楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

     ・日ごろ考えること
     ・日光奥州街道ひとり歩る記
     ・おくのほそ道を歩く

⑲まだまだ 捨てたものじゃない東京!Japan!

2003年10月05日 13時15分00秒 | つれづれなるままに考えること
  (7ヶ月に渡る、長い闘病生活後の事件!) 
 財布と免許証ケースの入ったバッグを 何処かに忘れてきた。
これに気づいたのが、朝、仕事に出かける直前の あわただしい時間になってからだった。 

思い巡らして,昨夕「ゴルフの練習場に忘れてきた」に すぐ気づいた。 
仕事の都合もあって、また早朝でもあり、そのまま仕事場に向かった。 

ゴルフの練習場は,ウイーク・デイの日中は空(す)いているが,
夕方からは,仕事が終わった人で満席になる。8番打席は,
何人の人が利用するか分からない。どの時点で私のバッグは忘れ物として発見されたのだろう。
いやいや、練習場の係の人が,忘れ物として いち早く発見してくれていて、保管してくれているだろう.... 

しかし、一方で「誰かが持ち去ったのではないか?」という考えを 
避けようとしている自分に気がついた。 
財布と免許証入れには、お金が少しと、クレジット・カード三枚に銀行のキャッシュ・カードが入っていた.

「このご時世では,お金は銀行から引き出せるだけ引き出し、
カードで、買えるだけ買って、キャッシングもすっかりし終えたら、財
布も免許証入れも全部、捨ててしまう」に違いない。

最近、新聞紙上を騒がしている事件を思い起こせば、
賄賂を貰っていても、自分ではないと言い張り、結局は逮捕される政治家。

日本へワーキング・ホリデイで来ている若い外国人女性に、乱暴するのが目的で 
薬物を飲ませ誤って死なせてしまい、女性を文字通り 
八つ裂きにして、岩陰に埋めた男。

三歳の子供を折檻して、殴り殺してしまい病院へ担ぎ込む親。
年端も行かない子供に、食事もろくに与えないで、餓死させる親、
何ヶ月も風呂どころか、排泄物の処理もしてやっていなかった。
動物にも劣る母親や父親。

そんな人たちが多い今の日本。
こんなニュースは、日本人のごく一部と信じたいが,
余りにもひどい事件が多すぎると、日本人全体が「自分さえ良ければ....」
という気になっていないだろうか?と疑ってしまう。 

「いやいや それは無い」
電車の中で考えながら仕事場に着いた。
社会はもう動き出す時間になったので、ひとまず ゴルフ場へ電話をした。

すると返事は,「昨日 バッグは練習場のフロントに届けられた」と言う。
やれやれ これで一安心と思いきや

「その後,落し主から電話があって、息子が取りに行くので渡して欲しい と言われ、息子さんに渡しました」と言う。

私は,忘れてきた事を、つい一時間ほど前に気がついたのに、
昨日のうちに、息子に取りにやらす事は不可能だ。
これはてっきり拾い主が,財布のお金を見て、届けるには届けたが、
やはりネコババしてしまおうと考え、まさか自分では取りに行けないから、
代わりの人を取りに遣ったに違いない。  

そこまで聞いて、カード類の紛失届をカード会社にすることにした。
カード会社の対応は,それぞれであったが、
U社、D社...と届出を済ませ 一時間は経った頃、

自宅から、「バッグがゴルフ練習場のフロントに返ってきた」
との連絡があったと カミサンから電話が入った。 

いきさつはこうだ。
バッグは練習場の駐車場に落ちていて、テニスの練習生が拾って、フロントに届けた。
中の免許証の苗字だけ見て、頭に思い浮かべたその人の家に 電話をした。
その方は息子が,練習場の近くにいたので,
携帯電話で落し物を預かって帰るように伝えた。
息子が持って帰ったバッグを父親が見て、自分のではないから返すように頼んだ という...  

それにしても、「日本を代表する東京も まだまだ、捨てたもんじゃないぞ!」そう考え、
内心ホッと一息ついた。
翌日、ゴルフ練習場へ行って、フロントの女性から忘れ物を受け取り、
中身を改めたが異常なし。入っていたお金の2割を出して、1割はフロントの方々にと言って、
お礼を渡し、残り1割は拾っていただいた、

「テニスの練習生にお礼としてお渡しください」とお願いした。
これで万事終わり。カード会社からは新しいカードが届き、
被害が無かったと連絡があった。

その数日後、この件についてもう忘れてしまっていた頃、
フロントの方から一枚の領収書を頂いた。お礼を差し上げた、テニスの練習生からだ。

「ごく当たり前のことをしただけなのに、ご丁寧なお志し、遠慮なく頂戴します。金○○○○円也」と記されてあった。

さわやかな気分で、領収書を受け取り

(東京も まだまだ 捨てたものじゃない!)

心にもう一度そう言い聞かせた。
コメント (2)
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