先日から読み始めた新書。
その本に、「なるほど、視点を変えるとそう考えられるのか?!」と、思うトコロがあった。
それは「現在、過疎が進む地域こそ、未来の日本(かも知れない)」という考えだ。
例えば、地方に行くと「限界集落」とか限界集落に近い山間部地域が、いくつもある。
人口そのものが減り続け、人口構成も逆ピラミッド型に近い地域だ。
その様な地域の行政は、ただその状況をボンヤリと眺めている訳ではない。
何とか、高齢者を労働力として考え、経済的な自立を果たすことと同時に、若者へのIターン振興策を考えている。
特に若者へのIターン振興策というのは、これまでの「地域振興策=大手企業の工場誘致」ではなく、地域の産業を掘り起こし、新しい何かを創っていこうと言う振興策だ。
農業+飲食+観光のような、農業の6次産業化はもちろん、インターネットなどを利用したIT関連の産業の創出だ。
インターネットなどを利用したIT関連産業の創出、と言うと意外な気がするのだが、実は、その様な地域だからこそ、インターネットなどの接続が速いと言うメリットがあるという。
確かに、実家に帰省する度に感じるのは、名古屋でインターネットが立ち上がる時間と、実家とでは、実家のほうが速い。
渋滞している高速道路VS貸し切り状態の県道であれば、圧倒的に貸し切り状態の県道のほうが、速く目的地に到着する。
インターネット人口の少ない地域だからこそ、IT関連の産業にとってはメリットがある、と言う発想だ。
何より、インターネットのような情報通信が一般化したことで、東京でなくては発信できない情報のほうが、限られてきている。
その地域、地域にあった特色有る情報発信のほうが、均一的な情報が多くなりやすい都市部よりも魅力的かも知れない。
そう考えると、大都市の中で人口が減少しつつあると言われる大阪は、都市部における将来的モデルとなるかも知れない。
と言うのも、これから先少なくとも20年以上は日本の人口が劇的に増加する、とは考え難く、それは地方に限らず大都市部でも起きることだからだ。
もし、大阪が単純に人口を増やすための施策ではなく、人口減少を想定した新しい産業創出をすることができれば、大阪よりも遅れて人口減少が起きる東京よりも進んだ、発想の新しい産業で、日本をリードすることになるかもしれない。
東京追従型の経済のあり方ではなく、地域ごとに特色のある産業によって支えられた経済が、生まれてることで、日本経済そのものが元気になるのでは?
そんな気がする。
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