矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

エンターテイメントは必要ですね。

2010-02-12 23:12:55 | Weblog
先日、本当に数年ぶりに、ミュージカルを鑑賞する機会がありました。

ニューヨークに住んでいるときは、3年目のレジデントになり時間の余裕ができたとき、ブロードウエイに通って、ニューヨークの芸術を実感したいと思って、よくミュージカルを見ました。

ミュージカルは、気軽で、カジュアルに楽しめるエンターテイメントで、気分転換になり、
一瞬、嫌なこともすべて忘れられるファンタジーのような感じで楽しんでいました。
世知辛いニューヨーカーとのやりとりでストレスを感じたときは、本当に救いのような印象でした。

もう何年も見ていませんでしたが、今回、東京で見ることができました。

やっぱり、生の舞台は、とても迫力があります。ダンスと歌で、こころに響くものがありました。とても楽しかったです。出演者が、有名な芸能人の方が多かったので、それも楽しみのひとつでした。

また、いつか、本場ニューヨークのミュージカル、オペラ、バレエなどを見に行きたいなあと思っています。

タイの医学教育

2010-02-12 22:59:13 | Weblog
今日は、東京大学の国際医学教育研究センターでのセミナーに参加しました。

2003年から客員研究員を勤めさせていただいており、医学教育についてさまざまなセミナーに参加させていただいております。

今日は、とても興味深かったのですが、タイの医学教育全般のお話でした。

タイが西洋医学を導入した歴史、医学教育の歴史、現在の医学教育の状況、課題について、すばらしい講演でした。講演者は、英国Dundee大学で医学教育学のマスターを取得されている方で小児科医の先生でした。

タイが西洋医学を導入したのは、1700年代後半、そして米国のロックフェラー財団などの援助も受けたとの興味深い歴史を教えていただきました。

おりしも、米国では、医学教育では大変、有名な1910年のFlexer reportがあります。タイもこのFlexer reportを受けて医学教育が形成されていったことを知りました。

現在のタイは、田舎地方での医師不足がまだまだ大きな問題とのことでしたが、国家政策で国を挙げて、医学部や医師の養成に積極的に取り組んでいる様子でした。

医学部での教育は、驚くほど先進的です。以前、タイのトップ校の医学生と一緒にラウンドしたことがありましたが、その知識と臨床能力にとても感銘を受けていました。そのすぐれた教育の裏側を教えていただいた感じでした。

タイでは、入学時に、心理テストを実施し、医師になるために精神的に不適切だと判断される人は入学できない制度を採用しています。さらに、現在は、高校卒業から直接医学部に入学し6年間の教育を受ける人と、理系の大学を卒業したひとが、4年間コースの医学部に入学できるという2つのカリキュラムが同時進行しています。

国家試験も、非常に先進的で、OSCEの試験が2007年に導入され、全部で16ステーションを2日間かけておこなっているそうです。

また、今日の演者の先生が強調していたのは、プロフェッショナリズムの教育で、いかに
教育すべきか、評価すべきかが、課題である、と言っていました。

プロフェッショナリズムで、ビデオを使って、患者への対応で適切、不適切を判断するセッションを設けたり、実際の患者とのやり取りを、指導医が観察することで評価したり、というやり方だそうです。

同じアジアでは、韓国も国家試験にOSCEを導入しました。日本も導入予定だそうですが、近隣のアジア諸国の改革のスピード感は、かなり速い印象です。日本が国際的な潮流に乗り遅れないよう、しっかりと流れを見据えた対応が必要だと感じます。

新しい抗菌薬レクチャのシリーズ

2010-02-12 13:51:36 | Weblog
昨年9月から、研修医向けに、新しい抗菌薬レクチャシリーズをはじめました。


下記で、無料一般公開しておりますので、ご覧いただけますと幸いです。


http://lib-stream0.jichi.ac.jp/stfind-public.asp

ここから、一般の部屋に入っていただき、「検索」のボタンを押すと、
日にち順に出てきます。

抗菌薬シリーズは、9月から1ヶ月に1回しております。
ご覧いただけますと幸いです。