9月定例議会もようやく中盤に差し掛かってきました。
補正予算の委員会審議を終え、特別委員会の現地調査を実施しました。
今回、私が属するスポーツ振興対策特別委員会は、県立小林秀峰高校にて小・中・高一貫による競技力向上に向けた取り組み内容について、そして高原町役場においてスポーツ選手の県内への定着のための職員採用特別選考枠について調査してきましました。
まず小林秀峰高校は、新体操部(男子)とハンドボール部(男子)、ウェイトリフティング部(男子)が県の高等学校競技力強化推進校指定部となっています。
現在、小林体操協会が中心となり、小学校から高校まで一貫指導体制がとられ、例年全国大会において優秀な成績をあげていますが、現場との意見交換の中から課題が浮き彫りになってきました。
その1つに、指導教員不足があります。
新体操男子を指導できる県内教員は、小学校では0人、中学校は1人、高校でも1人とまさに体操協会OBの協力なしには、競技力維持さえ困難な状況がありました。
また新体操用フロアーマットは、県内で小林秀峰高校にしか設置されておらず、このマットも老朽化しており、現在破れているところをテープで応急処置して利用している状況でした。
次にハンドボール部においても、一貫指導体制がとられているものの、監督近くの貸家で下宿生活をしながら競技している生徒の生活費負担が大きいことや、そのために県内の中学有望選手が小林秀峰高校に来ることができず、競技が続けられないという例がここ数年続いていることが明らかになりました。
またハンドボール部の賃家は、もともとカラオケボックス店であり、そこを改装して利用しているということもあり、生活環境としても恵まれているとは言い難い状況であることが分かりました。
小林秀峰高校をはじめ県内の、小・中・高校は2巡目の国体を見据えて競技力向上に取り組みを始めているにも関わらず、指導者育成から施設整備、そして財政支援策における各所に県の積極的支援策が必要であることを痛感させられました。
高原町役場では、平成23年から職員採用試験において、スポーツ・文化・芸術などで、高校在学以降に全国大会以上の大会において3位以上の経歴を持つ方を対象とした特別選考枠を設けられています。
この特別選考枠により、ウェイトリフティングで活躍された方を採用され、現在も職員兼現役選手、そして小林秀峰高校ウェイトリフティング部の指導者としても貢献していただいているとのことでした。
ただ大会参加や指導者や審判員としての活動参加費用に対する補助制度はなく、活動が平日にかかる場合には有休消化となっている現状が分かりました。
県内各種スポーツの競技力向上を計画的に図るためには、教育現場へに支援はもちろんのこと、選手や指導者に対する直接的支援策を整備しなければ、本人の努力や職場の理解だけでは明らかに限界があります。
2巡目国体誘致に旗を掲げるには、知事をはじめとして議会としても予算配分の大幅な見直しをする必要があることを確信した現地調査でした。