日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

結局、日本の顔としての空港は「羽田」なんだ・・・

2010-10-20 15:16:56 | アラカルト
明日、羽田空港が大幅にリニューアルをする。
国際線の利用によって、都心からのアクセスはとても便利になるようだ。
ただ、「日本に空港ができて50年以上経っても、結局羽田なんだ・・・」と言う、思いしかない。
いわゆる「ハブ空港」を目指して開港したはずの成田空港も関西空港、中部国際空港(以下「セントレア」)も「ハブ空港」と呼ぶまでにはならなかった。

では何故、関空やセントレアはハブ空港になれなかったのだろう?
関空は南海やJRを使えば、新幹線などへのアクセスに問題は無いように思う。
セントレアだって、国内線への乗り継ぎや名鉄への乗り換えは、空港の外に出ること無くいたってスムーズにできる。
至極便利なはずだ。
まして周囲には住宅が無く、騒音と言う問題も無い。
今回羽田空港がウリの一つとしている、「深夜・早朝便」が組みやすいはずなのだ。
とすれば、「利用費用」と言うコトなのだろうか?
それとも、海上空港というデメリットだろうか?

何となく感じることなのだが、私たち日本人の頭の中に「(海外へは)東京経由でなくてはいけない!」と言う、思い込みのようなモノがあるのではないだろうか?
海外から来る観光客のうちの多くは、京都を訪れることが多い。
とすれば、何も東京を経由せず関西空港を利用したほうが、はるかに便利なはずなのだ。
もちろん、「東京見物(+買い物)⇒新幹線の車窓から富士山⇒京都⇒東京」と言うルートで楽しまれる観光客も事実多いと思う。
ならば、「京都⇒新幹線の車窓から富士山⇒東京見物(+買い物)⇒京都(もしくは、そのまま東京out)」であっても良いはずなのだ。

何故そんなコトを思いついたのかと言えば、先日「山陰海岸、世界ジオパークネットワーク認定」についてのエントリ(「田舎と自然=新しい産業資源となるか?」)をしたとき、「東京から山陰へ来るには、遠すぎる。関西空港を利用するなら海外からの観光客が取り込めるのでは?」と、考えたからだ。
もちろん、買い物中心のアジアからのお客様ではなく、グリーンツーリズムに慣れていて、長期休暇を取る習慣のある欧米のお客様を中心として考えた場合だ。

「日本から出る」のではなく「日本へ(人・モノを)呼ぶ」のであれば、何が何でも東京経由である必要はないはずだ。
とすれば日本には「ハブ空港」ではなく、「ゲートウェイ(入り口)」となる空港が必要なのでは?

本来の「ハブ空港」とは、「日本経由東アジア地域」では無いだろうか?
しかし「羽田空港」がハブ化したところで、日本全体が経済を含め良くなるのだろうか?
「ハブ空港」は、「経由地空港」でもあるのだ。
もっと違った視点で、考える時代が来ているような気がする。