新型コロナの影響で自死者が増えています。社内教育に万全を期しましょう。
「職場における自殺の予防と対応」より、重要部分です。
中央労働災害防止協会 労働者の自殺予防マニュアル作成検討委員会作成
2007年12月12日 改訂第1版第2刷発行
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/03.pdf
〇次のようなサインを数多く認める場合は、自殺の危険が迫っています。
早い段階で専門家に受診させてください。
自殺予防の十箇条
1. うつ病の症状に気をつけよう(気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続く)
2. 原因不明の身体の不調が長引く
3. 酒量が増す
4. 安全や健康が保てない
5. 仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
6. 職場や家庭でサポートが得られない
7. 本人にとって価値あるもの(職、地位、家族、財産)を失う
8. 重症の身体の病気にかかる
9. 自殺を口にする
10.自殺未遂におよぶ
〇自殺の直前のサイン
- 感情が不安定になる。突然、涙ぐみ、落ち着かなくなり、不機嫌で、怒りやイライラを爆発させる。
- 深刻な絶望感、孤独感、自責感、無価値感に襲われる。
- これまでの抑うつ的な態度とは打って変わって、不自然なほど明るく振る舞う。
- 性格が急に変わったように見える。
- 周囲から差し伸べられた救いの手を拒絶するような態度に出る。
- 投げやりな態度が目立つ。
- 身なりに構わなくなる。
- これまでに関心のあったことに対して興味を失う。
- 仕事の業績が急に落ちる。職場を休みがちになる。
- 注意が集中できなくなる。
- 交際が減り、引きこもりがちになる。
- 激しい口論やけんかをする。
- 過度に危険な行為に及ぶ。(例:重大な事故につながりかねない行動を短期間に繰り返す。)
- 極端に食欲がなくなり、体重が減少する。
- 不眠がちになる。
- さまざまな身体的な不調を訴える。
- 突然の家出、放浪、失踪を認める。
- 周囲からのサポートを失う。強い絆のあった人から見捨てられる。近親者や知人の死亡を経験する。
- 多量の飲酒や薬物を乱用する。
- 大切にしていたものを整理したり、誰かにあげたりする。
- 死にとらわれる。
- 自殺をほのめかす。(例:「知っている人がいない所に行きたい」、
「夜眠ったら、もう二度と目が覚めなければいい」などと言う。長いこと会っていなかった知人に会いに行く。) - 自殺についてはっきりと話す。
- 遺書を用意する。
- 自殺の計画を立てる。
- 自殺の手段を用意する。
〇自殺をうちあけられたら
①真剣に話を聴く
②言葉の真意を聴く
③できる限りの傾聴をする
④話題をそらさない
⑤キーパーソンとの連携
⑥産業保健スタッフへの相談や専門医への受診を促す
⑦「自殺しない」約束をする
(再掲)全国の自殺者が前年比2・7%増、コロナ禍影響か…男性13年ぶりに増加に転じる
読売新聞 23.1.20
厚生労働省と警察庁は20日、2022年の全国の自殺者数(速報値)が、前年より2・7%(577人)増の2万1584人となり、
2年ぶりに前年を上回ったと発表した。男性が13年ぶりに増加に転じ、全体を押し上げた。
失業者や年金生活者ら収入が少ない人の自殺が増えており、厚労省は長引くコロナ禍が影響した可能性があるとみている。
男性は全体の約7割を占める1万4543人(前年比604人増)。女性は3年ぶりの減少となる7041人(同27人減)だった。
厚労省が1~11月分の統計を基に分析したところ、年代別では男女とも50歳代が最多で、前年から413人増えて計3748人に上った。
次いで40歳代、70歳代が多かった。
職業の有無で比べると、有職者は7409人でほぼ前年並みだったのに対し、失業者は約1・8倍の1038人。
年金や雇用保険で生活する人も、705人増えて5347人となった。
一方、小中高生は441人で、年間で499人に達し、過去最多だった20年と同程度で推移している。
コロナ禍での休校やオンライン授業により、人間関係や学業の悩みが深刻化していることも一因とみられる。
自殺対策に取り組むNPO法人「ライフリンク」(東京)の清水康之代表(50)は「コロナ禍が長期化し、
経済的な不安や家庭内の不和など複合的な要因で追い込まれる人が増えていると感じる。
職場や地域社会で小さな変化に気付いてあげられる仕組みが必要だ」と指摘している。
〇警察庁HP
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jisatsu.html
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