スマイリー小原さん

オレ、音楽仲間からは“hey3“と書いてヘイサンと呼ばれてる。
普段ずっとそう呼ばれていまして、あだ名というかニックネームといいましょうか。
スナックやキャバレーなど、お水の世界なら源氏名なんだけど、どちらかいうと小学校の頃のあだ名的な感じでさ。
バンドネームって言い方もあるけど、それなら昔懐かし「THE OLDIES」時代に名乗っていた“スマイリー”がぴったりであります。
何でこんなことを思い出したかというと、先月25日のライブ音源のMDを聴いていたら、メンバー紹介で半分忘れちゃってるアキラが笑えたんですね。
オレが“スマイリー”でギターのベーチャンは“チャーリー岡部”だし、ベースのこうちゃんは“アンソニー石田”、サックスのいっちゃんは“ルパン市川”なんだけど、本番ではゴチャゴチャになってて“スマイリー石田”とか言っててね。
12年ぶりだし、洒落でつけてた名前なんで仕方ないですけどね。
まあお客さんからしたら、そんなもんどうでもいいわ、ちゅう感じですか。

ところで、すごい昔のことだけど、三原綱木やダン池田などのスーパーバンマスが出てくる以前に、「スマイリー小原」という超かっちょいいビッグバンドのバンマスがいて、TVのゴールデン・タイムには必ず歌番組で指揮していた。
TVだけじゃなくて、ラジオのCMでも「グランドキャバレー、大統領！」っていう渋いテナーヴォイスで一世を風靡していた。
メチャクチャ良い声で、“ミスター・ベースマン”なんかも歌っていた。そう、あの「バンボン、バンバボンボボン♪」ってやつじゃん。
そういえば、スマイリー小原さんには全然関係ないけど、その昔ハコバンしていた“バークレイ”の営業時間が終わって裏出口から店を出て少し行くと、その“グランドキャバレー大統領”があった。そこはかつてはミュージシャンの登龍門だったらしいんだな。自分はまだ若いので？お世話になっていないんだけど、年配のミュージシャンの方の話にはよく出てきましたね。
長身のスマイリー小原さんは、TV番組の「シャボン玉ホリデー」やなんかで、テカテカのリーゼントと黒い（当時TVが白黒だった！）スーツスタイルで、バンドを指揮しながらダンスをしていて、またそれがかっこよかった！
当時、そんな型破りの指揮スタイルには賛否両論があったらしくって、“踊る指揮者”と言われたんだぜ。わかるかな？わかんないだろうな～。シュドゥビドゥ～イエ～♪
だからオレはそんな憧れの彼にあやかって“スマイリー”を勝手に名乗らせてもらって、図々しくその上をいく「歌って踊れるドラマー」目指していたじゃん。
お門違いだっての。すまんの。