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人海戦力でもなかった、マイナンバーカードトラブル

2023-06-20 22:31:12 | アラカルト

昨日エントリをした「マイナンバーカード」に対する、カード普及の為に「マイナポイント」という目先の利益という「人参作戦」を展開した結果のトラブル。
その要因の一つが判明したような記事があった。
朝日新聞:6千人の個人情報、5人でパソコンに手入力・・・マイナンバーカード混乱の現場 

この見出しを見た時「嘘でしょ!」と、驚いた。
6千人の個人情報を5人で、どれだけの時間と日数をかけ入力をしたのかは、不明なのだが、いつまで日本は「人海作戦」という、気合と根性型の社会から抜け出せるのだろう?

ご存じのように、今の事務作業はデータ入力を手入力からスキャニングなどの方法へと変わりつつある。
例えば、家計簿などもレシート読み取りスキャナーのようなモノで管理できるようになっている。
実際、家計簿を付けられる方がこのような道具を使っているのかは、不明だがネット通販などでは当たり前のように販売されている商品になっている。
その理由の一つが、「確定申告」時の作業効率化。
企業や個人事業主などにとっては、来年から実施される「電子帳簿保存法(「インボイス制度」)」に対応するため、このようなスキャナー導入が進められているようだ。

とすれば、何故手入力ではなくこのようなスキャナーを活用しなかったのだろう?
家計簿とマイナンバーとでは、情報内容が違うことは重々承知しているが、スキャナーという機能については同じはずだ。
申請書類をスキャナーする手間と時間、その為の人件費と、パソコンに手入力する手間のと時間、人件費の差は、どれほどあるのだろう。
まして、スキャナーで読み取る場合と、パソコンで手入力する場合とでは、その担当者の習熟度の違いもあるはずだ。
当然、今回問題になったような入力ミスなども、手入力ではありがちなミスだ。
入力する人の能力というのではなく、人が行う作業として避けられないミスだと、考えた方が良いと思う。

そのような様々な条件や状況、政府が打ち上げた「普及速度」等を考えれば、「人海戦力」で対応するにも限度があり、人的ミスというリスクもわかっていなくてはいけなかったはずだ。
手入力に代わる方法がないのであれば、作業をする人を増やすしかない。
作業をする人を増やさず、ミスを少なくするというのであれば、既にある技術で対応できるモノを活用するしかないはずだ。

その両方をケチった結果、今のような状況を生み出しているのであれば、「マイナンバーカード」の普及推進をした政府側が「マイナンバー」そのものを軽く見ていた、ということになるのでは?
となると、デジタル庁は一体何を考えていたのだろう?
デジタル化する為に、「ミスなく・素早く・管理しやすい」という方法を、考える必要があったのではないだろうか?



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