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霊山寺へ

2020-11-05 | 日記
10月3日(火)
今日は文化の日、秋晴れの爽やかな日で、霊山寺へ出かけた。
10月23日から11月8日まで秘仏の御本尊・薬師三尊のご開帳と通常非公開の十一面観音像や四天王像etc.が公開されている。宝物の両界曼陀羅(胎蔵界:理という物理的なものの形の世界と、金剛界:智という精神的なものの働きの世界)もである。
それに11月3日のみ三重塔初層内部も拝観出来るという絶好の日であった。

こちらの秋の薔薇園に入ったのは初めてであった。華やかさは5~6月には及ばないが綺麗に咲いていた。
さて、お参り順序が違うと思いながらも、長い坂と急石段の多い広い境内の歩きを短縮して先に寺務所でご朱印を頂いた。入口に咲くシュウメイギクやホトトギスが参拝者の目を止めていた。Nちゃんが笑顔で朱印帳を受け付けてくれた。

この秘仏宝物展の期間お地蔵様は本堂に遷され、他の仏様と一堂に会する事が出来た。
檜材寄木造りのお地蔵様はすらりと立っておられ穏やかな表情で迎えて下さった。身の丈80cm、鎌倉中期康元元年(1256)の年紀があるそうである。
袈裟部分に案内人さんが懐中電灯を照らして説明して下さった繊細な截金(きりかね)文様、とても美しくて感動した。
どの仏様も大変躍動的な印象を強くした本堂の参拝であった。そうそう、こちらの本堂(1283年)は国宝で、鐘楼(1644年)は重文である。
お地蔵様は例の本から、本堂はパンフからコピーさせてもらって、投稿しておこう。

       (画像はクリックすると拡大する)

三重塔へ行った。
三間檜皮葺、高さ16mの小ぶりの塔は室町時代1356年に建立されたとか。初層に心柱(しんばしら)は無く、中央に宝冠を被った阿弥陀様が北向きに座しておられた。仏様背後の壁画は暗くてはっきりとは見えなかったが、五大明王尊像(不動明王・大威徳明王・金剛薬叉明王・軍茶利明王・降三世明王)が描かれているそうだ。その壁画の裏面には涅槃図が描かれているが、残念ながら肉眼ではお釈迦さまを確認出来ない位にひび割れ風化していた。
東側の扉に描かれている護神は帝釈天と伊舎那天(いしゃなてん)だそうである。北側扉の風天と毘沙門はほとんど消えて輪郭さえ確認できなかった。格天井の一区毎に五弁の花が、そして長押には中央で向かい合う飛天が描かれていると言うから華麗な雰囲気がしのばれる。
それにしても久しぶりに耳にした迦陵頻伽(かりょうびんが)、是非見たかったなぁ~・・・

頭は人で身は鳥で美しい声で鳴くという極楽浄土に棲む鳥だと説明して下さった。私は謡曲『羽衣』で (^^♪ 迦陵頻伽乃馴れ馴れし。迦陵頻伽乃馴れ馴れし。と謡ったのを思い出した。最近の事はなかなか頭に入らないのにふと出て来るこの言葉、不思議だな。(笑)

「大和地蔵十福」巡りでは色々な楽しみと感動に出合えた。
朱印帳を眺めながら思い出に浸り満願できた喜びをかみしめている。
室生寺、大野寺(2019.4/9)  帯解寺(2020.9/19) 矢田寺(2020.9/22) 
傳香寺、元興寺、十輪寺、福智院(2020.10/18) 聖林寺(2020.10/22)  霊山寺(2020.11/3) 




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