いつも文庫本を持ってます。どんなに忙しくっても、たとえ少しでも、
もういっそ時間が無ければ、信号待ちでも読書します。本が好きなのです。
過去、色んな作家さん、ジャンル等々、嵌りましたけど。
今は、ずっと大嫌いで近寄りもしなかった日本史・時代物に首ったけ。
その中の、司馬遼太郎本に『峠』ってあるの。
実在の人物らしい、維新に散った最後の侍、河井継之助のお話。
しかし、最後の侍って、多すぎないか?確か、吉村貫一郎や桐野利秋もそうでは無かったか?
あ。あのトム・クルーズの『ラストサムライ』の侍は誰だったのかしら?
妖艶な、小雪のうなじ~肩辺りのラインしか、思い出せないのだけど。
えっと、件の河井継之助は、越後長岡藩の藩士だったのだよ。そして、この『峠』の中で、
今のところ、2回出てきたんだ。越後長岡の郷土料理らしい河井継之助の大好物。
ざっくり、その物語の中に作り方は書いてあったわ。
大根の味噌漬けを刻んで、ご飯と一緒に炊き込む。それが彼の大好物の『桜飯』。
大根の味噌漬け・・・。味噌?。考えたわよ。なかなか味噌では漬けないわ。
いつもの糠漬けじゃだめでしょきっと。大根の味噌漬けって、スーパーに売ってたり?
いた、無かったし、たとえ有ったとしても、越後長岡の味では無いかもしれない。
なので、越後長岡の”たちばな本舗”さんから、桜飯セットなるものを取り寄せたのだ。
油揚げが有名なんだよな、栃尾。物語の中でも出てくるんだ、栃尾!
その栃尾のコシヒカリも付いたセット。おお。まるっきり越後長岡セットなのだ。
レシピが付いててね、それはかなり有難いさ。刻んだ漬物をぶち込むにしても
量が分からないしね、レシピは有難いのだが。
お米3合に、大根の味噌漬け30~50グラム。・・・栃尾のコシヒカリ2合やないか!
これが、越後長岡民が食してるらしい、大根の味噌漬けだ。
普通に、例えば我が一族では。”こうこ”って呼んでいた大根の漬物は、その姿がはっきりしてて、
ばりばりぼきぼき。大根姿のそれだけで摘まみ喰い出来る体のものだったが。
越後長岡の大根の味噌漬けはこれだ。
奈良漬っぽい。お味噌をちくっと舐めてみたの。か、から~~ぁぁぁい!。
味がすげ~濃いんだわ。このからい(味が濃いの意)味噌で漬けてる大根。
どう?どうなるのだ?奈良漬けみたいな、お酒の友にもなる感じか?
但し、奈良漬けの味噌なんて、舐めてみた事ないのだけど、どうなのさ?
刻んでみた。30~50gって書いてあったので、40g位にしてみた。
見た目、マジ奈良漬け。けど他には何も入れないで、これだけでご飯を炊くのよ。
摘まみ喰ってみた。・・・うぎゃ!濃い!濃すぎだわ。これだけではまさか無理よ。
それとも、寒い地方、越後長岡(新潟県)では、このまま食べるものなのか?
この大根の味が濃いから、これだけで炊くって事なのだ。いざ、点火。
ところで、この桜飯セットのお取り寄せ、缶バッチがおまけに付いてくる。
この小さな・・・、危うく気付かずに過ぎてしまいそうな、小さな缶バッチ。
”えちご ながおか”。温泉があるのかな? しかし、この缶バッチ、何処に使う?
紙袋も、っていうか紙袋にしたものも入ってて、越後のポスターを折りたたんで
紙袋にリサイクルしてあるのね。なんか、可愛くって勿体なくて使えないし捨てられない。
炊きあがりましたのこ。
ほんのりご飯が茶色っぽくなってるけど桜飯。
これが、越後長岡藩士、河井継之助が愛した桜飯なのだわ。ご馳走なんだって。
刻んだ味噌漬けぶち込んで、そのまま普通に炊いただけ。大根からの味が全部、
水の方に溶け込んでお米に染み渡る。こんな濃い味大根の意味がありありと分かったわ。
美味しい~!。これ、こんな簡単でこんな美味しいご飯になるとは!。
この味を、白米に捧げた大根の味噌漬けは、もう大丈夫。からくなければ濃くもない。
食べてみたら、しっかり味がしゅんだ、大根の煮物って感じで、この大根も美味しい。
まだ、半分以上も味噌漬けが残っていたので、もう1回、桜飯が出来たのと、
もう少しは、里芋の煮っころがし時に入れてみたよ。うん、これも美味し。
越後長岡の大根の味噌漬けは、万能調味料だったのだ。
越後長岡の皆様、ありがとうでした。ご馳走様でした。
越後長岡味噌醸造 たちばな本舗
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桜飯お取り寄せはここクリック。