熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

AFP:イグアスの滝、豪雨で水量10倍に

2022年10月14日 | 海外生活と旅
   10月14日、AFPが、「イグアスの滝、豪雨で水量10倍に」と動画付きで報じた。
   ”アルゼンチンとブラジルの国境にある世界遺産のイグアスの滝(Iguazu Falls)で、豪雨の影響で水量が通常の10倍に増加した。当局は安全のため、観光客向けの主要遊歩道を閉鎖した。
   イグアス国立公園(Iguazu National Park)の職員がAFPに語ったところによると、滝の流量は通常、毎秒150万リットルだが、12日夜には同1450万リットルに到達。水位の上昇により、絶景スポットとして知られる遊歩道「悪魔の喉笛(Devil's Throat)」が一部水没し、閉鎖された。これほどの増水は10月としては「異例」だという。アルゼンチン側の遊歩道も11日に閉鎖された。”という。

   何故、この記事を書く気になったかというと、もう、半世近くも前になるが、1974年から1979年にかけて、サンパウロに駐在していて、パラグアイに仕事があって、アスンションに飛行機で、イグアスの滝経由で、何度も往復しており、それに、現地にも行っているので、馴染みの滝であり、この報道を見て当時を思い出したのである。
   その間に、一度、イグアス河の渇水で、このイグアスの滝が殆ど干上がって、滝壺の「悪魔の喉笛」だけに、水が落ちていた記念すべき記憶が鮮明に残っているからである。
   
   興味深いのは、当時、ブラジルのヴァリーグ航空が、サンパウローアスンション間往復の航空便を、イグアスの滝経由で運航していて、イグアス空港を飛び立つと、ボーイング727ジエット機が、イグアスの滝上空に急接近して、大きな巨体にも拘わらず、遊覧飛行機のように左右に旋回して、特に、悪魔の喉笛を中心に飛行して、乗客に観光サービスを提供するのである。
   それを知っているので、この飛行機に乗ると、必ず前方の窓側に席を取って、カメラを構えていたので、水涸れも含めて、悪魔の喉笛近辺の写真は随分撮っている。
   ただ、残念なのは、写真もネガも持ち帰って残っているはずなのだが、倉庫の堆く詰まった本や資料の山の中に埋もれていて、取り出せないのである。
   14年間の海外生活やそれ以外の海外旅行で撮った写真は膨大なのだが、この調子では、陽の目を見ずに処分されそうである。

   確か、空港から歩いて滝壺まで行けたような気がするのだが、ブラジル側から、いつも、ジャングル道を歩いて、悪魔の喉笛に一番近い展望台まで行って、巨大な滝を見上げていた。途中、生い茂った木々に、蘭が顔を出したり綺麗な蝶が舞っていたが、若気のいたりで、十分鑑賞する余裕がなかった。
   アルゼンチン側からは、遊歩道が滝壺の上側に設えられていたので、悪魔の喉笛を上から見下ろす感じであり、イグアスの滝の豪快さは、一寸削がれる感じで、違った滝の雰囲気を味わうことができた。

   ところで、この口絵写真は、ウィキペディアから借用した。中心の滝壺方向を写した写真だが、私の知っている滝壺は、激しく豪快に抉られたように切り込んだ、まさに、「悪魔の喉笛」そのものであった。
   毎年、膨大な水量と巨大な水流で浸食されて行くので、日々、姿を変えて行くのであろう。
   ルーズベルト大統領夫人が、イグアスの滝を見て「My poor Niagara... (かわいそうなナイアガラ)」と言ったと言われているが、私は、米国側とカナダ側と両方からナイアガラを見たが、滝壺だけのスケールというか水量はナイアガラの方がボリューム感はあるが、周囲何キロにも及ぶ延々と続く巨大なスケールのイグアスの比ではないことは事実である。

   蛇足ながら、イグアス近辺は、グアラニー族のキリスト教化を主題にした映画「ミッション」の舞台でもあり、当時の遺跡である世界遺産のトリニダー遺跡がパラグアイ側に保存されていて、訪れたことがある。
   

(追記)写真は、ウィキペディアより借用しています。
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2 コメント

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Unknown (mac68615)
2022-10-14 18:40:17
カナダ側からナイアガラを見て怖いと思った派です。そんなに大きいんですね。びっくり。アルゼンチンに出張した人はステーキが美味しかったという話をよくしていました。南米大陸は遠いですけど、生涯のタスクのひとつになっています。
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桁外れの自然の驚異 (中村晴一)
2022-10-14 19:37:48
その滝の巨大なスケールを示すために、再びウィキペディアの空撮写真を借用して掲載しました。左奥の滝壺が悪魔の喉笛です。
返信する

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