日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

知恵を絞る努力

2008-10-14 21:14:46 | ビジネス
急に肌寒くなったり、汗ばむ陽気だったりするせいか?チョッと風邪気味だ。
連休ボケの影響もあるのかも知れない。
どうか、お気をつけ下さい。

さて、朝日新聞のWEBサイトに「企業努力」の典型的事例があった。
レレレの清掃 ラララな職場 JEXという、関西版の記事だ。
「レレレの掃除」というのは、漫画「天才バカボン」に登場する「レレレのおじさん」の姿から。
単に「清掃当番」だけでは、なんとなく「あぁぁ~掃除ね・・・」とツマラナイ感じになってしまうのだが、「レレレのおじさん」を登場させたりする事で、少し気分が変わってくる。

もうひとつは、客室乗務員だけが「機内清掃」をするのではなく、総ての社員が社長を含め「機内清掃」に関わっている、という点でプラスが大きいように思う。
というのも、いくらフラットな組織の企業であっても、見えない壁がある。
「隣は何をする部署ぞ」というコトが、ままとしてあるのだ。
特に営業関係部門と総務や人事などでは、よほど積極的な人事交流(人事異動)が無い限り、理解し合えない部署だといえる。
しかしこの「見えない壁」を打ち崩すのに有効な方法のひとつが、互いの仕事に携わるコトだ。
だからといって、人事・総務の女性スタッフが、いきなり客室乗務員になれる訳ではない。
その点、「機内清掃」であれば誰でもができる仕事内容だ。
その仕事を客室乗務員という視点だけではなく、人事・総務などの管理部門のスタッフが携わることで、客室乗務員が気がつかない点(改善点)が見えてきたりすることもある。
そして、社内の風通しも良くなり、コミュニケーションがとりやすくなる。

その様なコトが積み重なると、「企業全体の一体感」が生まれてくる。
「企業全体の一体感」が生まれると、「企業理念」や「企業が果たすべき社会的責任」といった共通認識させやすくなり、一丸となって事業を進めやすくなる。
「知恵を絞り」事業収益を上げるだけではなく、社内全体の活性化に成功しているのだ。

しかし「皮肉だな~」と思うのは、このJEXという企業は、JALの関連子会社。
業績も黒字となり、ますます事業を発展させていきたい!と、勢い込んでいる。
だが、親会社であるJALは、深刻な経営不振に陥っているのだ。
今、JALが参考とすべき経営改革は、子会社にあり!というコトか?




「おにぎり」に見る、生活変化と意識

2008-10-14 12:28:32 | ライフスタイル
日経新聞のWEBサイトにある、おにぎり作り、「ラップ使う」派が「素手」上回る 生協調べという記事を見ながら、(昼食に)おにぎりを食べていた。

それで気になって、元データである「パルシステム生活協同組合」のHPを見てみた。
どうやらこの「調査」をしたパルシステム生活協同組合では、現在「日本の食=お米」についてのキャンペーンをしていて、その関連として、「おにぎり」についての組合員を対象に調査したようだ。
おにぎりキャンペーン「あなたは何派!? 100万人のおにぎり大調査」

おにぎりを作る頻度や形、具材や道具といったことをたずねることで、「今のおにぎりの姿」が見えてくるだけではなく、「今の日本人の食」が見えてくるような視点が含まれているように思われる。
それだけではなく、「おにぎり」ほど地方色がある一般的な食べ物である、という指摘もある。
形も俵型や丸型などが、一般的な三角型よりも主流になる地方もある。
仙台などでは塩の代わりに、仙台味噌を使う(何度か出張した際、おいしく頂いた)。

そして記事になった「ラップ・素手」というコトなのだが、回答として「衛生的」が多いようなのだが、「衛生的」だけではない理由があるように感じている。
というのも、最近市中で見かける「おにぎり屋さん」などでは、使い捨て手袋を使って握っているからだ。
「衛生的」というのであれば、ラップではなくこのような方法もある。
むしろ「ラップ」を使う理由は、ラップで握った状態で持ち運べるという点があるのではないだろうか?
その携帯性や次回のアンケート質問となっている「海苔パリパリ派、しっとり派」との関係もあるのではないか?と、考えるのだ。
そもそもパリパリ海苔(=食べる直前に海苔を巻く)は、コンビニのおにぎりが一般的になってからで、それ以前はおにぎりを握るとすぐに海苔を巻くのが普通だった。
そして、最近では「おにぎりの海苔はパリパリが当たり前」という人が、増えてきているようなのだ。
そのためには、ラップでおにぎりを包み、海苔を別に用意する必要がある。
そんな「生活環境=コンビニの登場による、食の意識変化」も、影響があると考えるのだ。

もうひとつは、おにぎりを握るお母さん(とは限らないのだが、一般論として)の都合もあるように思うのだ。
実は手水をつけ、手塩で握る(=素手派)は、握る側としては手をぬらしたり、塩を手に取ったりと面倒臭く、子供の好きなふりかけおにぎりを握るのにも不便なコトが考えられる。

その様な視点で見てみると、「たかがおにぎり」では無く、生活の変化や意識変化が影響しているということが分かるのだ。