためにも安定した燃焼材の供給が続くように関係機関への働きかけをしっかりしなければならないと再認識した百聞は一見にしかずとなった研修でした。