矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

圧巻 グラム染色の珠玉の写真集とご講演

2015-01-31 23:09:19 | 感染症関連
本日から、都内で臨床微生物学会です。強風でJRが遅れましたが、なんとか参加したかった夕方のイブニングセミナーに間に合いました。

本日は、以前からぜひお目にかかりたいと思っていた、永田邦昭先生のご講演に参加できました!
私が圧巻と思う珠玉のグラム染色写真集の著者の先生です。

実は、私のフェローの先生が持っていたその本の第1版(限定出版)を偶然に見つけて感動したのがご縁です。その後、このような素晴らしい本が通常出版され流通に乗るといいなあと思いまして出版社の方にお願いした経緯がございます。著者の先生、出版社などのご関係者の方々、本当に志高い方々のご尽力のたまものです。

このような日に著者の先生にお会いできました。

昨年10月に第2版が出ました。
第2版 感染症診断に役立つグラム染色―実践永田邦昭のグラム染色カラーアトラス

その永田先生のご講演があり立ち見で溢れる会場に、遅れましたが、図々しくも入っていき、前の方で地べたに
座り込みで拝聴させていただきました。写真はどれも圧巻で、”感染症科医の冥利につきる”ものばかり。
また写真への永田先生のコメントが、臨床と絶妙にリンクして、”職人気質(しょくにんかたぎ)”を感じさせ、素晴らしかったです。これは現場での長年にわたる実直な積み重ねが奇跡のレベルに達している印象でした。いままで知らなかったこともたくさんあり、非常に勉強になりました。

Veillonella sp. (グラム陰性球菌の嫌気性菌)の検体標本を見たのは初めて。
感染症科の専門医としては、当然ながら、押さえておくべき菌のひとつですが、培養されているのもあまり経験したことがありません。知識のみが先行して経験が伴っていない菌のひとつでした。

そのほか黄色ブドウ球菌、Streptococcus anginosus groupのグラム染色なども勉強になりました。

今度、永田先生のところに見学に行かせていただくことになりました。ワクワクします!
臨床微生物学は、感染症科専門医が専門医たる領域です。

読書ざんまい

2015-01-31 11:45:33 | 著書紹介
出張がてら時間があるときは、駅などの大きな書店をぐるっと回って平積みになっている本をスクリーニグします。

それに加えて、Amazonから広告emailが毎日多数来ますので、そのタイトルをざっと見ながら欲しいものは即断で購入するような感じです。逆説的ですが、出張が多いと本を読むこともかなり多くなり、アウトプットするためのインプット時間が多くなります。

家族が持っている本でおもしろいものを貸してもらうこともありますが、同じ本も線を引いたりするので個人で購入することも多いです。

2冊

「迷いは悟りの第一歩」ネルケ無方 新潮新書

「肩書き捨てたら地獄だった」宇佐美典也 中央新書ラクレ


いま楽しみにしているのは、クラッシック音楽関係。
中野雄さんの本がとてもおもしろく、モーツアルトについて読みます。

あと、映画も本日、公開されますが、マエストロ、80歳を迎える小澤征爾さんに関係していると思います。
New Yorkで見たあの、小澤さんのオーラをまた体験したいなあ、と画策中です。

極めている人の努力は並大抵じゃないことを著書でのことばから感じます。

私も自分のいまの実力内の仕事を、チャレンジするプロジェクトへシフトして、と思います。
背伸びしないと、人は伸びないですね。成長がプラトーの、いまの自分を変えます。

教育学の"zone of proximal development"という”背伸びすればできるzone"をサポートしてもらいながらやってみる。そこが振り返ったときに、”伸びしろ”なのですよね。