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共和党の大統領予備選。トランプ氏圧勝に感じること

2024-03-06 18:40:20 | アラカルト

現在、大統領予備選が行われている米国。
その中でも、予備選の山場と言われている「スーパーチューズディ」が、日本時間の今日だった。
結果は、トランプ氏が圧勝。
ここまで、共和党の予備選はトランプ氏が勝ち続けている。
ライバル候補と言われているヘイリー候補は、トランプ氏に勝った州はわずか1つだったように思う。

ご存じの通り民主党の大統領候補となっているのは、バイデン氏だ。
いうなれば、「後期高齢者候補者同士の大統領選」ということになるのでは?という、状況になってきていると言っても過言ではないと思う。
バイデン氏については、大統領になってから目立った政治的成果があったのだろうか?というくらい、話題になることが少なかったように感じている。
一つは、「新型コロナ」の世界的大流行の影響もあっただろう。
その為、積極的な政治主導の手腕が見られなかった、という気もしないわけではないのだが、それにしても目立たない大統領という印象がある。
ご高齢なので、スピーチ原稿のすっ飛ばしや人の名前の予備間違い等「やはり高齢だから、仕方ないの蚊?」と思うような、ビスも多かった。
にもかかわらず、民主党はバイデン氏継続を選んだ、という訳わけだ。

ただ、米国民でもないのに「後期高齢者」のような大統領で、大丈夫なのか?と、心配をしてしまう部分もある。
理由は簡単だ。
米国大統領という存在は、世界のリーダーとして君臨してきたからだ。
時々の発言が国際社会に与える影響は大きい、経済にしても同様だ。
「世界の警察」と呼ばれるほどの軍備力も持っている。
それら全てに、影響を与えることができるのが、米国大統領という存在なのだ。

そう考えると、共和党のトランプ氏圧勝に、「米国大丈夫?」という気がしてくるのだ。
高齢者であるという不安は勿論あるのだが、トランプ氏に対する人気が、今の米国の「閉塞感」のようなモノを表しているように感じているからだ。

前回トランプ氏が打ち出した政策の多くは、「American Fast」と呼ばれ「自国益優先」という考えだった。
その考えを支持してきた人たちは。「忘れ去られて人々」と呼ばれる、南部を中心とした旧基幹産業に携わる人達だった。
トランプ政権4年目になると、この「忘れ去られて人々」の多くが「トランプに期待していたけど、何もしてくれなかった」と言うようになる。
それが、共和党への不信となり、バイデン有利という結果になったように思う。
再び「忘れ去られた人々」が、トランプ氏に期待を寄せているとすれば、さほど大きな成果があったとは言えないバイデン政権を打ち崩すことは簡単だろう。
それは同時に、アメリカという国が「内向き」になっている、ことでもある。

米国内での「経済的格差の広がり」は、地域産業の衰退格差だとも考えられる。
おそらくトランプ氏は、衰退産業に対して有効な手を打つとは思えない。
しかし、共和党の党員の中でも南部の共和党員は、衰退産業の復活に期待している、ということのように思える。
内向き志向になった米国と、日本はどのように付き合っていくのか?考えなくてはならないと思う。