楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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授業参観:英語 その2(学校教育 3)

2006年10月16日 08時19分00秒 | つれづれなるままに考えること
(授業参観:英語 その2)
前回の続き。公立中学一年生の授業参観をした。英語の授業である。
この学校は中高一貫校で、指折りの進学校であることは先に書いた。

そこで疑問に思ったのが、発音の問題。
この発音で英語は通じるのだろうか?

授業参観の後の懇談会で、英語の先生にお尋ねした。
「英語の発音はどのように教えていらっしゃるのですか?」と。
どうも特に教えていなくて、月に何回かネイティヴ・アメリカンが来て、
授業があり、その授業の中で発音は教わるらしい。
「ボクが英語を習ったときは、夏休みまでの三ヶ月間、英語の教科書はありましたが、
先生が教科書と同じ内容で、英語を発音記号でプリントして、
発音を一つ一つ教えながら授業が進みました。
だから今でも新しい単語が出てきても、発音記号を見てどう発音するかが解ります。
今勉強している子供たちが、新しい単語が出てきたとき、
どのように発音すればよいか解りませんね。」と。
それ以上はボクも追求しなかったが、教育委員会にはしっかり意見を申し述べておいた。

「鉄は熱いうちに打て」のことわざ通り、習い初めに教わったことは終生忘れないという。
特に言葉は、その研究結果が示すとおり、小学生から中学生にいたる年齢に身につけると
よい結果が出るといわれる。
この間に覚えた言葉こそ、真に身に付くのという。
言葉は使って理解してもらわなければ、何の役にも立たない。
読み、書くことは出来ても、会話で自分の意思を伝えることが出来ないのであれば、
それこそ身振り手振りで、日本語を話して自分の意思を伝えることで用は足りる。
それとも、会話をしてくれる電子辞書で、解決しようと言うのであろうか?

自分のことで恐縮であるが、セガレは中学、高校、大学も公立であった。
親が言うのもはばかられるが、すべてよい成績で学校を卒業したと思っている。
その息子が大学卒業旅行をした。バイトで貯めたお金にボクが多少援助して、
ひとりで30日間、ヨーロッパを歩いた。いわゆるバックパッカーと言うやつだ。
帰国後話を聞くと、英語がほとんど通じなかったと言うのだ。
「情けないなあ、ボクなんか一度も通じなかったことはないよ!」というと
「嘘だ~、通じるはずがないよ!」と言った。

もう一つ、四年前、甥がギリシャにおける日本大使館勤務になった。
親戚のみんなに(ギリシャに遊びに来てね!)と言って、三年の海外出張は終わったが、
その時、姪の大学生の息子が、そのギリシャに単独で遊びに行ったときのことである。
この子も中学から大学まで公立で、勉強は良く出来た。
彼が帰国後話したことによれば、行きは日本からで問題なかったが、
帰りはギリシャからで自分の英語が通用しないため、
飛行機に乗るだけで大変苦労したと語った。

セガレも姪の息子も、発音を勉強するために、帰国後、そろいも揃って
アメリカ人が教える英語学校に通ったのである。

ボクは60歳定年後、アメリカ、カナダ、イギリス、ニュージーランド、
オーストラリアの英語圏を旅したが、英語が通じなかった経験は一度もない。
その他の国でも楽しく会話できている。
それは中学で最初に教わった英語の発音のおかげである。
60年も昔のことであるが、その時、教えていただいた先生が、
今はどうしておられるか知らないが、
先生に感謝したい。




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