奇跡への絆

図師ひろき

太陽

2008年07月12日 22時59分09秒 | Weblog
 知的障がい児保護者の会“つくしんぼの会”の皆さんと、都城市にある障がい者就労事業所の視察研修に行ってきました。
 何箇所かの事業所を回ったのですが、今日は社会福祉法人都城あおぞら“太陽”をご紹介します。

 “太陽”は障がい者自立支援法に基づく就労継続支援事業所で、利用者の自発性を尊重し、自立に向けての生活訓練や職業訓練の場を提供するとともに、民間企業への就労支援を行い、社会参加を支援することを目的とした事業所です。

 作業内容は、青果物のパック詰め、ダンボールや古新聞の回収、野菜つくり及び販売、公園のトイレ等の清掃作業、レクレーション等です。

 工賃は、作業により得られた収入から必要経費を除いた額を、利用者の能力に応じて分配されます。
 概ね、時給は131~321円程度になるようです。
 その中から、利用者(生活保護受給者は除く)は事業所の利用料として1割の自己負担が徴収されます。
 概ね、利用負担額は1日481円です。

 “なんとむげな事をするのか!”
 “せっかく働いても、利用者の収入はほとんどないじゃないか!!”

 と、憤られる方もいらっしゃると思いますが、これは事業所が悪いのではなく、障がい者を自立させないためにつくられた“障がい者自立支援法”が悪いのです。

 私はこれらの弱者をさらに追い込む悪法に怒りを抱き、法律を触ることのできる政界に身を投じたのです。

 “太陽”には私が宮崎保健福祉専門学校の講師をしていたときの教え子が勤務しています。
 菊池さんと小倉さんが応対してくれました。
 二人とも利用者の方と共に汗を流し、土まみれになっている姿がとても輝いて、まさに“太陽”そのものでした。

 菊池さんが、事業所の概要説明をしてくれました。
 その時
 「作業能力の高い方は、どんどん一般就労を機会を創るようにしています。」
との説明があり、私が
 「能力の高い方は、ここの残ってもらった方が事業所としての収入は上がるんじゃないですか?」
と、質問すると
 「その方が事業所としては助かりますが、その方のためにはなりません。と同時に他の利用者もその方に甘えてしまい、レベルアップの機会を逃してしまうことになります。
 何より、利用者をここで囲い込むのではなく、大いに地域に出ていただき、障がいがあってもこんなに働けるということをアピールしてもらい、ノーマライゼーションを実現していきたいんです。
 それを教えてくれたのは、先生じゃないですか!」

 たじたじ・・・
 青は藍より出でて、藍より青し・・・

 熱い!

 この現場の情熱を消さないためにも、現場に血が通う法律を行政を創らなければならないのです!

 俺にも火が点いたよ!
 ありがとう!ありがとう!!