11月10日ごろから、連日「新型コロナウイルス」の感染者が各地で増え続けている。
増え続けているだけではなく、1日の感染者数が「過去最高」を更新している、という状況になっている。
このような状況の中で、政府が始めた「各種のGO TO キャンペーン」に対して、「見直し」の声が日本医師会側から出る様になった。
理由は、改めて説明するまでもなく、受け入れ病院が逼迫している為だ。
ABEMA TIMES:「Go To」運用の見直し 分科会で議論へ
今日、東京都医師会が一つの提案をしている。
ABEMA TIMES:「一時中止の決断を」「近場に限定」「遠方にはPCR検査などパッケージに」Go Toトラベルに東京都医師会・尾崎会長
東京都医師会の提案は、具体的で「新型コロナ」に対して不安を抱いている人たちから、支持が得られる内容だと思う。
特に「遠方へのGo Toトラベル利用者は、PCR検査や抗体検査を受ける」という提案は、Go Toトラベル利用者だけではなく、受け入れる宿泊施設などが安心できる提案だと考える。
というのも、今週の日曜日から昨日まで、墓参りと高齢者で独居生活をしている父の様子見の為に、帰省していたからだ。
もちろん、帰省で利用した新幹線や在来線では「抗ウイルス」を謳うウェットティシュなどで席やテーブルを拭き、マスク着用。
1日の内過ごす時間の長いリビングなどでは、窓を開け常に換気をし加湿などをするなどの、対策を行っていた(父が日ごろから、このようなことをしていたようだった)。
10月中旬に切符を購入した時には、このような状況になるとは予想もせず、帰省することにしたのだが、往復の新幹線や在来線で目立ったのは、出張と思しきサラリーマンの姿ではなく家族連れの旅行者だった。
特に、日曜日に利用した伯備線下りの車窓から見た、伯備線上りの車両がこの時期とは思えないほど込み合っていたのには、驚いた(伯備線は、単線箇所が多い為特急などのすれ違いの為、すれ違い停車をする駅がいくつかある)。
車窓から見た、大勢の人が乗車している上りの特急には多くの家族連れやグループと思われる旅行者が、多かったような印象があった。
そのうちの幾人かは「Go Toトラベル」を利用した人達だったかもしれない。
「Go Toトラベル」等を利用した人達の気持ちも分からないではない。
長い自粛生活から、やっと解放された!という、気持ちだけではなく、政府が「お出かけしても良いですよ」と、「Go Toトラベル」にお墨付きを出している、という安心感も大きいのではないだろうか?
「Go Toキャンペーン」で、観光地や宿泊施設、飲食店などは「(経営的に)やっと一息できる」という気持ちもあるはずだ。
それほど「自粛生活」は、人の気持ちを閉鎖的にし、暗くしてしまっただろうし、その反動で人が動きだしたことも十分に理解できるからだ。
「自粛警察」のような人たちからすれば、「感染拡大をさせている元凶」と指摘する気持ちもわかる。
だからこそ、東京都医師会のような「安心を担保する仕組み」を、整えたうえで改めて「経済を動かす政策」を打ち出す必要があると思う。
ただ、今回のGo Toキャンペーンに限らず、一度始めた政策を止めて見直す、ということが中々できないことは、過去の様々な事例が物語っている。
今回のように、多くの人の命と暮らし、経済が関わることだからこそ、見直しをして「生活者が安心できる政策」にバージョンアップさせる必要があると思う。
Go Toキャンペーンを無きものにするのではなく、「事業の見直し→手直し→実行」というサイクルは、企業だけではなく政府であっても重要かつ必要な手段だと思うのだ。