矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

3日目が終了。

2012-10-05 01:08:16 | Maastricht Universit
もう3日目が終了しましたが、10日間のintensive courseですが非常にデザインがすばらしいです。かなりタイトなスケジュールですが、精緻に計算されたプログラムです。

Ph.Dを10年間かかって取得した方の体験を聞いたり、非常にすぐれたProposalのサンプルを
4本、さらによい見本1本と改善が必要な見本を1本提供されて、それを評価するトレーニング。

Novice (初心者)は見本から学ぶことが多い、経験者(expert)は問題解決型のほうがよく学べるという知見があるそうで、それを取り入れたかのような教育デザインです。

優れたproposalを2つの領域別に提示されており、このレベルが最終ゴール(来年3月)なのだと最初から認識して作業に取りかかれることは非常にありがたいです。

逆に、私の場合、時間的な制限もあり、このゴールを期間内に、リサーチを実際に施行できるかどうかも含めて、その目安を推定することができます。もう少し時間をかけてproposalを作成したほうがよいかなと感じはじめました。

良質のリサーチは、サポートが施設内に必要ですし、同一施設内でチームを組んで行うことが必要になります。スーパーバイズは他国からもしてもらえるのですが、やはり実際のデータ収集など現場のことは自施設のため、ハードルがかなり高いと感じています。

良質のproposalを見るとやはり大半が先進国出身者のものです。リソース、リサーチ環境、
high quality journalに投稿してacceptされる必要がため、最先端、最新の知見が出せるスタディであることが求められ、非常に難しいです。

ただ今回Maastrichtで、リサーチの本質的なところを非常に詳しく繰り返し、最先端の研究者から学べるのはありがたいことです。