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「子宮頸がんワクチン」は、女の子だけの問題では無い

2013-06-20 16:00:24 | ライフスタイル

しばらく前から話題になっている「子宮頸がんワクチン接種」の問題。
「子宮頸がんワクチン」が原因で、半身不随などの副作用が報告され、これまでの推進から一転、しばらく見合わせる、と言う動きになっている。

この問題の中心となっているのは、ワクチン接種の対象となるお嬢さんを持つお母様方。
自治体により補助が出るケースがほとんどであっても、ワクチン接種により半身不随や、脳障害などが起きてしまうコトへの心配から、ワクチン接種そのものへの疑問が出ている。

このニュースを聞きながら、「子宮頸がんについて、どれくらいの知識があるのだろう?」という疑問が湧いてきたのだ。
実際、私自身「がん」という病気になるまでは、ほとんど知識が無かった。
自分自身や身内が「がん」という病気に罹患していなければ、知識がないのは当然だと思う。
何故なら「がん」という病気を学ぶ機会が、全くと言ってよいほど「無い」からだ。

そもそも「子宮頸がん」は、「感染型がん」と呼ばれている。
「誰かから、がんの素となるモノ(=「ヒトパピローマーウィルス」)を受け取らなければ、がんにはならない」というコトなのだ。
その「がんの素」を女性に移しているのは、男性。
と言うコトは「子宮頸がん」は、女性が何とかすれば罹患しないというわけではない。
余り知られていないようだが、この「ヒトパピローマーウィルス」による「がん」は、「子宮頸がん」だけでは無く、「陰嚢がん」も含まれている。
その為、海外では「男子にも、ワクチン接種が必要なのでは?」、と言うコトも言われている。
「ヒトパピローマーウィルス」そのものは、ごくありふれたウィルスで感染したからと言って、総てがん化する訳では無い。

もっと重要な問題は、女子の初体験年齢の低年齢化だと言われている。
「性」についての知識をほとんど持つこともなく、行為だけが低年齢化している、と言うのが今の日本の現状でもある。
一般的に「がんが1㎝にまで成長するのに、10年」と言われている。
同じがんでもタイプなどがあるので一概には言えないが、日本の場合、罹患年齢が急激に増えるのが20代後半。ピークは30代後半~40代前半というコトを考えれば、性経験の低年齢化も影響しているのでは?と、考えられるだろう。

そう考えると、「子宮頸がんワクチン」の問題は、決して10代の女の子と母親だけの問題では無いのだ。
「ワクチン接種をする・しない」の前に、男の子達も知り・考えることが多くある、と言うこと。
そこをキチンと話さないで、ワクチン接種の有無だけを論議する、と言うのは「妊娠・出産は女性の問題」と言っているのと、根本的な部分では同じ発想なのではないだろうか?




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