故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

感謝

2019-09-26 11:02:02 | よもやま話

絵のタイトルは、「清楚」です。
描かせていただいてありがとう。
産毛まで表現したかった。


今日のタイトルは、「感謝」です。
空き家を語るのに、空き家の実態を知らなければと空き家に住むことにした。
なぜ過疎になるのか知りたかった。草刈をする毎日である。

「暮らす」ということを身をもって知ることになった。
暮らしの中で汗を流すことが、これほど気持ちがよいことと知ることができた。
いつしか仕事ではなく、普通のことになった。

地域おこし協力隊として、この地に赴任した。
選んだ空き家は、凄まじいほど荒れていた。
どこが傷んでいるのか分からないほど、煤けてゴミが散乱していた。
普通に住めるようにするのに半年かかった。
ごみを出し、修繕をした。
どうして、家賃を払う側が片づけ治すのか理解できなかった。
庭も畑も伸び放題の木々と草であった。
来た翌日に、近所の方から道に出ている木をすぐに切れと言われた。
その通りだが、釈然としなかった。
仕事でなければ、当然のごとくこんなことはしなかった。
まさに、開墾の日々であった。
私が働いていた市役所の方も近所の方も、私を採用した方も手伝ってはくれなかった。

生きる。
そのために働く。
ただただ、夢中だった。
周りの空き家の草ぼうぼうが気になり始めた。
かつては栄えた道も伸び放題の植木や草でトンネル状態であった。
まともに通れるまでするのに半年かかった。
陽を遮る無駄に高い木も伐った。
湿気が多いので、森に生える下草も掃った。

近所の方が、「私も気にかかっていた。通れる道になった。」と感謝された。
その後、草を刈る範囲はさらに広がり、5軒の空き家の草刈をしている。
都会に住む空き家の持ち主は、草を刈らなくてはと気を揉まなくてもよい。
仕事で精いっぱいの人も、草を刈らなくてもよい。

なんかなあ。
なんとなく嬉しいのです。
損得勘定がない。
この方がよいと、身体を動かす。
空き家の持ち主は、私がすることに誰も苦情を言いません。

過疎だから、地域おこしをする。
人を呼ぶためにイベントをする。
それも、地域外の人が訪問する機会を増やす効果がある。
県道から入った辻が桃源郷だったら素晴らしい。
ほんの小さな通りです。
でも、訪れた人が気持ちがよい。
近所の人がさんぽ道として、選んでくれる。
たまに都会から来た人が、緑に癒されると空気を吸い込んでくれる。
私のささやかなイベントです。
森の中にある小さな茶屋(カフェ)で、美味しいコーヒーが飲めて美味しいパンが食べられる。
月給2万円の妻が、料金をあげないで頑張っています。

私達は年金生活者です。
好き勝手な人生を生きています。

森のなか 孤高でない 歓びに

2019年9月26日  


<<投稿後>>
妻が、「はよせよ」とせかします。
やることが、あるのです。
貯金が少しだけできるとよいのです。
健康と幸せの貯金です。

筆者
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする