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女性マーケターから見た日々の出来事

事件とメディア

2006-06-05 09:58:32 | アラカルト
昨夜、秋田県で起きた「小学1年男児殺害事件」の容疑者が捕まった。
殺害ではなく、今は死体遺棄の容疑者と言うことなのだが、当然殺害との関連はあるだろうと、想像がつく。

この事件に、一種異様な雰囲気を感じることは無かっただろうか?
容疑者である女性は、この事件の1ヶ月前に自分の子供を水死で失っている。
そして今回、自分の子供と仲の良かった近所の子供が殺害されたと言うことで、やたらとテレビや雑誌といった、メディアの取材などに応じていたようなのだ。
それは約10年程前に起きた、「和歌山毒カレー事件」の容疑者夫婦の姿を思い出させる。
事件直後から、警察が身辺調査をし、メディアが連日取材をする。
ある種のワイドショー的主人公を、容疑者がしていた。
この時は、殆どのメディアが容疑者夫婦を「怪しい」と言っていたが・・・。

今回は総てのメディア媒体が、怪しいとは見ていなかったようだ。
それは、先週発売された週刊誌の見出しからもわかる。
週刊ポストは、他に犯人がいるかのような記事だが、同日発売の週刊現代は、この女性や周辺の状況などから容疑者の可能性があると、感じられるモノだ。

容疑者逮捕で、週刊ポストの記者や担当デスクは、相当社内外からイロイロ言われるだろう。
ただ、一つの情報だけに翻弄され、その真実を見失う危険性も感じる。
「松本サリン事件」のようなメディアのあり方は、二度とあってはいけないことだからだ。

それにしても・・・「今の子供は、大人の都合の社会の中で生き、大人の都合で犠牲となっている」ような気がする虚しい事件だ。



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