と言えばサッカーファンならずとも“アントラーズ”と言葉が続く人も少なくはないと思います。
先日、愛みやざきで先進地研修に行ってきました。
鹿嶋と言えば、アントラーズという刷り込みに成功した裏側には、地域と企業と行政が一体となり活性のために汗を流した経緯がありました。
1991年に鹿嶋市を中心とする近隣地域をホームタウンとする住友金属サッカー団が、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)参加球団のひとつに選ばれました。
地元5自治体と43企業が出資し、“楽しいまちづくり”の大きな柱として位置づけられていた住民の夢が実現したのでした。
資本金は15億7000万円。出資構成は5自治体が7.6%。地元企業が92.4%。
その後のアントラーズの活躍は、マスコミの取り上げられてきたとおりですが、行政の大きなバックアップもありました。
メインスタジアム整備費約100億円。
ワールドカップのための追加整備費約130億円。
これらは行政が100%出資です。
アントラーズ側もチーム強化はもちろんのこと、徹底的なローカルブランドの構築に取り組んでいます。
選手が地域の小学校73校全校訪問したり、介護予防プログラムを作成し各公民館にインストラクターを派遣し、高齢者スポーツを推進したり、低料金でフィットネスクラブを開設し、リラックス健康法等を取り入れ住民の健康増進に一役も二役もかっています。
そんな汗を流す行政とチームに地域住民は、親近感を抱きサーポーター数は年々増加。首都圏を視野に入れた戦略も成果を上げ、交流人口は増加の一途を辿り、莫大な経済効果が生まれています。
行政の決断!
チームの実践力!
そして住民の愛!!
その取り組みから、宮崎県も学ぶことは多い。
行政としては最小の闘志で最大の効果を出すように、費用対効果を十分考慮し慎重に予算配分をしていく必要があります。
しかし、たとえ前例がないからと言って機会を逃し、削減のみに終始するのでは、あまりにも夢がなさすぎます。
県民とこれからの宮崎ビジョンを大いに語り、夢が共有できるとするならば、政治的判断は迷うべきではないと考えます。