これは2005年の話だ。
[入場料 S席 67000円 A席61000円、B,C席もあるが、
エコノミー席 13000円、学生 8000円。]
ウイーン国立歌劇団 神聖ワーグナー作曲「ワルキューレ」全三幕の入場料、
東京の某劇場で開演される値段である。
その昔、モスクワで「ボリショイバレー」を見学する機会を得た。
送り迎え付きで、最高の席で見学して「一万円」であると言う。
オプショナルツアーだ。
東京で見たって一万円はするだろう、と思って参加した。
ところが劇場に入ってみると、席は一階の最前列。
ここが最も良い席(?)モスクワではそうかも知れない、
とボクは勝手に思った。と言うのはボクはこと音楽については、
何の知識も持っていないからだ。
それにしても最前列で、いかに音楽、バレーを知らないにしても、
首を上に向けて舞台を見あげる席が最上とは思えないのだ。
「白鳥の湖」が上演された。
いかに音痴のボクでも「白鳥の湖」くらいは知っている。
TVドラマの中でたびたび見ることがあるからだ。
TVドラマでは、メーンの踊り子が壇上の中央で伏せると、
そのまま動かない事から始まるTVドラマの事件が時々起こる。
でも、この劇場の中では違う、音楽に乗って物語がどんどん進んで行く。
そしてバレーは終わる。
観客は、満足して立ち上がり、劇場を後にする。
沢山の観客に交じって出口、つまり入ってきた入り口を見て驚いた。
入場料360ルーブルと書いてある。
うちのカミさんは賢い、「そんなことツアーの人たちに話さないように」
と注意された。せっかく旅を楽しんでいるのに、
無駄な混乱を起こさないようにと言うのだ。
この時の為替レートを覚えていないが、
いま現在、両替するとなると、1ルーブルはおよそ2円強。
すると劇場入場料は720円だった。
日本は今、世界で経済大国としては第二位の座を中国に明け渡して、
第三位であるが、物の価値が他国とは、これほど差があるのだ。
この時、キャビアを靴済みの缶の大きさ、
今川焼くらいの大きさのものを、買い物で連れていかれた土産屋さんでは、
これまた一万円出して買わされたが、
ロシア人がキャビアを食べないわけでなく、高価ではあれ日常食べるのに、
まさか五千ルーブルは出す事はあるまい。
なぜなら、ロシア人のガイドさんは、母親が医者であった。
当時、ロシア国営の病院に勤務していた母親が、
私立病院の医師に転職したら、年収三千ドルになった。
国立病院よりはるかに高給取りになったと自慢していた。
月給25000円の人が、5000円のキャビアを夕食に食べるだろうか?
その時、ボクは医者ではなく、定年後であったが、
週二日働いて年収四万二千ドルであったので、
貨幣価値の違いに驚いた。
当時ロシアでは、スーパーマーケットが日本では昔の三越のように新進の店舗になっていた。
ロシア人は鼻高々で、それほど立派な自慢のスーパーを紹介した。
見学時間は少なかったが、ボクは目ざとく、先ほどのキャビアを見つけて
お土産に五個も買ったが、全部で二千五百円であった。
物の価値の違いでは、ハンガリーのスーパーマーケットに入った時の事だ。
物価の調査を兼ねて入ったが、
日本では安くても二千円はする貴腐葡萄酒が360cc瓶一本が、
日本円換算で300円で目玉商品として山積みしてあった。
ボクがいる間には一本も売れていなかった。
三本買ってお土産にしたら、自称ワイン通には大変喜ばれた。
[入場料 S席 67000円 A席61000円、B,C席もあるが、
エコノミー席 13000円、学生 8000円。]
ウイーン国立歌劇団 神聖ワーグナー作曲「ワルキューレ」全三幕の入場料、
東京の某劇場で開演される値段である。
その昔、モスクワで「ボリショイバレー」を見学する機会を得た。
送り迎え付きで、最高の席で見学して「一万円」であると言う。
オプショナルツアーだ。
東京で見たって一万円はするだろう、と思って参加した。
ところが劇場に入ってみると、席は一階の最前列。
ここが最も良い席(?)モスクワではそうかも知れない、
とボクは勝手に思った。と言うのはボクはこと音楽については、
何の知識も持っていないからだ。
それにしても最前列で、いかに音楽、バレーを知らないにしても、
首を上に向けて舞台を見あげる席が最上とは思えないのだ。
「白鳥の湖」が上演された。
いかに音痴のボクでも「白鳥の湖」くらいは知っている。
TVドラマの中でたびたび見ることがあるからだ。
TVドラマでは、メーンの踊り子が壇上の中央で伏せると、
そのまま動かない事から始まるTVドラマの事件が時々起こる。
でも、この劇場の中では違う、音楽に乗って物語がどんどん進んで行く。
そしてバレーは終わる。
観客は、満足して立ち上がり、劇場を後にする。
沢山の観客に交じって出口、つまり入ってきた入り口を見て驚いた。
入場料360ルーブルと書いてある。
うちのカミさんは賢い、「そんなことツアーの人たちに話さないように」
と注意された。せっかく旅を楽しんでいるのに、
無駄な混乱を起こさないようにと言うのだ。
この時の為替レートを覚えていないが、
いま現在、両替するとなると、1ルーブルはおよそ2円強。
すると劇場入場料は720円だった。
日本は今、世界で経済大国としては第二位の座を中国に明け渡して、
第三位であるが、物の価値が他国とは、これほど差があるのだ。
この時、キャビアを靴済みの缶の大きさ、
今川焼くらいの大きさのものを、買い物で連れていかれた土産屋さんでは、
これまた一万円出して買わされたが、
ロシア人がキャビアを食べないわけでなく、高価ではあれ日常食べるのに、
まさか五千ルーブルは出す事はあるまい。
なぜなら、ロシア人のガイドさんは、母親が医者であった。
当時、ロシア国営の病院に勤務していた母親が、
私立病院の医師に転職したら、年収三千ドルになった。
国立病院よりはるかに高給取りになったと自慢していた。
月給25000円の人が、5000円のキャビアを夕食に食べるだろうか?
その時、ボクは医者ではなく、定年後であったが、
週二日働いて年収四万二千ドルであったので、
貨幣価値の違いに驚いた。
当時ロシアでは、スーパーマーケットが日本では昔の三越のように新進の店舗になっていた。
ロシア人は鼻高々で、それほど立派な自慢のスーパーを紹介した。
見学時間は少なかったが、ボクは目ざとく、先ほどのキャビアを見つけて
お土産に五個も買ったが、全部で二千五百円であった。
物の価値の違いでは、ハンガリーのスーパーマーケットに入った時の事だ。
物価の調査を兼ねて入ったが、
日本では安くても二千円はする貴腐葡萄酒が360cc瓶一本が、
日本円換算で300円で目玉商品として山積みしてあった。
ボクがいる間には一本も売れていなかった。
三本買ってお土産にしたら、自称ワイン通には大変喜ばれた。