日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「ブランド」って、何だろう

2011-10-24 20:09:10 | 徒然
おそらく、私の周囲のみの局地的なコトだと思うのだが、最近「セルフ・ブランディングの○○」というセミナーを目にする。
セミナーの主は、MBAを取得しているマーケティングプランナーさん。
私のような、現場たたき上げ(?)の売れないマーケターではなく、米国の大学でMBAを取得された方。
そんな方だからこそ、セミナーができるのだと思っているのだが、気になるのは「セルフ・ブランディング」というコト。

私たちが日ごろ使う「ブランド」という言葉の元は、放牧している牛を自分の牛なのか他所の牛なのか見分けるための「焼印」だといわれている。
その「焼印」が、牛の良し悪しの目安となり「○○印の牛は、品質が良い」という評判が立ち、牛そのものの質ではなく○○印が、市場への信頼感を生み、それが「ブランド」になっていった、と聞いたことがある。
言い換えれば、「ブランド」には「他者からの認知と信頼」があってこそ、初めて成り立つモノだと思っている。
だからこそ、企業の不祥事が起きれば「ブランドに傷がつく=信頼が失われる」といわれるのだ。

私の周囲のみ局地的な「セルフ・ブランディング」という言葉を聞くたびに、今から20年以上前に若い世代(現在の40代くらいだろうか?)がよく使っていた「私って、○○な人だから・・・」という言葉を思い出す。
「私って、○○な人だから」というコトで、自分の得意をPRしつつ、自分のやりたくないこと・苦手なこともPRしているように感じていた。
違う言葉で言えば「やりたくない」と予防線を張りつつ、自分のやりたいことだけを主張しているように感じていたのだった。
それと同じ印象を「セルフ・ブランディング」という言葉に感じてしまうのだ。

確かに、自分の得意分野を伸ばし、それを周囲に認めてもらうということはとても大切なこと。
まして起業しようとするなら、そこはとても重要になる。
だからといって、実績を作る前にブランドを作ることが大事なことなのだろうか?
まだ、社会どころか周囲からも認められていない状態なのに。

自己分析をし、自分の得意なことを見つけそれをアピールする、というコトは決して悪いことではないし、今の時代、それはとても必要な事だとも思う。
しかし、それが独りよがりなモノであっては、意味が無い。
「セルフ・ブランディング」をする時間があるのであれば、少しでも多くの人から信頼されるコトを考え、行動することのほうが大事だと思うのだが、それはやはり売れないたたき上げ(?)マーケターの負け犬の遠吠えだろうか?


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