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熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

東京国際ブックフェア・・・バーバパパの絵本

2007年07月10日 | 生活随想・趣味
   先日の東京国際ブックフェアだが、何故か、田原総一朗氏の基調講演とレセプションの招待状を貰ったので、初日に出かけて、午後からは会場を回って楽しんできた。
   このブックフェアの展示は、大きく分けて、書籍関係は、自然科学や人文・社会関連と児童書関連、そして、他に、デジタルパブリッシングや編集・プロダクション部門、学習書・教育ソフト部門などに分かれていたが、30社ほどの主に絵本の児童書主体の外国出版社などが出展していて賑わっていた。
   同時に、別な会場で、書店向けや編集者向け、或いは出版関係の専門セミナーが開かれていたようだが、会場では、著者のサイン会やトークショウなどのイベントも催されていた。

   出版社のコーナーは、読売・日本TVグループが可なり大きなブースを構えていたが、NHKなど小規模になっていたし、大出版社の出展が少なく、むしろ、特殊な専門出版社の出展の方が元気があった。
   大出版社も、特に、このフェアのために特別出展するわけでもなく、普通に売っている書籍を20%引きで売っているだけなので、今回は、特に触手が動かず、文春コーナーで2冊本を買っただけであった。
   このフェアには、本が好きなファンが出かけて来ているのだから、折角、ブースを出すのなら、目玉商品を出すなり特別企画を催すなりすれば良いのだが、どこの出版社も、付き合いで仕方なく出店しているといった態度で全く味気がない。

   私は、孫の本を探すために、児童書コーナーで時間を過ごした。
   講談社が独立のコーナーを構えて「もったいない音頭」を流していたが、私には、びっしり並べられていた「バーバパパ」の絵本が懐かしかった。
   30年以上も前のことだが、大学院留学でフィラデルフィアに行った時、大学の傍のブックショップで見つけて、余白に丁寧にひらかなに翻訳して、日本の娘に送った同じ本が並んでいたのである。
   娘が三歳の時に日本に残して出てきたのだが、四歳でフィラデルフィアに来た時には絵本を読んでいたが、私が、娘に読み聞かせた最初の本は英語の絵本だったのである。
   バーバパパの絵本を見ると、言葉が喋れないのに、アメリカ人の子供たちと一緒に遊んでいた幼い頃の娘を思い出す。
   それ以降、外国で結構娘達に地元の本を買ったつもりだが、何度も引っ越している間になくなってしまって、今では、最後のイギリスの本が少し残っている程度である。

   孫には、これまでは結構日本の本が多かったので、今回は外国書の翻訳本を集めてみた。
   ヨーロッパが多かったが、外国のブースの児童書は、書店や出版社へのプロモーション出展なので、可なり興味深い本もあったが、残念ながら買えなかった。

   会場を一回りしてから、読売のコーナーに引き返して、読売新聞の朝刊一面のコラム「編集手帳」の竹内政明氏のトークショウを聞いた。
   500字のコラムにかける日常を語りながら、苦労話など面白い話をうかがうことが出来た。
   昔、受験時代は、朝日新聞の荒垣秀雄の「天声人語」を読まされたので、このコラムの値打ちは分かっているのだが、とにかく、短い文章に起承転結、相当の知識教養と豊かな感性、それに文才がなければ書けないほど難しいはずである。
   気負わず淡々と書くのが良いと竹内氏は言っていたが、午前中はあっちこっち市内を歩いたりしてネタを考え、夜は、よく書けても書けなくても飲みに行くということらしい。
   著書にサインを貰ったが、角ばった字を時間をかけて丁寧に書いてくれた。
   今は、読売の購読を止めたので、インターネット版で竹内氏の「編集手帳」を読んでいるのだが、中々味がって面白い。

   
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