故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

2019-09-02 04:56:50 | よもやま話

何度も使いまわした絵、タイトルは「永観堂」です。
恋とは、まさに「ウフフ、オホホ」です。
京都に行くとここがよいと、永観堂を勧めてくれた郁ちゃんも85歳。
どうしておられるでしょうか。訪ねたい。


今日のテーマは、「恋」です。
兄貴の葬儀に久しぶりに帰郷した。
懐かしい顔に会った。
亡くなる方の最後の仕事は、親せきや友人たちを再会させることです。
85歳の現役保険外交員のおばさんもいた。
相変わらずの無敵ぶりでした。
両脇を固める従妹たちは、素敵に歳をめされていました。
私が描いた似顔絵を見せて、描きましょうかと誘うと、こんなんじゃいやだとの返事。
友人の兄にくっついて、一緒に遊んだ妹さんにも会いました。
この娘は、泣くとしょんべんを垂れるので往生しました。
泣かすなよと、赤い唐辛子で遊んでいたら、舐めちゃって大泣きでした。
妹さんも還暦を過ぎたのでしょう。

なぜ、「恋」のタイトルを選んだのでしょう。
恋とは、
親兄弟のいつくしみあう心。ひろく、人間や生物への思いやり。
男女間の愛情。恋愛。
大切にすること。かわいがること。めでること。
〔キリスト教〕 神が、全ての人間をあまねく限りなく いつくしんでいること。アガペー。
〔仏教〕 渇愛、愛着(あいじゃく)、愛欲。
「十二因縁」の説明では第八支に位置づけられ、迷いの根源として否定的に見られる
(広辞苑より)

年月は経ても、記憶は鮮明です。
妹さんに会ったとたん記憶が蘇り、「しょんべんたれ」と言っていました。
本人はきょとんとしていましたが、一緒に遊んでもらってとお礼を言われました。
男女間の愛情とは、少し違う「恋」について語りたい。

似顔絵を描いていると、良いところを探すのが癖になっていました。
60過ぎのおばさんの顔が、ほんの一言で初々しく朱に染まる。
きゃっきゃと騒いでいた女子中学生が、愁いを帯びて無表情になる。
概して、女性は元気です。
おっかない顔の老人が、昔の悪さを語り破顔一笑。
なんかなあ。
悪い人はいない。そうだとしても、時として怒りに狂い般若の顔になる。

総じて、広辞苑が説く「大切にすること。かわいがること。めでること。」に通ずる。
どんな表情にも訳がある。その訳を聞いたり推察する。
そんなことが楽しい。
好きな人ばかりを見て、決して来ない未来を想像した若いころとは違う。
目の前を通過する女性は、何する人ぞと興味が湧く。そしてすれ違う。
気の迷いで立ち止まり、小さな言葉と微笑みに、ほんわかとなります。
「恋」の枝垂れ花火です。
スターマインとなって、ドーンと弾けた幼な恋ではない。

恋とは慈愛。
花を見て、虫をいとおしみ、林を抜ける風に癒され、遠くの山々に眼を細める。
なにげない情報が、血となり肉となる。
いくつになっても、恋はできる。

裾を踏む 誰かと見れば 恋女房

2019年9月2日
コメント
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