日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「マイナンバー」は、届くのか?

2015-10-05 20:33:32 | 徒然

FMを聞いていたら、「今日からマイナンバーの通知が始まります」と、言っていた。
「簡易書留郵便」で届けられ、不在の場合は「不在票」が入れられる、ということになっている。
そもそも届けられる住所が、現在住民票がある住所ということらしい。
ということは、単身赴任中のサラリーマンや学生で住民票を移していない方は、前の住所に届くということになる。
この場合、家族がまだ受け取るコトができるので、問題は少ないと思うのだが、転居してしまっている場合は「転送不要」ということのようなので、転居先には届けられずに戻されるということになってしまう。
また、高齢者で住民票は移していないが、施設などに入居している場合も、受け取るコトが難しそうだ。

何より「不在票」そのものを見る人が、どれだけいるのだろう?という、疑問がある。
というのも、昨今様々なチラシのポスティングがされ、「また、チラシか・・・」といって、いっしょに捨てられる可能性もある。
1週間の留め置き期間があるとしても、その1週間で連絡をする人がどれだけいるのか?という、疑問もある。
というのも、一部では地域によっては最大25%くらい受け取るコトができない人がいるのでは?という、予測もあるからだ。
25%というと、1/4の人が受け取れない、という数字だ。
都市部になればなるほど、この「受け取れない数値」は増えるだろう。
特に単身者世帯が多い都市部では、25%で済むかどうか・・・?という、疑問すらある。

もう一つこの「マイナンバー」の問題点は、上述した通り「住民票がある住所」に送られる、という点だ。
実際、住んでいないのに住民票がある、ということだけで送られるとなると、この通知を基に企業などへ提出する場合、どのように確認をすればよいのか?ということになる。
「住民票と現住所が違う」という場合を、想定している制度なのだろうか?という、次の疑問がわいてくるのだ。
「今お住まいの住所に、住民票を移してください」キャンペーンをしたところで、「住民票を移すメリットとデメリット」を考え、移すことをしていない方も多いのではないだろうか?

なんとなくだが、この制度そのものが「机上で考えられた制度」という気がしている。
確かに税制の運用などでは、メリットが高いと思うのだが、その前で躓いているような気がするのだ。
「通知が届かなくては、意味がない」ということだ。
今日から、11月末までに国民すべてに届く予定(政府は「つもり」)の「マイナンバー通知」、果たして本当にどれだけの人が受け取るコトができるのだろう?
1/4の人が受け取れない制度では、あまり意味がないような気がするのだが・・・。