散歩の途中にある小学校の校舎の裏の道路に、
一団の人だかりがあった。
何が起きているのだろうと、
野次馬根性で覗くと、
金網の向こうに小学生が4人並んで、
掘った穴に土を入れている。
「どうしたのですか?」
周りの人に訊ねると、
「タイムカプセルを埋めているのですよ」の回答。
卒業時期の小学校で、思い出作りに何かを書いて、
タイムカプセルに入れて埋めているのだと、
納得できた。
「次の班!!」と誰か 男性の声。
「第四班入 ります」と男の子の声がして 、
女子3名男子1名がやってきて、
男子がスコップで土をすくって、穴に入れるポーズ、
女子も手に土を握って、穴に入れるポーズをして、
金網外の父兄たちが、一斉にシャッターを切る。
土を入れて、一連の行事は終わり、次の班へ・・・
後ろを見たら男子女子の一団がいる。
思い思いの将来の夢を書いてカプセルに入れたのだろう。
そこで周りを見渡して、名札をぶら下げた先生らしき人に聞いた。
「いつ開けるのですか?」
「20歳になった8年後に開けるのです。」
「えっ?!」とボク。
「六年後の成人になった時ではないのですか?」
すぐ後で、余計なことを言ってしまったと後悔した。
訊かれた人は、ただ首を横に振るだけだった。
みんな何を書いたのだろうなぁ・・・
帰途に就きながらアンジェラアキの「拝啓 十五の君へ~」
思い出して口ずさんだ。
アンジェラ・アキ 『手紙 ~拝啓 十五の君へ~ 2014』