今朝、FMを聞いていたら「そこじゃない!」という、話があった。
それは「新型コロナ感染者数」についての情報だった。
ご存じのように、「新型コロナ」の「オミクロン株」の変異が止まらずにいる。
そして変異株が登場する度に、感染者数が増えるという繰り返しの状況が続いている。
そして今回流行の兆しを見せているのが「BA5」という、変異株だ。
Reuters 情報Box:新型コロナ感染で主流になった「BA.5」の特徴
ロイターの記事を読むと、既にインドでは、新しい変異株が見つかっているようだ。
「オミクロン株」が登場した頃から、「ウイルスは次々に変異をしながら、弱毒化していく」と、ずっと言われ続けている。
当然、変異株がひとたび流行の兆しを見せれば、それ以前の変異株は駆逐され(という表現が良いのかはわからないが)、新しい変異株に置き換わっていく。
その繰り返しの状況が、今年に入ってから、繰り返されてきている。
そのような状況である、ということが分かっていながら「感染者数が急激に増えている」ということばかりが、メディアを通して伝えられ続けている、というのが日本の現状だ。
本当に知りたい情報というのは「変異株による感染症状。潜伏期間。回復期間。重症化率」などではないだろうか?
しかし、メディアを通して伝えられるのは「感染者数」だけで、その対応策というのも3年ほど前から変わっていない。
そのため、今朝私がFM番組で聞いた「新幹線等で『新型コロナ感染対策の為、車内では常に換気等を行っていますが、不安を感じられるお客様もいらっしゃるので、マスクの着用をお願いしております。』というアナウンスが、利用者に安心感を与えている」という、奇妙な話が「安心感を与えている」という話になってしまうのだ。
ここで重要なのは「不安感を感じる」という言葉なのだと思う。
「新型コロナ」が流行し始めた頃から、メディアや政府のアナウンスの多くは一貫して「不安を煽る」言葉が多かったように感じている。
「不安を煽り」ながら、対策となるのは「3密を避ける。手洗い・うがいの励行。マスクの着用」で、ワクチン接種が始まると「ワクチン接種をお願いします」という言葉が加わる事となった。
「ワクチン接種」に関しては、政府主導でなくては進まないことは確かだが、その接種データ管理に関してずさんな管理が発覚し、国民からの信頼を大きく損ねる事となっている。
そもそも、ワクチン接種をする際、接種券を持っているにもかかわらず、診察券の他本人確認資料まで提出をさせられているにもかかわらず(私はかかりつけ医での接種だった)、本人が接種月日を覚えていないから「未接種扱い」という統計の取り方は、どこかおかしな気がする。
接種記録として、本人確認までしているのならそれに紐づけされていない、ということに「一体何の為の本人確認資料の提出だったのか?」と、疑問にすら感じる程のずさんな管理だからだ。
これらのデータの管理を始め、個人に負担をかけるような「気合と根性」を維持させる為に、必要以上に「不安感を煽っている」ようにしか思えないのだ。
本来であれば、このような「感染症」の場合、「不利益と利益のバランス」と「現実に基づいた分析データの開示」、それら「データに基づく対応策」が、政府なり専門家会議のようなところから発表されることで、国民は大きな安心を得られる。
その「安心を得る」というよりも、「不安感を煽る」ことで常に緊張感を強いて、様々な活動を萎縮させているような気がするのだ。
このような状況では、何時まで経っても日本は「新型コロナ」という「感染症不安症」から、逃れられないような気がしている。