日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

処理の仕方に問題はなかったのか?-事故米偽装事件-

2008-09-08 13:23:46 | アラカルト
先週末に発覚した「三笠フーズ」による、「事故米の食品転用偽装事件」。
週が明けその事件の全容が、少しづつ分かってきた。

コレまでにも様々な食品偽装があったが、今回の三笠フーズは性質が悪い。
なぜなら、扱い量も多いということだけではなく、「事故米」とは知らずに次々と加工され、様々なカタチになって私たちが口にした可能性があるからだ。
今日現在判明したところでは、焼酎の原料として使われたようだ。
もちろん、米菓子などに姿を変えたり、ファミレスなどに卸された可能性もある。
お米(米菓子も含む)大好きな私などは、このニュースを聞いた時三笠フーズのHPにアクセスをし、取引先を調べたくらいだ。
ところが、肝心な情報が得られないまま、不安だけが募っていたのだ。

今日発覚した焼酎メーカーでも、「事故米」だということを知らなかったようだ。
相当量の事故米から出来た焼酎が既に流通をし、現在その回収に躍起になっているようだが、この焼酎メーカーとすればイイ迷惑だ。
このようなコトで、生活者からの信頼を失い、市場からも撤退せざる得ないという、最悪の状況も考えなくてはならないからだ。
もちろん、三笠フーズに対しては損害賠償などの請求はできるだろうが、今の状況では損害賠償を請求する前に三笠フーズが倒産してしまう可能性のほうが高い。

もうひとつ気になったのは、この「事故米」の処理の仕方だ。
本来であれば「糊」として流通するコトになっていたらしいのだが、中国製毒餃子でも問題になった有機リン系の「メタミドホス」や、発ガン性の高い毒素「アフラトキシンB1」などを含んだお米を、糊に加工しても大丈夫なのだろうか?というコトなのだ。
このような分野について、まったく知識がないので分からないのだが、「糊」にした場合「メタミドホス」や「アフラトキシンB1」が、消えてなくなるのだろうか?

「糊」といっても、子供たちが工作で使うような「家庭糊」ではなく、あくまでも「工業用糊」で、素手で触らなければ問題がない、という程度のモノなのだろうか?
その様な情報もまったくないままの状態で、事実を知った生活者としては、様々な不安がよぎるばかりだ。
とすれば、食品の安全性というだけではなく、事故米などの処分そのものにも問題がなかったのか?と、素人は心配になってくるのである。

ここは、監督官庁である農水省からキチンとなった説明が、どうしても必要だと思うのだ。
今は、三笠フーズだけに注目が集まっているが、農水省自体も積極的な情報公開が望まれているのではないだろうか?




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